世界のナッジ最前線

国内外ナッジ事例やナッジユニットの取組など、ナッジの今をお伝えするwebメディアです。 運営:ポリシーナッジデザイン合同会社

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    ナッジを取り入れた防災政策立案(総務省自治大学校)

    今回は、総務省自治大学校の政策立案演習にて、防災ナッジを取り入れて最優秀賞を受賞された自治大学校第2部課程第198期第10班の皆さんについて、ご紹介します。 自治大学校とは、総務省が所管する地方公務員向けの中央研修機関です。全国の自治体から集められた幹部候補職員が、東京都立川市の自治大学校に集い、寮に住んで3週間から3か月の間みっちり政策などについて学び、総合的な政策形成能力や行政管理能力を育成することを目的としています。 自治大学校第2部課程の中で、研修期間の集大成とし

      • 日本の自治体でのナッジの広がり⑦:福島県庁におけるナッジラベルを活用したごみ分別行動促進(一般財団法人電力中央研究所+ポリシーナッジデザイン)

        日本の自治体におけるナッジの実践をお伝えするシリーズ、今回は、2021年度に福島県で実施された「ナッジラベルを活用したごみ分別促進ナッジプロジェクト」についてご紹介します。 課題:なぜごみが適切に分別されないのか?  みなさんは、ごみを捨てるとき、分別ルールを注意深く確認しますか?  そもそも、ごみの分別は、リサイクル可能なものを分けて回収し、スムーズにリサイクルするために行われるものです。基本的には捨てる(ごみ箱に入れる)段階で消費者が適切に分別を行うこと、というルー

        • 行動科学おすすめ本②:「習慣超大全」〜行動は、動機×やりやすさ×きっかけで生じる〜

          こんにちは。ポリシーナッジデザイン合同会社の植竹香織です。 仕事や生活に活用できるヒントが盛りだくさんの行動科学(行動経済学や心理学)の本をご紹介していきます。 今回は、「習慣超大全ースタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法」(BJ・フォッグ著/ダイヤモンド社/2021年)から、そのエッセンスをご紹介します。 なぜ良い行動を習慣化できないのか? ダイエット、禁煙、ジム通い、資格のための勉強・・・ 毎年のように「今年はやるぞ!」と決意しても、 三日坊主になって

          • 「note世界のナッジ最前線」運営会社へのお仕事依頼

            執筆、イベント登壇、取材などは、 こちら へお願いいたします。担当者より追ってご連絡いたします。

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          • グリーンナッジ
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            日本の大学でのグリーンナッジの取り組み:慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(國枝美佳先生)

             日本の大学でのグリーンナッジをご紹介するシリーズ、今回は、2022年11月に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスで行われた「Green Nudgeathon(グリーンナッジコンテスト)」についてご紹介します。  Green Nudge(環境配慮行動を促進するナッジ)は、国連環境計画(UNEP)から大学キャンパスでのグリーンナッジガイドブックが発行されるなど、ナッジの分野の中でも注目されている分野の一つです。今回ご紹介するグリーンナッジコンテストは、國枝美佳先生が担当する慶應SF

            イベントレポート:防災ナッジ講座(あれから12年スペシャル@仙台市)

            今回は、2022年11月27日に仙台市で行われた防災イベント「あれから12年スペシャル」での「ナッジ講座」についてレポートします! 「あれから●年スペシャル」は、東日本大震災の経験を記録し、伝える活動を行っている仙台市役所職員の有志のグループ Team Sendai が中心となる「あれからスペシャル実行委員会」主催のイベントです。同実行委員会は、2022年2月に消防庁主催「防災まちづくり大賞」の「消防庁長官賞」を受賞。日々の伝承活動に加え、メンバーが中心となり、防災士、NP

            行動科学おすすめ本解説①:人を説得したいときに押さえておくべき5つのポイント

            ポリシーナッジデザイン合同会社の植竹香織です。 このシリーズでは、仕事や生活に活用できるヒントが盛りだくさんの行動科学(行動経済学や心理学)の本をご紹介していきます。 今回は、「THE CATALYST 一瞬で人の心が変わる伝え方の技術」(ジョナ・バーガー著/かんき出版/2021年)から、そのエッセンスをご紹介します。 仕事でも、私生活でも、自分の意見や考えをなかなか人に理解してもらえなかったり、反対されたりしてしまうことってありますよね。 そんなとき、あなたならどう

            日本の自治体でのナッジの広がり⑥:安倍隆さん(北海道情報大学)

             日本の自治体におけるナッジの実践をお伝えするシリーズ、今回は、2021年度に北海道情報大学で行われた「大学キャンパス内のコンビニエンスストアにおける食品ロス削減ナッジプロジェクト」について、北海道情報大学事務局長(当時)の安倍隆さんにお伺いします。  食品ロスとは、売れ残り、規格外品、返品、食べ残しなど、本来食べられるのに捨てられている食品のことです。食料生産に伴い多量のエネルギーが消費されるうえに、ごみ処理経費がかかり、またその過程で廃棄の際に運搬や焼却でさらに余分なC

            日本の自治体でのナッジの広がり⑤:浅田昌宏さん(岡山県倉敷市)

             日本の自治体におけるナッジの実践をお伝えするシリーズ、今回は、2021年度に岡山県倉敷市で行われた「消防署節電ナッジ実証プロジェクト」について倉敷市消防局の浅田昌宏さんにお伺いします。 浅田昌宏さん 大学卒業後、2003年に倉敷市消防局に入庁。倉敷消防署、水島消防署、予防課を経て2016年より、消防総務課に配属。人事担当主任、装備品担当主任を歴任し、現在は総務係長。消防局全体の運営に係る財務や施設管理から企画事務に従事。 ー消防署での節電ナッジと言いますと、これまで類似

            魅力的で効果のある気候変動コミュニケーションのための8つのポイント

            今日は、イギリスの環境保護団体rareが提唱する、 「魅力的で効果のある気候変動コミュニケーションのための8つのポイント」 をご紹介します。 気候変動や温暖化対策のコミュニケーションによくあるのが、 「北極の氷が溶けて、シロクマが住めなくなる」といった遠い場所でのイメージや、 「地球環境は悪化の一途を辿っている」「もう取り返しがつかない」といったネガティブ面を強調するアプローチ。 このようなコミュニケーションは、 ・自分には関係ない ・自分が何をしても無駄だ

            「グリーンナッジ ミニガイド」が発行されました

            2022年6月、「グリーンナッジ ミニガイド」が発行されました。 この冊子は、国連環境計画(UNEP)の「The Little Book of Green Nudges」(2020年9月発行)の日本語版です。 UNEPは、世界中の大学キャンパスを舞台に、ナッジや行動科学を活用して、省エネやリサイクルの促進、食品ロスの削減など様々な環境配慮行動の促進を目指す取組を行っています。 本書には、グリーンナッジの具体的な手法及び活用プロセスとともに、UNEPのプログラムに参加して

            ナッジのきほん⑤:おすすめの本(2022年最新版)

            これまで、ナッジについて知りたい方に向けて、おすすめの本をテーマ別でご紹介してきました。 今回は、最近発刊された本から3冊ご紹介します! ナッジについて学びたい方へ、最初の1冊として 「あなたを変える行動経済学」(大竹文雄著) 「行動経済学の使い方」など、数々の行動経済学関連の本を出されている大阪大学の大竹文雄先生の新刊です。高校生向けに実施した行動経済学の講義シリーズをベースに作られた本とのことで、語りかけるような平易な文体ですんなり理解しやすく書かれています。これ

            思わず捨てちゃうごみ箱〜まちなかナッジ@象の鼻パーク(横浜市中区)〜

            2021年10月2日〜3日、横浜・みなとみらいの象の鼻パークで行われた「Futurescape Project 2021」において、まちなかナッジプロジェクトの一環として、宇都宮大学・糸井川高穂先生及び研究室の皆様のご協力により、「思わず捨てちゃうごみ箱」を出展しました。 「思わず捨てちゃうごみ箱」は、子どもに大人気のゲーム「マインクラフト」のキャラクター「クリーパー」をモチーフに、アクリル板を組み合わせてできたごみ箱です。キャスター付で移動可能なため、イベント会場のなかを

            グリーン・ナッジ(エコアクションを促すナッジ)事例紹介

            ナッジの中でも、環境にやさしい行動(環境配慮行動・エコアクション)を促すナッジを「グリーン・ナッジ」と呼びます。 これから、グリーン・ナッジの具体的な手法や事例について、気軽に知ることのできる記事やコラムなどをご紹介していきます。 1. ごみ捨て行動を促すナッジ 今後、随時更新していきます! 文責:植竹香織(ポリシーナッジデザイン合同会社)

            日本の自治体でのナッジの広がり④:大前正嗣さん(神奈川県葉山町)

             日本の自治体におけるナッジの実践をお伝えするシリーズ、今回は2021年7月3日にオンライン開催された「日本評価学会 社会実験分科会」にて紹介された自治体の事例をご紹介します!  今回は、神奈川県葉山町の大前正嗣さんに「葉山町きれいな資源ステーション協働プロジェクト」についてお伺いします。 大前正嗣さん                               民間企業勤務ののち、2004年に葉山町役場入庁。福祉部、教育部、環境部、都市経済部を経て、2015年より政策財

            日本の自治体でのナッジの広がり③:安藤如照さん(岡山県)

            このシリーズでは、日本の自治体における、ナッジ実践の広がりについてご紹介します。 3回目の今回は、日本の都道府県初のナッジユニットが設置された岡山県にて、ナッジユニットメンバーとして活躍している安藤如照さん(岡山県)をご紹介します。 安藤如照さん(岡山県) ー岡山県では、日本の都道府県初のナッジユニットを2019年11月に設立されましたね。普段はどのような活動をされているのでしょうか。 岡山県のナッジユニットは、有志の活動ではなく、政策推進課の業務として位置付けている