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Barbara Murata Tomomi
2023年7月31日 02:14
曇りのち雨昨日から父は再び個室に移動となった。久しぶりにゆっくりのびのびした面会。父は目を開けていた。母と二人で父の頭と顔と手足を拭く。「どうした〜?大丈夫〜?ここにいたら安心ね〜危なくなったら助けてくれるからね〜」母が歌うように話しかけた。父の胸は少しゴロゴロしていた。「お母さん、お父さんが看板屋さんの時ずっとお父さんのお弁当作ってたのよ。少ない予算で工夫して。お父さん痩せて
2023年7月1日 01:28
晴れ、夏日。父の日である。母はお休みで、一人で面会に向かった。今日も父は眠っている。穏やかで、すっきりとした顔をしていた。「お父さん、おはよう。お父さん、きたよ、おはよう」何度か声をかけると父は微かに言葉にならない声を出した。「お父さん、聴こえてる?」と訊くと「ああ…うん…」と掠れた声で返事をしてくれた。「今日は父の日だからね、お父さんにお礼を言おうと思って。」カーテンを開
2023年6月27日 04:46
雨。昼前、犬にハーネスを着けていると電話が鳴った。父の病院からだ。朝方から高熱が出て酸素濃度低下、肺炎も悪化しているという。「何時ごろ来られますか」「すぐ行きます。」ハーネスを着けたままの二匹が玄関まで見送ってくれた。納得いかない顔をしていた。——————————————レントゲン写真に写った父の肺には再び白いもやがかかっていた。「ここ数日は急な呼び出しがあるかもしれません。エクモ
2023年4月29日 02:59
4/28晴れ。あたたかい。窓を開けると薔薇の香り。ピエールドロンサールも咲き始めた。からだが重い。疲れが出てきているな、と思う。母と病院で落ち合う。「早く着いちゃってね、駅ビルでスニーカー三足も買っちゃった」母はまだまだ歩く気だ。担当の先生と面談。肺炎は小康状態。胃管からの栄養、薬、水分は現在問題なく送れているが、パーキンソンの影響で血圧が乱高下するのが少し心配。胃ろうを