【本要約】先生どうかみんなの前でほめないでください
みなさんこんにちは。ばいそんです。
本日はタイトルの通り、「先生どうかみんなの前でほめないでください」という本を要約します。
なぜこの本を要約し、紹介したいかというと、「若者なんだかまずいぞ」「今から何かしないと大変なことになるのではないか」という感覚を共有したいからです。
みなさんの暮らしの中でも「なんか活き活きしていないな…」と見える若者、「無難に生きたい」という自分を感じることはありませんか。
無難にいきたいという気持ちは何も悪いことではないです。でも継続的に活き活きしていないというのは何か問題がありそうです。
その理由などを言語化し、共に何か考え始めるきっかけになればと思います。
それでは始めていきます。
1.究極の横並び主義
若者は目立つことが嫌いで、究極の横並び主義と言える。
その実験として以下4択の中で、どれがいちばん良い分配法か若者世代に選択してもらった。
結果としては、必要性分配に対して5%、平等分配に50%、努力分配に25%、実績分配に20%だった。
つまり努力や成果等の条件は関係なく、平等な分配、みんな一律であることが重要視されているようだ。
みんなの前では褒めないで
また最近の若者は注目を浴びることが苦手で、「○○賞を与えること」が逆にモチベーションを低下させることがある。その賞が自分を目立たせ、みんなと一緒ではなくなるからだ。だからみんなの前では褒めない方がいい。一方でみんなのいない所で褒められるのはいいようだ。
2.自己決定への嫌悪と恥ずかしさ
他にもデータとして他者との競争を嫌う傾向があり、公の場での自己主張も控えめだ。自分の欲を自分の意思で出すことを恥ずかしいと感じており、他者の意志による行動が多く、「別に自分がやりたい訳ではなく、誰かのためになるからやってあげる」ような文脈が含まれる。
自分で決めることが恐いと感じており、ものごとの決め方は基本的に「誰かに決めてもらう」「例題に習う」「みんなで決める」のどれかである。
モチベーション研究者アイエンガーは、何かを選択することで何らかの不利益が発生する可能性があると考える場合、選択を避ける心理作用が働くと主張している。
自信が無いためにそのような心理が働き、なにをするにしても例題が必要になるという。
だから若者に質問して欲しいのなら、質問の仕方に関する例題が必要。それを参照にすることしか出来ないのだという。
ここまでの感想
私は2つの事項に最も驚きを覚えました。
1つ目は「みんな均一に分配されることが最も良いこと」2つ目は「質問をするにも例が必要であること」
1つ目に関しては、努力をすることも成果をあげることも最重要項目ではないことへの驚きと、必要な人に必要なだけ分け与えること(equityという考え方)への抵抗感への驚きでした。(抵抗感は5%しか賛同していない点から)
若者は何に向かって努力したり、達成感を求めるのか見えなくなった瞬間でした。
2つ目に関しては、質問というのは好奇心があり、知りたいことへ問いを立てることを指すと考えていたため、驚きを覚えました。
今は誰かに与えられた問いを、あたかも自分の問いと同一であるように扱う。これは本当の意味で知りたいことを聞けているのでしょうか。「質問をする」という行為を行うことに焦点が当てられ、大切な「自分の好奇心を満たす」などの目的が抜け落ちている気がしてなりません。
これらはどのように生み出されたのか…それを知れば何か対策が見えるかもしれません。
それは次の記事で紹介します。みなさんで一緒にこの問題を次回も考えられると嬉しいです。
最後までご覧くださりありがとうございます!
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