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おいしそう! 食べたい!をつくるFOOD GRAPHICS

食に関わる企業(お店)と消費者との接点には、広告、ホームページ、カタログ、LP、DM、フライヤーなど様々なタッチポイントがあり、そこではFOOD GRAPHICSが、企業と消費者をつなぐ大切な役割を担っています。そこで今回は、見た人が「おいしそう!」「 食べたい!」と思うFOOD GRAPHICSについて、世の中に公開されているクリエイティブを参考にしながら考察したいと思います。


気持ちを盛り上げるFOOD GRAPHICS
情報デザインのコツは3つ


〈1〉こころに響くコピーワーク

WEBサイトなど消費者とのタッチポイントとなるツールは、表層的なグラフィックだけでなくコピーワークが重要だと思います。想定ユーザーの暮らし、趣味嗜好、各種ツールにアクセスするタイミング(季節やシーン)など、ユーザーの気持ちを想像しながらメッセージをデザインすることで、ユーザーに届くよいコピーが仕上がります。分かりやすいシンプルなコピーと印象的なビジュアルでデザインされたFOOD GRPHICSは、ふとした瞬間に思い出してもらえる強いメッセージをユーザーに届けます。

ピンク基調のグラフィックに、苺の甘酸っぱい味わいと恋心をかけ合わせたようなキャッチコピーの組み合わせが若い世代に響きそう。ICHIGOのタイポグラフィも勢いがあって好印象です。

〈2〉商品の魅力を引き出すフォトディレクション

FOOD GRPHICSにおけるフォトディレクションでもっとも重要なポイントは、シズルを表現するツヤ感のディレクションだと考えています。みずみずしさ、ざらっとした舌触り、やわらかな噛みごたえなど、できる限り実際の食べ物に近い印象を保ちながら、魅力を最大限引き出すことが大切です。

上品な艷やかさがゼリーとは異なる羊羹らしさを醸し出しています。
明るく立体的な写真が焼き菓子の質感を感じさせます。
それぞれのお肉の質感の違いが最適に表現されています。

〈3〉食欲を刺激するカラーマネジメント

食欲を増進させる色は暖色系、逆に減退させてしまう色は青や紫といった寒色系、黒、グレーの無彩色といった色ということは多くの調査研究から明らかになっています。だからといって、黒い背景や寒色系のイメージがだめかというとそうではありません。食材の色みや、差し色の使い方など全体のバランスをみながら配色をデザインすることで、ユーザーに評価される良質なFOODGRAPHICSが作り出せると考えます。

少し青みがかったグレーの背景が、補色関係にあるタルトの黄色を際立たせ、焼き立てのおいしそうな魅力を上手に引き出しています。上質でお洒落なブランドイメージも表現していて気の利いたギフトとしても選ばれそうです。

今回は、FOOD GRAPHICSをコピーワーク、フォトディレクション、カラーマネジメント、3つの視点から考察してみました。食品の魅力を最大限に引き出し、ユーザーの気持ちを盛り上げるFOOD GRAPHICSを、今後もデザイナー視点で追求していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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