社内研修で憧れのエンジニアはいる?と聞かれて答えたこと
社内研修のお題で、どういう技術者になりたいか?というテーマで話すというものがありました。
そこで聞かれたことが、タイトルにもなっている「憧れのエンジニアはいるか?」でした。
憧れのエンジニアはいない
私にとって憧れのエンジニアはいません。
全く思いつかないですし、業界ニュースで見かける人にも特に憧れないですし、今まで所属した会社の先輩や上司にもいません。
技術書の著者などにも「この人の本は解りやすいなぁ」というのはありますが、それだけですね。
ITエンジニアになりたくてなったわけではない
そもそも私はITエンジニアになりたくてなったのではなく、落ちこぼれだから離職率が高くて人手不足の仕事しか選べないためITエンジニアになったのです。
だからやりたい仕事じゃないし、高みを目指す気にもなれません。エンジニアという人種が自分と対極的な人ばかりで価値観が合いませんし、どのエンジニアを見ても憧れもしません。
もちろんこの人のやり方は上手いなと思えば真似します。でもやっぱり自分はエンジニアという人種じゃないし、エンジニア失格な人種だよなぁといつも思っています。
他にもそんなことを書いている記事があります。でもITエンジニアをやったからこそ学べたこともあるので、それも書いています。
ロールモデルはいる
私にとって憧れのエンジニアはいませんが、ロールモデルとしているプロフェッショナルたちはいます。つまりこういうプロになりたいという人たちですね。
それはデザイナーです。デザイナーの中でも顧客のビジネス課題と向き合っているディレクターたちです。
私はデザインが好きでデザインノートという雑誌を読んでいるのですが、この雑誌に登場するディレクターたちがカッコイイと感じています。
デザインノートの事例ではデザインの力で企業の戦略やブランドを変えてしまったケースもあります。つまり凄いデザイナーは経営に関わる仕事もしているのです。
それこそそのデザイナーの仕事で売上が数千万円~数億円も変わるという話になってくるでしょう。
私がITエンジニアを選んだ理由
私は元々落ちこぼれで就職浪人していました。そしてリーマンショックを無職で迎えて行き詰ってしまいました。
そんなときに色々と本を読みまくったり、キャリアに関する情報収集をしまくったときに、自分にとって面白いと感じたのが経営とデザインでした。
そんなわけでビジネス課題をデザインの力で解決するというのは私にとって一番ドンピシャで面白いことなのです。
でも残念ながら高校も行けず就職もできなかった私にとって、経営コンサルや経営企画部などの経営に関する仕事に就くことは不可能でした。
またデザイナーになるには美大や美術系の専門学校を出ていないと難しいです。こちらも私には選択不可能でした。
落ちこぼれの私にとって就ける仕事は辞める人が後を絶たない介護とITくらいだったのです。
ちなみに最近のIT業界は段々と残業時間も給与水準も改善していると感じますが、10年くらい前までは炎上プロジェクトが蔓延っていて、3K労働の代名詞とすら呼ばれていました。
残業60時間くらいは普通で、100時間以上というプロジェクトも社内の誰かがアサインされていることが普通だったのです。
今ではIT業界はそこまでブラックではないですが、離職率は相変わらず高くて人手不足です。それゆえ未経験でも応募できる会社はまだまだ多いでしょう。
自分がなりたいエンジニア像は即答できた
かなり脱線しましたが、社内研修で聞かれたことは2つありました。
1つは先ほどの憧れのエンジニアのこと、もう1つはどんなエンジニアになりたいかです。
後者は即答できました。なぜなら先ほど書いた憧れのデザイナーの話通りだからです。
よって回答は「経営にインパクトを与えられるエンジニアになりたい」でした。
いずれは顧客の経営層と一緒に戦略を考え、経営にインパクトを与えられる人になりたいわけです。そのためにプロボノもしています。
プロボノでは中小企業の社長と一緒に事業の開発について悩んだり、ITやマネジメントについて聞かれたことに応えたりしています。
社長だって万能ではありません。だから社長と一緒に悩むことも必要です。
しかし正解がないところに面白みがあります。
終わりに
本当はロールモデルがいるといいのだと思います。しかし私の場合は事情が事情ゆえにロールモデルが違う職業の人たちです。
でも人によっては芸能人やアスリートに憧れがあって、そういう人がこだわっていることを自分も大事にしたいという人もいるでしょう。
だからロールモデルは案外同じ業界の同じ職種の人でなくてもいいかもしれません。ましてや会社の上司や先輩である必要は全くないでしょう。