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徒然日記

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#ライティングのコツ

面白い!ネタを求めて

 手垢の全くついていないネタを探すのは易くはない。
 北斎やら、ミケランジェロやら、有名どころは、既に誰かしらが書いている。
 彼らについて書こうとすれば、「王道」以外を探すしかない。

 ハマスホイ展は、注目度が高い分、あらゆる媒体が取り上げていた。
 多くは日本ではこれまで知られて来なかった「北欧のフェルメール」の生涯や、作品世界の紹介がメインだった。
 私が編集部から最初に求められたのも、そ

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徒然日記~書く事について

 どこもかしこも「自粛」モードで、何となく暗い。

 最近ショックだったことの一つは、「ハマスホイとデンマーク絵画」展(東京都美術館)の東京展が、このまま閉幕になりそうである、というニュースだ。

 苦戦はさせられたが、張り切って記事も書いたのに。

 ナショナルギャラリー展も、スタートが延期になる一方。(ゴッホの<ヒマワリ>が来る、とあれだけ大きく喧伝していたのに。このまま東京を過ぎるか、帰るか

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情報をつめこめばいい記事ができるわけではない

情報をつめこめばいい記事ができるわけではない

「あの記事さあ、誰を(読者として)想定して書いた?」

 その時の友人の声は、今でもはっきり思い出せる。

 その少し前にアップされた、プラド美術館展について書いたコラム記事についての話だった。

 私自身、展覧会がスタートする前から、「絶対に書きたい!」と強い思い入れがあった。

 オールドマスターズこそ私の得意分野、と意気込んで書いた。

 だからこそ、次に来た言葉が衝撃だった。

「……正直

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テコンドーと、ライティングと

テコンドーと、ライティングと

「失敗してもいいから、やってみる。数をこなす」

 テコンドーで型(トゥル)の練習をする時に、先生(韓国人)からよく言われることだ。

 先日は、もう一つこんな話も出た。

「日本人って、とにかく失敗したら駄目だ、って思う傾向があるよね」

 確かに。自覚はありすぎるほどある。

 失敗が怖いから、ごちゃごちゃと考えてしまう。次の動きは何だったか、とか、どうするのが正しいのか、とか。

 そのおか

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一つだけ選ぶ

一つだけ選ぶ

「マニアックすぎる」

 昨年の五月、アップした最新の記事について、友人から言われた言葉は魚の骨のように未だに引っかかっている。

 プラド美術館展に寄せたコラム記事だった。

 前年から、その展覧会について、「何としても書きたい」と願い続け、やっとの思いで取った。

 その分、肩に力が入りすぎてしまったか。

 また、書き出して見ると意外とやりにくいテーマだったというのもあったか。

「あれもこ

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