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子供に伝える、本当の経済感覚

このアトリエは、子供がそれぞれ持つ創造性の種を、苗以上になるまで育てるということが目的の一つであるけれども、それを世の中にシェアし、また返ってくるということまでが主なコンセプトである。つまり経済。

まず、経済とは何だろうか。辞書によると”人々が生活するために必要となる物やサービスを生産し、分配、消費する活動や流れ”。そう、経済=お金と捉えている人が多すぎるが、お金は経済の中のツールの一つにすぎないのだ。
「お金」という物質的な流通システムではなく、本質的な「経済感覚」というものを子供らには伝えていきたい。

ちなみに私が考える経済の本質とは「循環と分配とバランス」だ。
それはアイデアだったり、労力だったり、方法だったり、時間だったり、思い合う気持ちだったりする。「経済力がある=お金持ち」という感性は古い。すでに、今の世界で最も価値があるのは情報だ。
私は10年前くらいに仮想通貨を知った時(最初に作られたのは2008年)、これはお金の価値観が大きく変わる!と、とても興奮したものだ。六本木にATMが設置されたと知り、見にいったりした。私などがビットコインを持っているはずもなく、ATMを使っている人もいなかったので、機械をただただ眺めたのみだったけれども。通貨が情報化し、形を持たなくなったので、これからは「もの」という観念が変わる予感がした。

これからは多分、「お金」というものの価値が下がってゆく。お金では人は幸せにはなれないし、通貨というものの不安定さには頼れきれないと、みんなが気づいてきたからだ。だからこのアトリエで生み出したい経済力とはお金のことではなく、「それぞれのアイデアと行動がうまく世の中に流れ、必要な豊かさを得る力」ということだ。

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