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あや
2020年11月5日 09:49
いつ読んだって同じはずなんだけど、「なんでもっと早く読まなかったんだ!」って思う本がある。書棚でずいぶんと熟成させた『注文の多い料理小説集』がそうだ。7人の作家が食をテーマに書いた短編小説のアンソロジー。久々の電車移動で、何か文庫本を……あっ、これでいっか。とバッグに忍ばせた。片道でさくっと1編読み終えた時の、スマホに残したメモをそのまま引用すると、こうだ。まってまって、めっちゃ面白いやん
2020年6月28日 21:26
東京の午前一時を舞台に、淋しさや夢を抱えた人たちを描く連作短編小説『おやすみ、東京』(吉田篤弘)。あらすじとタイトル、そしてカウンターで酒を飲み交わす人たち(?)のイラストの表紙に惹かれて手に取った。登場する人たちは、深夜の東京で頼りになるタクシードライバー、年に一度“びわ泥棒”に扮する美人、夜だけ店を開ける古道具屋、どんな事件も鮮やかに解決する名探偵など――。読み出してみると、そこは
2020年2月2日 12:23
「朝ごはんがないなら、ハーゲンダッツを食べればいいじゃない」 どこぞの女王様気分で、高級アイスを食べる日曜日の朝。いい香りのする紅茶も淹れてみた。毎日きっちり3食たべないと気が済まない私なのに、日曜日の朝ごはんがない。これにはもちろん、ワケがありまして。いやー、ハマってしまったのです。グルメ小説に。 じぶんの食事はそっちのけで、とにもかくにもグルメ小説。ハマったらとことん、な性分
2020年5月18日 19:59
くぅ~~~、泣ける泣ける。料理にまつわる15の物語がおさめられた角田光代さんの『彼女のこんだて帖』を読んだ。夜にハイボールを飲みながら読んだら、こらえきれずこっそりと泣いた。お酒が入るとやばいぞ、これは。失恋をした女性が自分を励ますためにラム肉を焼いたり、妻を亡くした男性が妻の手料理を思い出したくて料理教室に通ったり、どの話もじんわり切なく、あたたかく、どうしようもなく泣けてきてしまうのだ
2020年6月14日 21:48
“すき焼きを浅草で”。なんて心躍る響きなんだろう!平松洋子さんのグルメエッセイ『すき焼きを浅草で』を読んだ。平松さんの本は初めてで、タイトル買いした1冊である。私は明日は、週末は、来週は何を食べようと、わくわくしながらレシピ本をめくるのが好きなのだけど、この本から受ける食のインスピレーションは、かなりのもの。ちゃんとしたレシピがついているわけではないのだけど、すでに作ってみたい料理がいくつ