榎園歩希(ホーノキ・アトリエ代表)

美術家。2021年東京から地元大分に活動拠点を移し、由布市の旧朴木小学校にて子供との協…

榎園歩希(ホーノキ・アトリエ代表)

美術家。2021年東京から地元大分に活動拠点を移し、由布市の旧朴木小学校にて子供との協働アトリエとして設立開業。2017年「ひらがなえほん」(ranbu出版社)有料記事とメルマガ配信で経営。ご支援よろしくお願いします。 https://honoki-atelier.com/

最近の記事

子供らも高校生らも私もみんな活動的な春

怒涛のごとく展示まみれのホーノキアトリエ。7月にも由布院駅アートホールの展示が決まっており、秋には湯平芸術祭に参加、9月からはアトリエの定例個展。全て子供らに相談した上で彼らが決めたことではあるが、このままそれに突入すると流石に不満爆発するだろう。それくらい今回はぎゅぎゅっと集中して制作した。 猫万卍展が終わったら息抜きがてら、思いっきり発散と解放の機会が必要だ。当然だが、あまりにも根詰めすぎると嫌になってしまう。打ち上げについても子供らと相談しているけれども、とりあえずは

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    • 2泊3日「猫万卍」制作合宿

      4月27〜29日、ホーノキアトリエ(旧朴木小学校)にて14名の制作合宿をした。現在は22名がアトリエに通っており、うち小学生はほぼ合宿に参加した。お泊まりが初めての子供も多く、1日目の朝から3日目の17時までという長尺の中で、いつ来ていつ帰るかは自由で大人は私一人というハードボイルドかつネバーランドな合宿体制。 子供らにとっては非日常的な環境での寝食で、甘えられる親もいないし、大人数だし、このアトリエは摩訶不思議なこともあったりなかったりする。そんな中で私はまあ、事前に様々

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      • 青少年との関わりは、子供とは違うー

        テキスト未選択のときにタブキーでメニューボタンへ移動できます ホーノキアトリエは、霧の中で満月🌕。 昨日は→アチャ←コ(17歳)の映像撮影最終日。出演者も17歳の女の子で、雨の中色々な場所を巡りながら途中疲れたり、気持ちが上がったり落ちたりしながらも、無事深夜に撮影を終えた。帰りながら彼女らとの関わりを考えていて、今日のメルマガは青少年について書いてみようと思う。 当初は青少年も子供と同じように接していた。私は子供らとアトリエにいる時は、フラットで素の状態でいるようにしてい

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        • ホーノキアトリエ、活動モリモリ(情報解禁)

          <猫万卍 NEKO MAN MAN>展 会期/2024年4月20日(土)〜29日(月祝) 時間/12時〜19時 期間中無休 入場無料 アトリエの子供らが「猫」をテーマに制作したものを展示。一部販売いたします!土日は本人とぶつぶつこうかんができます。みなさん、本人と交渉して彼らの爆発的作品を連れて帰ってください☆ 会場/8gallery 実験空間 中央町ガレリア竹町西口裏通り (大分市中央町3-5-3 8ビル1F/2F)※駐車場なし 大分駅より徒歩10分 高校生2人連続個

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          (偏見と独断に満ちた)ひとりごと

          新月。今日はここ最近何となくずっと考えていることを、つらつらと書いてみようと思う。 個人的なことで言えば、先月は別府と東京で「ひらがなえほん」絵本原画展を開催した。オーガニック喫茶pirica でも谷中のギャラリーkuukiでも、多くの友人知人などと再会し、本当に嬉しい。東京で過ごした15年間はどうにも苦しい時期も多々あったけれど、確実な私の基盤を作り、様々な人々との出会いが生まれた私の居場所だった。かつて多くの時間や場を共有してきた人たちとの再会は、懐かしく心から温まるも

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          昼寝の匂いを嗅ぎ回る(→アチャ←コ)17歳※無料公開

          メルマガ色々模索してみたのですが、全部信憑性ないな!と思ったので素直に書かせてもらいます。 →アチャ←コ(さゆうあちゃこ)ですー。 最近は制作というよりかは頭を使うことが多くて、辛いです。こんな(自分の)頭を使っても空回りするだけだよなと思いながら綴っておりますよ。 そういえば、ちょうど1年くらい前に書いた メルマガ「→アチャ←コよ。死んでくれ。」というやつ。 思い返すと、うわー。最悪なタイトルだな。。 と言いつつ、今回もこんな感じの内容になっちゃいました。 でも今回は「昼寝

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          子供が作る社会は・・・

          旧正月の新月。 なんだか旧正月の方が新年という実感がするので、毎年ここで意識が切り替わる。一人アトリエでセージを炊いて久々に瞑想をして、このメルマガを書き始めた。私は他者と何かを共有したり交換したり調和することが、とても苦手だった。子供らの気配で満ちている場所が、自分の心身の居場所になるとは思わなかった。 窓辺に光るサンキャッチャーのクリスタルが、小さな虹をいくつもリズミカルに私に投げかける。アトリエを見渡すと、子供らが作ったものたちが並んでいたり、ビー玉が転がっていたり、

          『ペンキ塗りのアイボリー』⑥ 水樹 香恵

          〈前回までのあらすじ〉 人口10万を下回る小国クルールランドは、首都ルミエールを中心に放射状に街が発展しており、大きく3つの区域に別れている。その内、"自然と芸術の共存区域"であるシアンタウンにて、今は亡き両親の後を継ぎペンキ塗りとして生きる少女アイボリーは、この小さな世界の中で様々な人と触れ合い、次第に心の変化に気づいていく。幼なじみであるレストランの一人娘・ヴィオレを始め、ほんの少しの交流で成り立っていた彼女の生活は、徐々に彩りを思い出す。 アイボリーの前にいつからか唐

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          2024年アトリエの方向性

          2024年、明けましておめでとうございます。 年末、干支絵を描く。辰年だし雄大さと威厳のような堂々とした感じになるのかしら。アトリエもそんなステージに入るのかね〜と思っていたら、いざ描くと「世界を凝視しながらぶんぶん火の玉回す、イキった小物の竜」みたいな感じになった。子供らに見せると「ホーノキアトリエらしくていい」と言われたので、このままアトリエの抱負絵ということになった。2024年はこんな感じでホーノキアトリエをやっていくので、子供らともども、皆様どうぞよろしくお願いいたし

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          2023年アトリエの出来事

          今年最後の満月。今年卯年の絵を描いた時自分の絵を見て「実直で地道な、小さくも確かな前進をする年になるんだろうな」と思ったものだったが、始まってみれば飛んだり跳ねたりという暴れ兎のような有様だった。まあ今思えば、このアトリエがそんな風になるはずもなかった。 私は毎回写真や動画で子供らのことを記録している。彼らの創作の流れが記録の目的だったが、撮った写真を見ていると段々と日常的な風景や子供らの雰囲気などの写真が増えていた。記憶容量がおちょこサイズくらいしかない私なのに、見返すと

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          榎園歩希の教育研究短期ワークショップワークショップ「湧く湧くナイゾウ」 下

          今年最後の新月🌑。あっという間に2023年も終わり、こうして日々はいつの間にやら過ぎてゆく。 そんな中、前回に続きカタスミおなかわくわく遊学会の展示報告を。前回はこども園だったが、今回はフリースクール。ここの子供らは積極的な不登校というよりは消極的な不登校の子供らである。私も子供の時そうだったが、そういう子供らは社会や大人に絶望しているので、彼らの境界内に入るのは繊細にしなけらばなあと考えていた。 最初に大きな部屋に既に女の子が3人、先生と一緒に待っていた。私は「こんにち

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          榎園歩希の教育研究短期ワークショップワークショップ「湧…

          <月齢手帳2024作りました>AYUKI ENOKIZONO ダウンロードできます。

          来年の気配が漂ってきました。みなさんはどんな1年だったでしょうか?揺れる時代を、みなさんも実感していることだと思います。そんな時は人も一緒に揺れて、チューニングするのだそうです。私も今年は細かく揺れた1年でした。 さて、実は私は長年個人的に月齢手帳なるものを作成しておりました。最初は自分用に作って使っていたのですが、見た人からのご要望などで毎年受注生産していました。が、コロナ禍で全く作りたい意欲がなくなり2年間作っておらず、もう2度と作らないのだろうなあと思っていました。今

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          榎園歩希の教育研究短期ワークショップ「湧く湧くナイゾウ」 上

          双子座満月🌕。昨夜は月虹がかかっていた。 今私は大分県杵築市山香町の「カタスミカイカイおなかわくわく遊学会」に参加している。木村さん(自閉症施設「めぶき園」美術講師)から声をかけていただき、今回短期的ワークショップをすることに。アトリエのことではないのだけれども、今回は「教育」がテーマのワークショップなので、ここでもお伝えしようと思う。 木村さんとは2年前にMOE展(「めぶき園美術展」大分県立美術館)で出会った。木村さんの「人間として生きるということと創造が、どう繋がるとい

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          「点転天TEN TEN TEN」終了。作品の物々交換の結果は・・・

          昨日、アトリエの年1回の展覧会は無事終了。来場できなかった方々のために、ざっとどういう展覧会だったかお伝えします。 このアトリエに通う子供や若者は、コミュニケーションや社会性に対して苦手意識を持っている人も多い。事実私自身もそうだったし、今でもそういう部分はある。まあ、実はみんなそうなのかもしれない。夏の服部みれいさんのイベントで若者らと語り合った時、彼女らは「共感しようとか、してほしいとか、全く思わない。それでいいと思っているのに、上の世代はそれを許してくれない。」と言っ

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          こはるちゃん(9歳)インタビュー

          昨日はほおのき秋楽祭。ちょうど満月でほおのき秋楽祭は盛況で終わった。主催者としてはほっと肩の荷が降りた心地で、まあ色々猛反省するようなこともあったけれども、とりあえず日常に戻れる。子供らも芯から本気で取り組んできたため、ある種の達成感と解放感という感じだろう。 というわけで、3ヶ月間の制作の労いとして、今週のアトリエ日は子供らと打ち上げ。「遊んで、散歩して、2時間だけ制作して、夜はお菓子とおにぎりをつまみながら寝転がって行儀悪い映画会」と言うと「やったー!」と歓声。ここで重

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          こはるちゃん(9歳)インタビュー

          「点転天 TEN TEN TEN」展で子供らに伝えたいこと

          10月13日から展示が始まった。夏前あたりから子供らが自分で決めた課題(子供らはミッションと呼んでいる)で、自分で目標を定め、苦しみながらもやってきたので、ここで何か一つの結実となるような機会になるといいなと思う。 通常は大人の見学も断っていて、ある意味閉ざされた場なので、風通しの意味とどんなことをしているか、保護者や一般の人に対する報告のような意味合いで始めた。通常大人は私一人であるため、地域の人々の理解や協力などが必須だ。何かあった時には助けを求めなければならないし、「

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          「点転天 TEN TEN TEN」展で子供らに伝えたいこと