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元全国紙記者が明かす!ニュースの現場の裏話

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元全国紙記者、現webメディア編集者がニュースの現場の裏話を明かします。最強の記者集団から最新のweb媒体へと移った番記者だからこそわかる、業界の良し悪しを読み応えあるテキストで…
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記事一覧

稀勢の里の姿から考える、スポーツ選手の理想の引き際

稀勢の里の姿から考える、スポーツ選手の理想の引き際

横綱稀勢の里が引退しました。左腕の筋断裂という大怪我の影響で、横綱昇進後は36勝36敗98休。「史上最弱の横綱」との悪評はもちろん本人の耳にも届いていたはずですが、それでもなお、土俵に上がり続けました。ファンとしてはこれ以上痛々しい姿は目にしたくなかったので、「やっと引退したか」という感想が大半ではないでしょうか。

引退会見では「一片の悔いなし」と言い切った稀勢の里ですが、これは表面上でしょう。

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【サンスポ】オリックス西の移籍「飛ばし報道」、もう止めませんか?

【サンスポ】オリックス西の移籍「飛ばし報道」、もう止めませんか?

今回は具体的に名前を挙げてしまいますが。。
サンスポがオリックス・西勇輝のFA移籍について、飛ばしに飛ばしまくっています。

初報がこちら、11月28日の記事。「西、阪神入り決断!」と大々的に報じています。

しかし当日の朝、西は自らのブログでこの報道について全否定しています。

これを受けたサンスポの続報記事があまりにも見苦しい。

「阪神入りを決断している西」なんて書き方、よくできると思いませ

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記者投票は、めちゃくちゃいい加減!MVP、ベストナイン、GG賞に価値はない!

記者投票は、めちゃくちゃいい加減!MVP、ベストナイン、GG賞に価値はない!

シーズンオフの楽しみの1つが表彰です。セ・パ両リーグのMVPと新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞は、選手にとって最も栄えあるタイトルです。

GG賞は先日発表になりました。

<セリーグ>【投手】 有資格者31名
菅野智之(巨人)
3年連続3度目 得票数:69票
【捕手】有資格者6名
梅野隆太郎(阪神)
初受賞 得票数:163票
【一塁手】有資格者5名
ロペス(DeNA)
3年連続4度目 得

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なぜプロ野球選手はFAで巨人に行きたがるのか?

なぜプロ野球選手はFAで巨人に行きたがるのか?

今年もストーブリーグに入り、FA戦線が本格化してきました。国内での注目は広島・丸、西武・浅村、炭谷、オリックス・西あたりの動向でしょうか(2018年11月9日現在)。メジャーでは岩隈の去就に注目が集まり、トライアウト組では阪神・西岡やヤクルト・成瀬、巨人・中井あたりの有名所が次の所属先を探しています。

FAと言えば、常に中心にいるのが巨人です。最近はソフトバンクや楽天あたりも積極的にFA戦線に参

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読者にとってのスクープとは何か?

読者にとってのスクープとは何か?

新聞やテレビ、雑誌などの記者が一番欲しいもの。それは「スクープ」です。一般的には「特ダネ」、業界的には「独材」なんて呼んだりもしますが、要は他社が報じていないニュースを先駆けて一社のみが報じることです。「スクープ」が多ければ多いほどその媒体の価値が高まるとされ、担当した記者は大いに褒められます。社内で表彰を受けることもありますし、特別報奨として金品が貰えたりもします。

筆者も新聞記者時代、いわゆ

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【討論】今の時代に新聞は必要か?

ニューズピックスでこんな記事を見つけました。

「18歳の5割は新聞を読まず、将来的な購読の意志もなし」

体感的にはもっと少ないと思います。20代を含めても1割弱だと思います。

新聞に限らず、若者の紙離れはもはや議論の対象にもならないほど周知の事実です。この先紙の新聞の購読者数はますます減るでしょう。

私自身が当事者でしたから分かりますが、新聞社内にはもちろん危機感もありますし、なんとかwe

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夜討ち、朝駆け取材は必要か?

#取材 #新聞 #記者

皆さん、一度くらいは「夜討ち、朝駆け」という単語を聞いたことがあるでしょう。文字通り取材対象者の自宅近辺で帰り際や通勤時に単独取材を仕掛ける、きちんとした媒体の記者であれば誰しもが経験したことのある取材手法です。

古典的であまりにも効率の悪いこの取材手法ですが、現代でも変わらず行われています。なぜこのような取材手法が必要なのかというと、極秘情報を引き出すために「非公開で

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きょうからスタート

きょうからスタート

はじめまして。「番記者」と言います。30代の元大手新聞記者です。今はITベンチャーに移り、WEBメディアの立ち上げプロジェクトのど真ん中にいます。

「新聞」なんて時代遅れの甚だしいメディアに10年近くも浸かっていたもので、noteの存在を知ったのも最近です。記者時代はブログはおろかSNSで個人的な意見を発することすら禁止されていたので(記者の公式アカウントは別)、個人的なブログなんてもちろん初め

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