見出し画像

16時間断食のススメ

最近、ファスティングが健康法として有名になりつつあり、実践している人も多いことだろう。

今回は、「断食ってどんなものなの?」と思っている人に向けて、主に16時間断食に焦点を当てて解説していく。

この記事を読んで、空腹について理解していただき、健康な体を作る上で役に立てれば嬉しい。

また、今回は「空腹こそ最強のクスリ」という書籍から多く引用している。具体的な科学的エビデンスなどは多少省略しているのをご理解いただきたい。

16時間断食のやり方

まず16時間断食のやり方についてだが、それは至って単純。

名前の通り、何も食べない時間を16時間作るだけである。

睡眠時間(8時間)を含めれば、実際に8時間しか空腹の時間はない。

とにかく、1日のうちに何も食べない時間を設けるという認識で構わない。

次の章では、一般的な「1日3食」をすることのリスクについて解説した後、16時間断食のメリットデメリットを紹介していく。

1日3食のリスク

私たちは昔から1日3食が当たり前になっていたが、実は1日に3食規則正しく摂ることには数々のデメリットが存在する。

まず、1日3回食事を摂り続けていると、胃腸が休む暇もなく食べ物が体内に送られてくるので、胃が疲弊する。

胃腸が疲れると消化機能が衰える。

消化機能が衰えると、食べ物からきちんと栄養分をとることができなくなり、体に必要なビタミンやミネラル不足に陥り、疲れやすくなったりだるくなったり、肌や髪のコンディションが悪くなってしまう。

また、1日3食の弊害として、食べ過ぎを招きやすいというものがある。

「決まった時間に3回食事をする」というのは一見健康に良さそうだが、「食べ過ぎに気づきにくい」というデメリットがある。

言うまでもないが、食べ過ぎは内臓脂肪を増やす。

食べ物によって得られた糖質や脂質は、

・脳や筋肉、内臓などが働く際のエネルギー源
・細胞を作る材料

として使われるが、使いきれずに余った分は、いずれエネルギーとして使用するため、まず筋肉や肝臓に蓄えられる。

ところが、貯蔵スペースには限界があり、たくさん蓄えることはできない。

すると体は、筋肉にも肝臓にも蓄えられなかったエネルギーを、中性脂肪に変えて、脂肪細胞に蓄えてしまう。

これが「脂肪がつく」「脂肪が増える」と言う状態。

1日3食は、肥満になり、様々な病気を引き起こすリスクがあるのだ。

16時間断食のメリット

まとまった空腹の時間を作ると、まず内臓の働きが良くなる。

空腹で内臓を休ませることにより、胃腸、肝臓が疲弊して、栄養がしっかり吸収できない、老廃物がきちんと排出されないといったことが起こらなくなる。

また、空腹によって一時的に栄養が足りなくなると、活性酸素の量が減る。

活性酸素は、老化、がん、シワ、しみ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となる。

活性酸素は年齢とともに増えるとも言われているが、ストレス、食品添加物、タバコ、激しい運動、多量飲酒、紫外線なども活性酸素が増える原因となる。

活性酸素が減ることにより、生活習慣病の予防になるのだ。

また、空腹は、脂肪の分解にも役立つ。

肝臓に蓄えられたグリコーゲンを使い終えると、次は脂肪を分解してエネルギー源に変えようとする。

つまり、空腹の時間が長くならばなるほど、体内の余計な脂肪が分解されて、減っていく。
(特に内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて落ちやすい)

また、最後にものを食べてから10時間ほど経つと、肝臓に蓄えられた糖がなくなるため、脂肪が分解されてエネルギーとしたら使われるようになり、16時間を超えると体に備わっているオートファジーが働くようになる。

オートファジーとは、「細胞内の古くなったタンパク質が新しく作り替えられる」というもので、細胞が飢餓状態や低酸素状態に陥ると活発化すると言われている。

これにより、ガンや老化などを防ぐことができるのだ。

「私はガンにはならない!」と言う方もいるかもしれない。

しかし、日本人の2人に1人は、一生のうちに一度はガンになり、3人に1人はがんで亡くなっているとも言われている。

世間が思っている以上に、誰がかかってもおかしくない身近な病気なのだ。

オートファジーによる細胞の修復が、発がんのリスクを下げる。

肥満や糖尿病は、発がんリスクが上がってしまう。

これも16時間断食によって防げるのだ。

また、オートファジーで古くなった細胞を新しく生まれ変わらせることで、究極のアンチエイジングを可能にする。

16時間断食中に食べてもいいもの

断食と言っても、途中でどうしても我慢できなくなったら、

・ナッツ類
・生野菜サラダ
・チーズ
・ヨーグルト

などでお腹を満たして構わない。

ただし、パンやラーメン、白米などの「食べ物のカタマリ」のような物は絶対にNGだ。それではただの食事になってしまう。

16時間断食のデメリット

これまで16時間断食の様々なメリットを紹介してきたが、この健康法には唯一のデメリットがある。

それは、筋肉が落ちてしまうことだ。

なので、16時間断食をする際には簡単な筋トレを並行して行うこと。

「筋トレ」と言っても、ハードな筋トレをやる必要はない。

「週に一回の筋トレで今の筋肉は維持できる」と言われているので、「膝をついた腕立て伏せをやる。きつくなったらやめる」「通勤時は歩いて会社に行く」「エレベーターは使わず、なるべく階段を使う」くらいでいい。

まとめ

これまで長々と書いてきたので、改めて整理しておく。

【1日3食のリスク】
・食べ過ぎを招き、内臓脂肪がつく
・胃腸が休まらない
・疲れやすくなる
・肌や髪のコンディションが悪くなる

【16時間断食のメリット】
・内臓の働きが良くなり、栄養の吸収が促進され、老廃物を除去できる。
・生活習慣病を予防できる
・脂肪の分解が促進される(空腹の時間が長ければ長いほど、体内の余計な脂肪が分解される)
・オートファジーにより、細胞を新しくさせ、ガンや老化を防ぐ

【16時間断食のデメリット】
・筋肉が減少するので、筋トレやウォーキングなどの運動を並行して行う。(階段の上り下りなどの軽いもので構わない)

【断食中に食べても良いもの】
・ナッツ類
・チーズ
・生野菜サラダ
・ヨーグルト

オマケ : 糖尿病には、糖質制限より、空腹の時間を増やす方がいい。

ダイエット法として、「糖質制限ダイエット」と言うものがあるが、アレは絶対にやめるべきだ。

糖質制限はまず筋肉の減少が著しい。

また、体の不調、病気になってしまうなどのリスクも上がる。

更に、糖質さえ食べなければいいと言う考えで、肉や油を使った料理ばかりをバクバク食べてしまう人もいる。

それは脳梗塞や心筋梗塞が起こる可能性がある。16時間断食はリスクなし、ストレスなしで継続できる最強の健康法、ダイエット法なのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?