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【アメリカ】シカゴ郊外の旧刑務所(廃墟)を歩く〜プリズン・ブレイク撮影地:オールドジョリエット刑務所〜1

皆さん、こんにちは。ばたこです。

今回は、シカゴ郊外にある旧刑務所「オールド・ジョリエット刑務所(Old Joliet Prison)」を見学した時のレポです♩1858年から2002年まで約144年間使われていたこちらの刑務所、2018年より見学できるようになりました。

映画「ブルース・ブラザーズ」やアメリカの人気テレビドラマ「プリズン・ブレイク」の撮影にも使われたそうで、もしかしたら皆さんの見たことあるシーンもここで撮影されているかも。

ちなみに、こちらの刑務所は、観光用に整備されている途中なのか、整備に失敗したのか…廃墟要素多めです。雰囲気があるということにしておきましょう!笑

それでは気を取り直して、

たくさんの受刑者が過ごした、このオールド・ジョリエット刑務所跡地を歩いてみましょう。


オールド・ジョリエット刑務所とは

シカゴ郊外・ジョリエットにあるオールド・ジョリエット刑務所。1858年に開所され、ここで多くの受刑者が過ごしました。
イリノイ州北部の受刑者の受入分類センターを兼ねていたこともあり、新しい受刑者を新しい刑務所に配属するまでの一時的な収容施設としても機能しており、年間2万人以上を処理していた刑務所でもありました。2002年に予算削減と建物の老朽化を理由に閉鎖されましたが、2018年に一般向けに公開を始めました。

まず受付へ

冬場は閉園しているようですので、もし訪れる際にはHPをご確認ください。
チケットはオンラインでも購入ができました。入場料は大人💲20 子供💲10。オンライン購入ではツアー開始時刻が30分おきに選べましたが、ツアーという名の自由見学です。夜の時間帯に入れる日もあるようで、夜はなかなか雰囲気がありそうです。

まずは、受付(兼売店)に行くのですが、これがただの小屋!大きなお城のような建物が入り口かと思いきや、写真左の小さな小屋が受付です笑

黒いOPENの旗が出ているところが受付です

中ではグッズも販売されていました。

意外とグッズは豊富…?
さすがアメリカ、Tシャツが豊富です

受付で地図をもらい、一度小屋を出てから外の塀沿いに進み、東側エントランスに向かいます。(お城のような入り口からは入りません)

コンパクトなサイズに畳めるMAP
地図はHPからお借りしました
青い線が推奨コースです

東側エントランスから入場

塀沿いに歩いてエントランスまで向かいます。高い塀の上にはワイヤも張られており、脱走は難しそうですね。

16エーカーの敷地には3つのエントランスがあり、その1つである東側のエントランスから入ります。

見張り台の横には鉄格子のエントランス
入り口のスタッフさんはゴルフカートに待機!笑
なんとも斬新(経費削減?)

残された黒焦げの建物

まず、入ってすぐに飛び込んでくるのは、焼け落ちた建物。ここは、当時、刑務所内の労働施設だったマットレス工場、レコード倉庫や浴室などだったところだったそうです。
何度か火災の影響を受けているオールド・ジョリエット刑務所。比較的良い状態で保存されていたものの、刑務所閉鎖後の2013年〜2017年の間に放火により何度も火災に遭いました。今でもそのままの状態で建物は残っています。もしかしたらこれから、綺麗にされるのかもしれません。

黒焦げの柱
屋根も焼け落ちています

囚人たちの労働環境

オールド・ジョリエット刑務所では、刑務所内に労働場所が設けられ、受刑者の多くが産業に関わっていました。民間企業が刑務所内に製造工場を建設したりもしたそうです。
1884年には1404名の受刑者のうち、全体の約8割に当たる1103名の受刑者が労働を行なっていたそうです。しかしながら1日あたりの賃金は約50セントにも満たなかったとか。なかなか厳しい環境です…

この頃の囚人服はしましま模様
イメージ通りの囚人ではないですか?
残念ながら当時の建物は整えられておらず…

処罰が決まるキャプテンズコート

右奥にある建物がキャプテンズコートです

オールド・ジョリエット刑務所で最初に建設された建物であるキャプテンズコート。ここには当時、衛兵隊長の執務室がありました。この施設では、受刑者の処罰を決めたりしていたそうです。

衛兵隊長たち…?威厳があります
お髭がチャーミング!

建物の中には何もなく、ここも廃墟のような感じ。牢獄ではないため、比較的大きな窓があり、光も入っていて明るいです。

机などの家具は一切残っていません
壁にはおしゃれな壁紙も残っていました

一つの小さな町が刑務所内に

オールド・ジョリエット刑務所では、刑務所内に生活に欠かせない施設が作られ、一つの小さな町のように運営されていました。

水:貯水槽
この刑務所内の水はこの貯水槽でまかなっていました。作られた当初は貯水槽でしたが、のちに井戸に改造され使用されたそうです。しかしながら、監房には1940年代後半まで水は供給されていなかったんだとか。水なしでの監房生活は大変…当時はないのが当たり前だったのかな。

電気:パワーハウス(発電所)

左側の煙突のある建物がパワーハウス

1893年以前は、敷地内の工場や店舗に使うための電力発電所や蒸気プラントはありませんでした。そこで150フィート(45m)以上もある煙突を備えた発電所が敷地内に作られました。

建物内には当時の発電機の一部が残されていました
当時は大きなボイラーが6つ稼働していたそう
人より遥かに大きい!

消防署
1900年代初めには、刑務所内に独自の消防署も運営されていました。その後、建物自体は工具や化学薬品の保管場所としてや、ビリヤード台などが設置されたレクリエーション施設として使用されていきました。火事が起こっても、刑務所内で解決できるとは、当時のシステムはすごい!

中央管理塔と地下トンネル

敷地内の中央にあるこの施設は、中央管理塔として使われたそうです。第二次世界大戦中には、地下のトンネルで武器庫と接続されました。残念ながら、今回は上までは上がれず、地下トンネルも見ることはできませんでした。

バスケットコート

アメリカの刑務所といえば、バスケットコートのイメージがあるのは私だけでしょうか?プリズン・ブレイクでも何度も出てくる場所だとか。

まだ使えそうなバスケットゴール

脱獄用の穴…?

残念ながらプリズン・ブレイク未視聴のばたこ。
調べてみるとこの穴は、プリズン・ブレイクで出てきた脱走用の穴みたい!ここで撮影したのかな?

にしても、部屋の真ん中に穴を掘るのは大胆すぎませんか?!

***

少し長くなってしまったので、記事を分けることにしました。後編では、監房や食堂の跡地などを紹介しようと思います。

後編でも廃墟感を感じていただけるようになっています。(きっと)監房のところは特にすごかった…ぜひ、次も見ていただけると嬉しいです。

ばたこ

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