【爆笑必須】海外インターン生のベトナム日記〜私とジョンのバイク冒険記〜
こんにちは!
今日はインターン生のkantaくんに1ヶ月インターン日記を書いてもらうことにしたのですが、なんとツッコミどころ満載の小説(?)を書いてくれたのでベトきんちゃんのツッコミ音声付きでお届けいたします。
本当に、なんのためにもならない、ただ笑えるだけの5分ですがどうぞ。((以下まるカッコ内ベトきんちゃんのツッコミ音声です、))
記事内に意味を持たず作らず持ち込ませずのスタンスでお届けします。
私とジョンのバイク冒険記
『40分の疑似友情』
((突然の擬似友情))
ベトナムにはバイクのタクシーがある。
私はいつも会社からホテルに帰るときにバイクタクシーを利用する。
ホテルまでは40分くらいかかり、その間は景色を見ることで時間をつぶすのだが毎日同じ道を通るせいでほとんど道を覚えてしまった。
「道を覚える」、本来はいいことなのだが、景色を見て時間をつぶしていた私にとって道を覚えるということは、犯人がだれかわかっている名探偵コナンをみているのとおなじことであり、最初の頃にはあったバイクに乗るという高揚感は失われていた。
((犯人がわかっているコナンと宿泊場所への帰り道がわかってる感覚は絶対に違う))
そんな時に、私と同年代くらいのバイクドライバーに出会った。
道を覚えてしまい、どうやって時間をつぶそうかと思っていた私は、
そのバイクドライバーと私が友達で、一緒に帰宅しているという設定を決め
頭の中で物語を作れば面白いのではないかと考えた。
((どんなに疲れていたらこの発想になるのか私は心配である、仕事の振り方を考え直したい))
そこでまず私はそのバイクドライバーにジョンという仮の名前を付け、
「さあ、帰るぞジョン!」と頭の中で脳内ストーリーを始めたのである。
((犬の散歩中か))
勝手に脳内で私の友達にされたジョンはいい意味で早速期待を裏切ってくれた。
(勝手の友達にされただけではなく犬みたいな名前をつけられた挙句に勝手に期待され、勝手に裏切られたと言われるジョンに私は同情してしまう)
いつもの帰り道といきなり違う道にいったのである。本来の暇つぶしである景色を見るという選択肢がいきなり舞い降りたのだが、私はこのままジョンと友達でいたほうが楽しめそうだと思い、脳内ストーリーを続けることを選んだ。
(ジョンはカンタ君のことを友達とは思ってないことを忘れないで欲しい)
「ジョン!飛ばしていくぞ!」私は脳内で言ったこのセリフをすぐに後悔することになる。
((ジョンが飛ばすのにカンタきゅんは関係ない))
ジョンは前に車がいようが、道が狭かろうがとにかく速いのである。
私は最初は「飛ばせー!」などと威勢を上げていたのだが、ジョンがあまりにも
道の端っこすれすれを通り、私の足と肩に草がザザザっと当たったのを境に
「ジョン、そこまで急がなくていいからゆっくり帰ろう、、」と
飼い主に怒られた犬のようにおとなしくなったのである。
((犬が犬をなだめていてもはや大混乱である))
しかし私がいくらおとなしくなろうと、私は脳内でしゃべっているだけで
もちろんジョンには伝わらず、ジョンの暴走ともいえる運転は続いた。
((どこまでが妄想なのかもはやわからない))
ジョンの暴走は大通りに出るとさらに猛威を増し
車と車の間を通り抜けようとするのである。
「ジョン!早まるな!そこの車と車の間は狭すぎる!行くな、行くな、行くな―!!!」
私の渾身の真顔でのセリフは一ミリも届かずジョンは迷いのない走りで
車と車の間にバイクの頭を向ける。
((渾身の真顔、もはや変顔では))
「やばい、ぶつかる!ぶつかる!いや通れんのかーーーい!」
このような状態が5回ほど続いたがジョンのドライブテクニックはすごく、
車とバイクが当たるギリギリのコースを走るのである。
((通れなかったのにドライブテクニックがすごいとは))
((車とバイクが当た『る』ギリギリのコースを走るということはぶつかりまくりではないかという心配が止まらない))
さすがに何回も続いたため少し慣れてきた私にまたすぐ試練はやってきた。
((それが慣れるほど続けばカンタきゅんの体はすでに修理前のウッディではという不安がよぎる))
渋滞である。
ゆっくり走ってほしいと願っていたわたしにとって渋滞は願ってもないことなのだが
ドライバーがジョンだと話は別だ。
渋滞で全く進まなくなってしまったジョンは
あろうことか反対車線にバイクを向けたのである。
「ジョンさすがに反対車線はいかないよな」
私の思いもむなしく、バイクのエンジンを入れる音が鳴り響く。
わたしは小学生の頃よく友達と「白線の中以外はマグマな!」といい
白線から出ないという遊びをしていたのだが、
まさかそれから十数年後に反対車線という名のマグマに突っ込むことになるとは
夢にも思っていなかった。
((そもそも白線以外マグマなら、ずっとマグマしか走ってない))
そしてジョンは反対車線を走りだし、車やバイクの長蛇の列をグングン追い抜かしていくのである。幸い反対車線に車はそこまで走っておらず命の危機を感じる場面はなかった。
((バイクと車が当たるギリギリのコースを走ってる時点で命の危険を感じていて欲しい))
長いこと渋滞によって足止めされているであろう車たちを横目に、
私は申し訳なさと少しの優越感を感じ
頭の中ではRADWIMPSの『いいんですか』がずっと流れていた。
((いいんですかのメインの部分はいいんですかじゃなくてこんなにも好きになっていいんですかだと思うけどジョンとカンタきゅんは駆け落ちでも始めるのか))
反対車線を走るという経験を得た私はその後ジョンのスピードにも慣れ
ジョンとのドライブを楽しんでいると、いつも通っている道に合流した。
そして私はあることに気づくのである。
「あれ?いつもはここら辺に来ると、長い間バイクに乗っているせいで
お尻が痛くなっているのに、今日は全然痛くない」
私はジョンのスピードが速すぎるから早く着いたのが原因だと思ったが
ジョンの走り方を見ているとそれ以外にも原因があることが分かった。
((バイクと車が当たるギリギリのコースを走ってる時点でシンプルに痛覚の麻痺としか思えない))
ジョンは後ろに乗っている私の負担を減らすために
マンホールはもちろん、ちいさなくぼみさえも避けて走ってくれていたのである。
私の余裕ができたことによるジョンの気遣いという発見が
設定上の友達から本当の友達へと私の中でかわったのである。
((こんな変な日本人に勝手に友達扱いされたら私なら泣いてしまう))
私は「その気遣いができるなら草とかもしっかり避けてくれたらな、、、」
というツッコミを自分の中に押し殺し、ジョンと友達になったという
喜びをかみしめていた。
((ジョンは思っていないということは再度申し上げたい))
ジョンと脳内で本当の友達になってからのドライブは
((文の途中な上になんども申し訳ないが、友達になっていない))
青春そのもので、風を切るという言葉がぴったりあてはまった。
しかしそんなジョンとの楽しい時間もずっとは続かない。
((妄想だけでそんなに楽しめるカンタきゅんが私は怖い))
ホテルに到着しお金を渡し、感謝の気持ちをこめて
「ジョン!また明日な!」
と最後の脳内メッセージをおくったわたしは、
いつもより痛くないお尻をジョンに向けてホテルの中に入っていった。
そして今まで一言も声を発していなかった私がホテルの中に入ってすぐ、
ついに声を出してしまった。
「おつりもらい忘れた!!!!!」
振り返るとそこにジョンの姿はなく次なるお客を求め走り去っていた。
((爽やかに終わろうとするな))
完
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