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勉強に対する会社の意識と勉強することの効用

私が所属してきた会社の多くは勉強に対して前向きというか、日常的に勉強して当たり前くらいの雰囲気なのですが、振り返ってみるとそうでない会社もありました。

勉強に対して前向きでない会社の社員から不満を聞いたことも何度もありました。

そこで今回は勉強に後ろ向きな会社と前向きな会社、勉強することの効用を振り返ってみたいと思います。

勉強に否定的な会社でよく言われたあるいは聞いたこと

それを勉強して売上が上がるの?

勉強に否定的な会社で聞いた不満です。

勉強会を開いてみたら、役員や管理職から「それを勉強して売上が上がるの?」と聞かれたそうです。

そう言われると、多くの勉強はすぐに売上に直結することはないでしょう。すぐに仕事の成果につながるとしたら、今やっている仕事で必要な知識を学ぶことです。

しかしそれだと仕事の進捗は良くなるでしょうけど、売上アップにつなげるには契約の都合もあるでしょうから、難しいでしょう。営業や販売のようなすぐに売上に反映できそうな仕事でも、成果が出るのに時間がかかるでしょう。

だから勉強して売上に直結するかと聞かれたら、日頃から勉強している人であっても答えに窮するでしょうね。私もそんなこと聞かれたら困ります。

しかしこれをやればすぐに売上が上がるなんて方法自体がないんじゃないの?とも思ってしまいます。そんな方法があれば誰だって知りたいし、やってるでしょと。

そもそも勉強は将来に対する投資でもあるので、今すぐ結果につながるものではありません。長く続ければやらないよりは上達するというものです。

そんなこと勉強しても仕事で使わないでしょ?

今やっている仕事で使わないことを勉強したとき、あるいは異職種で使う知識やスキルを勉強したときに、「そんなこと勉強しても仕事で使わないでしょ?」と言われたことがあります。全然関係ないのにバカじゃないの?と。

そりゃまぁ今やっている仕事で必要なことを勉強した方がいいでしょうし、それはやっています。それプラスアルファで自分が気になっていることを、私は勉強したいのです。

でも今の仕事に直結しないから無駄と言われたわけです。違う職種のノウハウや考え方を学んで応用するのだっていいと思うのですが、異職種の仕事なんてしないから無駄と言われました。

今はプログラミングが習い事として流行っています。ITエンジニアでなくても、特に経営者が率先して学んでいるケースがあります。

これはプログラミングをするためではありません。ソフトウェアを作るとはどういうことか、ソフトウェアで何ができるのかを学ぶためです。そしてコンピュータに仕事をさせるには、人間よりはるかに明確に作業を定義しなければいけないため、業務プロセスを定義する練習にもなるのです。

デザインだってデザイナーでなくても学ぶ人がいます。より解りやすい資料を作るために役立ちますし、企画などでデザイン思考のようなデザイナーの方法論を学んで役立てようという人たちもいます。

他にはコンサルの方法もあります。ロジカルシンキングや問題解決方法ですね。こういうのも仕事で役立つケースがあります。

全ての人がITエンジニアでもデザイナーでもコンサルタントでもないですが、そのノウハウには有用なものがあるのです。

だから異職種のノウハウを学ぶのもありだと私は思っています。仕事に直結しないという単純な話ではありません。

日本は職人文化だから特定分野を深掘りする人の方が印象が良いというのはあると思います。しかし1つの分野の知識だけでできることには限りがあります。1つ知ってれば万能という人を何かとよく見かけますが、それでは視野が狭くなってしまうと感じます。

手を動かせる人、長時間働ける人が偉い

知識だけあっても、手を動かして仕事ができるかは別だという意見もあります。高学歴でも仕事ができない人がいる、MBAは知識ばかりで役に立たないという意見もありますが、それも手を動かして実作業ができるかどうかという話につながるでしょう。

手を動かして実作業ができなければ仕事ができるとは言えないというのは正しいでしょう。かといって場数で手を動かすことだけ熟練しても、知識を身に付けなければ、与えられた通り、決められた通り、慣習通りに作業するだけの人止まりになるかもしれません。

知識を身に付けることで、なぜそのやり方なのか、なぜその作業が必要なのかが解ります。

もう一つの問題として、知識があるよりも長時間働ける人が偉いというありがちな話があります。残業すればするほど偉いという考え方は昔から根強くあります。

これもまた知識を身に付けて頭でっかちになるよりも、汗水たらして沢山働けという考えですね。

私が言いたいことはそうではなくて、知識を身に付けて仕事をより良いものに変えていきたいということです。

勉強に肯定的な会社で感じたこと

日常的に勉強するのが普通

私は基本的には勉強に前向きな会社に所属したいですし、そういう会社を選んでいます。勉強に前向きな会社では、何も言わずとも暗黙の了解であるがごとく、日常的に勉強するのが普通とされています。言われなくても自ら進んで勉強するのが普通なのです。

もしかしたら勉強して給料が上がらなければやり損とか思うかもしれません。会社に言われず自主的に勉強する意味が解らないかもしれません。ましてや学位や資格を取るために勉強しているのではありません。つまり何か形に残るわけでもないのです。

だから勉強していることに対して、私は社外の人から呆れられたことが何度もあります。

勉強するのが普通の会社には、従業員の向上心が高いとか、従業員が自分の仕事にプライドを持っているなどの理由があると思います。本人は自覚ないけど勉強が習慣化しているパターンがほとんどかなと感じています。

今やっている仕事と関係なくても興味があれば勉強する

勉強に前向きな会社で感じるのは、各自自分が興味がある分野について勉強や情報収集をよくやっているということです。

つまり今やっている仕事と直結しなくても、自分が興味があるから進んで勉強するということです。だから勉強をやらされているのではなく、勉強したいことを勉強しているという前向きな姿勢なのです。

そういえば以前ブラック企業で役員が、「俺は中年になってから勉強を始めたけど、得るものが多いから勉強はした方がいいぞ」と言っていました。解ってますよと言いたいけど、そこはブラック企業なので「お前如き下っ端風情に勉強なんて概念ないだろ?」と強制的に決めつけられたのでした。

脱線しましたが、興味があるからこそ進んで勉強し、その分野に詳しくなるのです。そして知識はある程度身に付けてこそ理解につながり、異分野の知識と結びつくようになります。

定期的に勉強会をやる

勉強に前向きな会社は勉強会をやります。アクセンチュアなどは特に凄いようです。面接で聞いた話では、毎週のように勉強会のお誘いメールが社内を飛び交っているんだとか。

私が今所属している会社でも月に1回程度は勉強会が行われています。社外から講師を呼ぶことが多いですが、たまに自社のベテラン社員が講師をやることもあります。

また勉強に前向きな会社の人たちは、自分が勉強したことを他人に教えるのが好きな人が多いと感じます。

仕事に直結するしないではなく勉強はした方がいいと思う

私は元々は勉強嫌いでしたが、あるときから勉強が大好きになりました。

勉強に前向きな会社を選んでいるのも、勉強が好きだからです。

もちろん勉強してすぐに売上や給料が上がるわけではありません。でも知識が増えると視野が広がり、自分が理解できることが増えます。

上の記事にも書いていますが、勉強をして知識を増やすと、人生自体が豊かになります。沢山勉強したからと言って、沢山稼げる人になれるとは限りませんが、少なくとも体験できることや理解できることは増えて、人生の彩りは増えます。

また勉強し続けることでプロ意識を保てます。勉強に前向きな会社の従業員が勉強することをよしとするのは、習慣からだと思いますが、プロ意識というのもあるのではないかと私は考えています。

勉強して知識を広く持っておけば、お客さんからの質問にも答えやすくなります。「これってどう?」という質問に対して、「やったことがないので知りません」ではプロとして恥ずかしいと考えています。

つまり私は仕事やプライベートの充実度を上げるために勉強しています。

勿論勉強をする理由は人それぞれでいいと思います。独立したいから経営の勉強をする、好きな趣味を上手くなりたいから勉強する、資産形成したいから投資の勉強をする、推し活してるから推しのことを調べまくるなどなど、勉強の対象は学校や会社でやっていることだけではありません。

〇〇巡りがライフワークだから(〇〇は遺跡でも名勝でもアニメの聖地でもいいでしょう)、全国各地の〇〇について調べているというのも人生を充実させる立派な勉強です。

学ぶと言うことに対して、もっと広く自由に捉えれば、勉強は楽しいと思います。

終わりに

今まで勉強に対してネガティブなことを沢山言われてきました。それでも私が勉強し続けることを止めたくないのは、単純に知識が増えていくことが楽しいからです。

他人から無駄だと言われようと、自分が好きだからもっと知りたいでいいんだと思います。

だからみなさんは他人からとやかく言われようと、自分が学びたいことを大切にしてくださいね。私も折れずに好きなこと・楽しいこと・知りたいことを学び続けたいと思います。

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