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★【打撃】構え方(打撃フォーム)

(構える前までに…)

構え方(打撃フォーム)は、個人の体格等で違いがあり「これがベスト!」というものはなかなかありません。監督は”選手の持ち味を100%発揮できる構え方”になるようサポートをしていきます。
ただし構え方は様々でも、一番の目的は「インパクトのときに自分の力が100%出力され、ボールに伝わる打撃をする ための構え」になり、そのために押さえておくべきポイントはあります。

また、構え方は体の成長・技術の向上で変化します。各選手には「自分に一番合う理想形の構えは何か?」常に考え練習に取り組む(考えるクセをつける)ことを日々伝えていきます。一番良くないのは”日々何となく構え、バットを振る”ことであることを伝えます。


目指す選手をマネからでもOK

自分が目標とする選手(MLB・NPB等)がいる場合は、その選手の”マネ”から入るのも良いです。
トップで活躍する選手の構え(打撃)にはそこに至るまでさまざまな考察・経験があった上で出来上がったものなので、打撃のエッセンスが詰まっています。
マネからスタートした上で、そこから自分なりにアレンジし理想の構え(打撃フォーム)を作っていくと良いです。

上半身の構え

上半身はリラックス

上半身がガチガチで力が入っていては、体の反応が悪くなります。力を抜き過ぎる必要はないですが、リラックスして構えることを意識します。リラックスの仕方は、各自それぞれにあると良いです。
※ 下半身も基本は同様で良いのですが、打つ準備として土台を作るため”ある程度力を入れて構えたい…”という打者もいるので、振り出しがスムーズにできれば下半身は何が何でもリラックス…でなくても構わないです。

バットの位置

理想のバットの位置のイメージは「傘を持つ位置」と考えると良いです。
この位置はその人にとって「無意識に・自然に持つ位置」になり、どんな投球でも柔軟に対応できる打撃をしやすい位置 とも言えます。その位置で両手で持ちます(傘は片手が多いが)。理想の構えを作る上試行錯誤する際、迷ったら”傘を持つ位置(基本形)”に戻って考えると良いです。

横から見た位置

バットを構えた位置を横から見たとき”どこで構えるか?”でタイミングを取り方が変わるので、自分に合った場所で構えます。

≪体の後方で構える≫
オーソドックスな構え方で、タイミングは下半身で取ります。
 ● 後ろに引いた上体からスイングを開始できるため、    
                コンパクトな振り出しが出来る。 
 ● 下半身主導のため緩急にも対応できる
         (タイミングが外されても上半身が我慢できる)
≪体の正面にバットを構える≫
神主打法と言われる構え方で、タイミングは上半身で取ります(投球フォームと合わせバットを引きタイミングを合わせる)。
 ● 上半身にもリズムを与えられる
 ● 構えた位置から動かすので余分な力が抜ける・上半身が大きく使えるため、長打を打ちやすいが挙げられます。しかし、この構え方は上半身でもリズムを取っているため、緩急に対応するのが難しくマスターするのは容易ではないでしょう。

構えるときの注意点

※ バットを下から持ち上げて構える
下からバットを持ち上げるように構えると、肩も一緒に上がってしまいます。

下から上げると腕の付け根にある肩関節(球関節)が収まらず、可動域が狭くなり本来のパフォーマンスを落ちてしまいます。
普段の練習から、上からバットを降ろし自分の収まりが良い構え方をすること…をクセ付けし固めておくことが重要です。

※ 肩が内側に入り過ぎる
構えた時に両肩を結んだラインは、投手と捕手を結ぶラインに平行になることが理想です。両肩を結んだラインが内側に入ると、顔の向きが斜めになり投手を両目で見ることができなくなります。

肩が内側に入り過ぎないようにするためには、
 ● 右打者は、構える前に3塁ベースを見た後に投手を見て構える
 ● 左打者は、構える前に1塁ベースを見た後に投手を見て構える
ようにすることが有効です。これも日々の練習の中でクセ付けし、固めておくことが重要です。

バットの立たせ方

バットをどう立たせるか?は、自分が振り出しやすい位置を探して設定します。一般論では、下記になります。
≪バットを寝かせて構える≫
スイング軌道がコンパクトになり、ミートしやすくなります。また、バットの軌道が小さいなり振り遅れしにくくなります。
コンパクトに振り確実に打球を捕えることを考えている打者に多い構えです。
≪バットを立てて構える≫
スイング軌道が大きくなり、遠心力で打球を遠くへ飛ばしやすくなります。ただし、スイングスピードがないと振り遅れる可能性があります。
打球を強く遠くへ飛ばしたい意識がある打者に多い構えです。

前傾姿勢

前傾姿勢の角度は人それぞれであることが多く、自分が構えやすい角度であれば特に修正する必要がありません。
ただし、前傾時に上体を足の付け根から前傾させる意識で行なうことが重要です。付け根から前傾させると懐を広く構えることができ、打つときの腕の通り道を確保できるのでインコースの厳しいボールに対応することができます。

下半身の構え

軸足の位置をしっかり固めておく

軸足は右打者なら右足、左打者なら左足になります。
軸足は打撃においての回転動作の軸となる足で、軸足が不安定だと回転・体重移動等重要な動作に良くない影響が出てきます。

ひざは軽く曲げる

ひざは軽く曲げると体を動かしやすく様々な投球に柔軟に対応できます。

ひざを軽く曲げる

ただし、このときにげるときに、尻の位置が落ちるようひざを曲げると、ひざが前に出て重心が後ろになってしまうので、尻の高さを保って曲げることを意識します。これも日々の練習の中でクセ付けし、固めておくことが重要です。

軸足の向き

「軸足」は、右打者は右足・左打者は左足 のことです。
軸足の向きは、投手と捕手を結んだラインに対して垂直になるように置くことが基本です。

スタンス幅

スタンス幅は広くても狭くても選手が構えやすければ問題ないですが(基本は肩幅)スタンス幅を広くする・狭くすることのメリット・デメリットを十分理解した上で決定し、日々の練習で固めていくことが重要です。

≪スタンス幅が広い≫
    メリット ⇒ 上下運動が減り、目線がブレにくい
    デメリット ⇒ 体重移動がしにくい
≪スタンス幅が狭い≫
    メリット ⇒  体重移動がしやすい
    デメリット ⇒ 上下運動が増え、目線がブレやすい

スタンスの種類

おおまかに3種類あります。

≪スクエアスタンス≫
投手と捕手を結ぶ線に対して平行に構える、一般的なスタンスです。

スクエアスタンス

≪オープンスタンス≫
ボールに対して顔が正対しやすい方向を向くので、球が見やすくなりインコースに対応しやすくなります。

一旦ほぼ全体重を後ろ足に持っていきそこから体を捻るため、ワンステップ多い工程でバッティングを行なうデメリットがあります。

オープンスタンス

≪クローズドスタンス≫
あらかじめ体を捻った状態になるため、その反動でスイングした時に体の回転がしやすくボールに強い力を与えることができます。

ただし、球が見えづらくなるデメリットがあります。

クローズドスタンス

両足を結んだ線が(右打者は)右中間方向を向くため、右中間方向に強い打球を打つことができます。

※ 構え方でストライクゾーンは変わらない

ストライクゾーンは打者の体格によって変わるものの、構え方によっては変わりません。
例えば打者がバッターボックス内でしゃがんで構えていても、ストライクゾーンは打者が投球を打つための姿勢で定義されるので、頭より高めを通過してもストライクとなることがあります。

構えは一気に直さない

構え方を修正する際に注意すべきポイントは、「一気に全部チェックして直さない」ことです。
人間が意識できるチェックポイントは多くて2つ… と言われます。特にこれまで行なっていた動きを直す際には十分に意識していないと修正が出来ないので、一気に全部修正…ではなくできれば1つ1つ確実に修正していく意識で取り組むことが重要です。


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