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「いい子」という呪縛と、学校の重荷

✩.*˚この記事は、2分ほどで読めます✩.*˚
いま増加していると感じる「いい子」を演じる子供について書いています꙳★*゚


教師をしていた間、この呪縛に囚われすぎた子供を嫌という程見てきた。辛かった。

親に障害があり、「できるお姉ちゃん」を12歳の頃から演じなければいけなくなった子供。
親が高齢出産のため体調が悪く、家事は全てこなし、入りたい部活も諦めた子供。
弟がやんちゃ盛りで親が大変そうなので、「せめて私だけは」と甘えを見せず「いい子」を演じ続けた子供。

家庭環境は仕方の無いこと。誰が悪いことでもない。
でも、そこに置かれた子供たちは、援助されるべきだと感じる。

学校は今、外部機関との連携を、と言いつつ、ソーシャルスクールワーカーや民生委員、児童相談所などと連携するのに今だ腰が重い。
「何か起こってから」連携を始めるのが未だ多い印象。

そんな中でいち教師ができることってなんだろう。
「いい子」でいることが当たり前の子供は、正しく人に助けを求め、甘えられるのだろうか。

私は、子供のうちに学ぶ一番大切なことは、勉強でも部活でもなく、「人に頼っていい、甘えていい」と実感することだと思っている

「いい子」として生活してきた子供たちは皆、口が重い。口癖は「大丈夫です」。
明らかに疲れた顔をしていても、休みが続いても、その心の内を話してはくれない。
人への頼り方が、分からないんだ。

弱いところを見せることが、悪だとすら思っているのかもしれない。

昔担任していた子供に、こんな子供がいた。
人は、完璧なほど好かれると思っていました。できないところを見せたら人は離れていく、嫌われると思っていました」と言うのです。
親がひどいネグレクトで、家事を全てやっていた子でした。

そんな子に、今までこの子にそう思わせてきた過去を思い、悲しく、切なく、理不尽に感じました。
だから、「誰も完璧なあなたが好きなんじゃない。頑張ってるあなたが好きなのでもない。そのままのあなたを、みんな好きなんだよ。私も。
と声をかけました。 

その子は混乱した、と言っていました。
初めての概念だったようです。
今までの生き方が覆された、と言っていました。

卒業時には、「生き方を変えてくれた先生でした。先生という人の枠を超えて感謝しています。」と手紙をくれました。
心の波が、全身に流れ出てはまた押し寄せてくるわような感動でした。感動の海でした。


「教師カウンセラー」という言葉が生まれて久しいです。
スクールカウンセラーはいつつも、やはり子供を一番そばで見ているのは教師。担任ならば尚更。

声の調子、顔色、人への対応、授業中の態度、気になることがあれば、私は必ず声をかけていました。
それが子供との雑談につながったり、信頼関係に結びついたりした覚えがあります。

しかし、私がそういったことを当たり前として、なんの苦もなくこなしていただけで、現在の教師すべてにそれを強いることはできるでしょうか。

会議、研修会、保護者対応、朝の見回り、教室巡回、テスト作成と採点、教科のノートチェック、日記のノートチェック、教育委員会対応、指導案作成、教育実習生指導、部活動、私がパッと思いつく限りで、授業以外の実務はこれだけあります。

事実、私も生徒の対応がしたいのに会議や事務処理で本当に手が回らない時が多くありました。その際は会議なんてすっぽかしましたし要らない事務処理は残ってやっつけ仕事でやりましたけど。笑

今、親の世代の余裕もありません。
コロナ禍で苦しむ家庭は増えていくでしょう。
その中で、甘えを許されない、「いい子」を演じざるを得ない子供はこれからますます増えるでしょう。
そうした子供に、教師は、大人は、もっと目を光らせてあげて欲しいのです。
そしてその前に、小手先の働き方改革ではなくて、業務量削減などの現実的な働き方改革を進めて欲しいのです。
それがないと、丁寧な指導なんて余裕が無い。

「子供に向き合う」…これが教師として一番の仕事のはずです。
どうか、現実的な働き方改革が進み、少しでも多くの教師が、子供の「いい子」の鎧を脱がし、心の扉を開け、「人に頼る、甘える」ことを学ぶ場として、学校を有効活用できるように。
私はいつも願っています。

今日も読んでくださり、ありがとうございました。
カウンセラー兼占い師 アイサでした。
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