見出し画像

ネットワークはなぜつながるのか 第2版  【読書感想文】 HPが開くまで〜1秒間の長い旅路

★★★☆☆
Amazonでレビューしたものです

ブラウザにURLを入力してからWebページが表示されるまでの道筋をたどりながら、その裏側で働くTCP/IP、LAN、光ファイバなどの技術を説明していきます。インターネットを通ってサーバーまで行って帰ってくる道筋の途中には、今のネットワークの主要な技術要素が全部あります。そこでの機器やソフトウエアがどのように動き連携しているのかを探検すればネットワーク全体の動きがわかります。
本書は、ブラウザにURLを入力してから、サーバーがWebページの情報を返信してくるまでの過程を順番に追っていくというユニークな構成です。入力されたデータがパケットとなって、LAN、ハブ、ルーターを通り、プロバイダの回線を抜け、ファイアウォールをくぐり、次の行き先を探りながらゴールのWebサーバーを目指して、さまざまに姿を変えながら進んでいく様子を追うことで、個別技術を見ているだけではわからない、“現実の”動きがわかります。
IPアドレス、ネットマスク、デフォルト・ゲートウエイなどはパソコンのTCP/IPの設定で目にしますし、家庭内LANも普及してMACアドレスという言葉も身近になりました。「イメージとしてはなんとなくわかる」これらの用語が、現実の機器とソフトウエアがどうように動くかを知ることで、本質からきちんと理解できます。
インターネットの普及で、家庭とプロバイダをつなぐアクセス回線の技術も進んでいます。ADSLでの信号化の技術や伝送方法、光ファイバが高速化できている仕組みなどをくわしく解説しています。



1.HPが開くまで

①メトロポリタン美術館のHPを開くまで


私は美術館巡りが好きですが、コロナになってから行っていません。
死ぬまでに行きたい美術館2トップが、ルーブルとメットです。
いけないので仕方なく、HPを見たりしています。

そのメトロポリタン美術館のHPのアドレスが、

https://www.metmuseum.org

このアドレスをうちの画面シワシワMacBookAirのSafariくんの上の部分に打ち込んでエンターを押すと開きます。

ようこそメットへ。

この1秒かかるかかからないかの間に、PCとルーターと電線とサーバーで起こっている出来事の説明がこの本に書かれている、、そうです。
PCの中で、ルーターの中で、他色々なところで、色々な働きが次々に起こって、HPがうちのPCにやってくるらしいです。この本によると。
まるで働く細胞のようですねえ。

我が家のルーターとゲートウェイと無線LAN、、らしい。

②メトロポリタン美術館のHPを開くまでに裏の世界で起こっていること(私の理解の範囲)


以下に私がこの本を読んだことと、あちこちネットで調べた知識を加えた理解を述べます。
間違っていたらすみません。

メトロポリタン美術館のHPはデータである。
文字のデータとか画像のデータとか、動画のデータとか合わさってHPの最初の画面のデータになっている。
そのデータは、サーバーといううちのPCよりでっかいコンピューターに入っている。サーバーはあちこちにある。メトロポリタン美術館のHPのデータが入っているサーバーがどこにあるかは知らないが、多分アメリカなので、ここではアメリカということにする。

私が日本の我が家でPCにメトロポリタン美術館のHPのアドレス=URLを打ち込むと、うちのSafariが「こいつhttps://www.metmuseum.orgって打ち込みやがったぜ」と認識して、メットのH Pのデータが入っているサーバーに「データを送れ」と頼んで送ってもらう。

しかし、メットのHPのデータが入っているサーバーがどこにあるのかわからない。アメリカのどこかっぽい。
そこで今度は、あちこちにあるDNSサーバーというサーバーに「メットのH Pのデータが入っているサーバーどこですか」と問い合わせて住所を教えてもらう。
最初にその住所へ糸電話のようなルートを繋ぎ、そのルートに「HPのデータ送って」というデータを送り、メットのHPのデータが入っているサーバーからHPのデータを送ってもらう、という流れである。

もっと細かく見ると、

まずSafariが、https://www.metmuseum.orgというアドレスを、IPアドレスという機械用のアドレスに翻訳。
さらに、Safariは、MacOSに頼み、TCPとIPというのが働き始める。
うちのPCからは上のHPのデータを送ってという依頼のデータが送られる。

データは量が大きいので、何個かの荷物に分けらる。その荷物をパケットと呼ぶ。パケットは何こもの宛先で包まれる。宛先をヘッダーといい、TCPヘッダーにIPヘッダーにMACヘッダーがある。

PCやコンピューターのデータは、翻訳の翻訳をされて、最終的には1と0に。
LANアダプタで、1と0が電気や光の信号に変換されて、ケーブルから、ルーターに入って、インターネットに入る。
電話線を通って海を渡り、またルーターを渡って、目的の住所、メットのHPのデータが入っているサーバーのところへ。
サーバーの手前にはファイアウォールという関所が遭って、OKだったら通り抜けて目的地のサーバーに辿り着く。
今度は逆を辿ってサーバーからうちのPCにHPに向けて、メットのHPのデータ内容が、分割されてパケットになって送られてくる。

こうして、「何個目の荷物送ります」「何個目の荷物受け取りました」というやりとりが、サーバーと繰り返され、文字データとか画像データとか、HPのデータが全てうちのPCに辿り着くと、SafariにHPが映し出される。


・・・・で、、、合ってますかね?

って、本当に1秒かそこらの間にこんなめんどくさい過程が行われているのでしょうか。
とても信じられません。

2.目次

本書の構成 探検ツアーのご案内
本書で解説する主なキーワード

第1章
Webブラウザがメッセージを作る
〜ブラウザ内部を探検〜
1.1 HTTPリクエスト・メッセージを作成する
1.2 WebサーバーのIPアドレスをDNSサーバーに問い合わせる
1.3 世界中のDNSサーバーが連携する
1.4 プロトコル・スタックにメッセージ送信を依頼する
COLUMN 本当は難しくないネットワーク用語
怪傑リゾルバ

第2章
TCP/IPのデータを電気信号にして送る
〜プロトコル・スタックとLANアダプタを探検〜
2.1 ソケットを作成する
2.2 サーバーに接続する
2.3 データを送受信する
2.4 サーバーから切断してソケットを抹消
2.5 IPとイーサネットのパケット送受信動作
2.6 UDPプロトコルを用いた送受信動作
COLUMN 本当は難しくないネットワーク用語
ソケットにねじ込むのは電球かプログラムか

第3章
ケーブルの先はLAN機器だった
〜ハブとスイッチ、ルーターを探検〜
3.1 ケーブルとリピータ・ハブの中を信号が流れていく
3.2 スイッチング・ハブのパケット中継動作
3.3 ルーターのパケット中継動作
3.4 ルーターの付加機能
COLUMN 本当は難しくないネットワーク用語
ハブとルーター 名前を変えれば値段も変わる?

第4章
アクセス回線を通ってインターネットの内部へ
〜アクセス回線とプロバイダを探検〜
4.1 ADSL技術を用いたアクセス回線の構造と動作
4.2 光ファイバを用いたアクセス回線(FTTH)
4.3 アクセス回線で用いるPPPとトンネリング
4.4 プロバイダの内部
4.5 プロバイダをまたがって流れるパケット
COLUMN 本当は難しくないネットワーク用語
名前はサーバー、中身はルーター

第5章
サーバー側のLANには何がある
5.1 Webサーバーの設置場所
5.2 ファイアウォールの仕組みと働き
5.3 複数サーバーにリクエストを振り分けてサーバーの負荷を分散
5.4 キャッシュ・サーバーを利用したサーバーの負荷分散
5.5 コンテンツ配信サービス
COLUMN 本当は難しくないネットワーク用語
通信回線がLANになる日

第6章
Webサーバーに到着し、応答データがWebブラウザに戻る
〜わずか数秒の「長い旅」の終わり〜
6.1 サーバーの概要
6.2 サーバーの受信動作
6.3 Webサーバー・ソフトがリクエスト・メッセージの意味を解釈して要求に応える
6.4 ブラウザがレスポンス・メッセージを受け取り画面に表示
COLUMN 本当は難しくないネットワーク用語
ゲートウエイは別世界に通じる入り口

パケットが通る道筋
おわりに 

3.基礎知識がないと読めない基礎知識


私はこの前に、コンピュータはなぜ動くのか、という本を読みました。

基礎知識、と書いてあったのですが、とても応用知識でした。
難しかった。。。専門用語ばっかりで。。

その中でも比較的とっつきやすかったのがネットワークの章だったので、今度はネットワークに関するこの本を読んでみました。

この本も基礎知識、と書いてありましたが、やっぱりとても応用知識でした。
難しかった。。専門用語ばっかりで。。
新しい情報ばかりだとついていけないんですよね、、覚えることが多すぎて。

このシリーズはみんなそうなんですかね?

最初から”ブラウザにURLを。。。”と記載があり、ブラウザの説明はありません。(Safriのことらしい)
URLについて説明といいつつ、URLの種類の話になって、URLとはなんぞやがこないです。(アドレスのことらしい)

HTTPとかDNSとかIPアドレスとかメソッドとかUR Iとかドメイン名とか、、、
とにかく専門用語のオンパレードです。

注訳はついているのですが、その度にそちらに飛んでいると文章がわからなくなります。
さらにkindle版だとうっかりリンクを触ってしまって、よくわからなくなってしまいます。


でも、内容はとてもとっても詳しいと思います。
むしろこれで基礎知識だと言われると死にたくなるぐらいです。

少なくとも全くの初心者がネットワークについて理解するのに適した本ではなさそうで、ある程度知識がある人が、もっと詳しく知るのに適した本なようです。

私の場合は他にも色々読んで、もうちょっと詳しく知りたくなってから戻ってくるのが良さそうです。(そういう時が来るのかどうか知りませんが、、)


著者:戸根 勤 (著)
ASIN ‏ : ‎ B077XSB8BS
出版社 ‏ : ‎ 日経BP (2007/4/12)
発売日 ‏ : ‎ 2007/4/12
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 103864 KB
本の長さ ‏ : ‎ 591ページ


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?