綾乃

神戸出身。大阪在住。統合失調症。自宅療養中。外出が苦手であるため、noteをはじめる。…

綾乃

神戸出身。大阪在住。統合失調症。自宅療養中。外出が苦手であるため、noteをはじめる。が、本人は社会には馴染めないと思っている。がんばれ綾乃!小説、詩、イラスト、写真など、多趣味。

マガジン

  • 百人一首を自分なりにアレンジしてみた。

    百人一首から得たイメージを、時には現代風に、時にはなにかを擬人化して、ときには、ときには…… いろいろな方面から百人一首を楽しもうというマガジンです。

記事一覧

3年以上経っていたの。

久しぶりにnoteを開いたら、4年目のバッジを頂きました。 もうそんなに経っていたのか。 放置してごめんね、とアカウントに対して思いました。 書くことは楽しいです。 ふ…

綾乃
7か月前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.17 在原業平朝臣

ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは 在原業平朝臣(第十七番) (現代語訳) さまざまな不思議なことが起こっていたという神代の昔でさえ…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.16 中納言行平

たち別れ いなばの山の峰に生ふる  まつとし聞かば 今帰り来む 中納言行平(第十六番) (現代語訳) お別れして、因幡の国へ行く私ですが、因幡の稲羽山の峰に生え…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.15 光孝天皇

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇 (第十五番) (現代語訳) あなたにさしあげるため、春の野原に出かけて若菜を摘んでいる私…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.14 河原左大臣

陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに 河原左大臣(第十四番) (現代語訳)  陸奥で織られる「しのぶもじずり」の摺り衣の模様のように、…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.13 陽成院

筑波嶺の 峰より落つる男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる 陽成院(第十三番) (現代語訳) 筑波のいただきから流れ落ちてくる男女川(みなのがわ)が、最初は細々と…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.12 僧正遍昭

天つ風 雲のかよひぢ 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ 僧正遍昭(第十二番) (現代語訳) 空吹く風よ、乙女が行き交うという雲の中にある道を吹き閉じておくれ。…

綾乃
4年前
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進化する私(短編小説・詩)

 コスメを変えた。  お気に入りのブランドで、見た目もおしゃれ。  毎朝のメイクはもちろん、洗顔後の基礎も大事にしている。  基礎化粧品を使ったあと、鏡の前で、笑…

綾乃
4年前
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「好き」って大事だ!!

小宮山利恵子『レア力で生きる』を読んで すらすらと楽しく読める一冊でした。 はじめての感想文なので、書き方もわかりません。 今後試行錯誤してゆきますので、不自由な…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.11 参議篁

わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣り舟 参議篁(第十一番) (現代語訳) 広い海を、たくさんの島々を目指して漕ぎ出して行ったよ、と都にいる…

綾乃
4年前
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自分が間違っているかもしれないってのは怖いかい?

本を読むのが好きだ。 小説も漫画もちょっと背伸びした難しい本も読む。 将来的には家中が本だらけになったら嬉しい。 本に囲まれて生活したい。 ある人に、「最近何して…

綾乃
4年前
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ゲームをやめたら小説が書きたくなった話

※写真はイメージです。  詩・小説自体は記載されておりません。 普段は主に、 『公募ガイド』https://www.koubo.co.jp/ 『エブリスタ』https://estar.jp/ (綾乃のペー…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.10 蝉丸

 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 蝉丸(第十番) (現代語訳)   これがあの、京から出て行く人も帰る人も、知り合いも知らな  い他…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.9 小野小町

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町(第九番) (現代語訳) 桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった、春の長雨が降…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.8 喜撰法師

  わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり 喜撰法師(第八番) (現代語訳)   私の庵は都の東南にあって、このように(平穏に)暮らしてい…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.7 安倍仲麻呂

天の原 ふりさけ見れば 春日なる      三笠の山に 出(い)でし月かも 安倍仲麻呂(第七番) (日本語訳) 天を仰いではるか遠くを眺めれば、月が昇っている。あ…

綾乃
4年前

3年以上経っていたの。

久しぶりにnoteを開いたら、4年目のバッジを頂きました。 もうそんなに経っていたのか。 放置してごめんね、とアカウントに対して思いました。 書くことは楽しいです。 ふと、 思い立った時や、考えた事柄、色々メモをしていますが、バババッと乱雑に書き留めて放置が多いです。 後になって見返すことが殆どないので、今後、それらをネタにnoteの記事を再開しようと考えています。 自分から動かないと何も起こりませんからね。 最近はダラダラしていたので(寧ろ、しろと言われているのですが)

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.17 在原業平朝臣

ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは 在原業平朝臣(第十七番) (現代語訳) さまざまな不思議なことが起こっていたという神代の昔でさえも、こんなことは聞いたことがない。龍田川が(一面に紅葉が浮いて)真っ赤な紅色に、水をしぼり染めにしているとは。 ***** 皆の目を盗んで、奈良へとやってきた。 そこにはとても美しい流れの竜田川がある。 それはちょうど、秋の日のことだった。 僕が見たのは、これまで聞いたことのない、見たこともない世界だった。

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.16 中納言行平

たち別れ いなばの山の峰に生ふる  まつとし聞かば 今帰り来む 中納言行平(第十六番) (現代語訳) お別れして、因幡の国へ行く私ですが、因幡の稲羽山の峰に生えている松の木のように、私の帰りを待つと聞いたなら、すぐに戻ってまいりましょう。 *****  「もし君が待っていると言ってくれたのなら、すぐにでも逢いに帰るよ」  様々な国の現場をこの目で見たいと思い、意を決して日本を離れた。  そのときに彼女に言った言葉だ。  それから、何年、何ヶ月経ったのだろう。  彼女

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.15 光孝天皇

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇 (第十五番) (現代語訳) あなたにさしあげるため、春の野原に出かけて若菜を摘んでいる私の着物の袖に、雪がしきりに降りかかってくる。 ***** 「おやまあ、雪ですか」 わたくしが外の景色を眺めておりますと、雪が降ってまいりました。 「冬もこれからですよ。雪くらい降りますとも」 お付の者は、当然といった様子です。 「そうそう、手紙を書いたので、送っておいてくれませんか」 わたくしは、先程したた

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.14 河原左大臣

陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに 河原左大臣(第十四番) (現代語訳)  陸奥で織られる「しのぶもじずり」の摺り衣の模様のように、乱れる私の心。いったい誰のせいでしょう。私のせいではないのに(あなたのせいですよ)。 ***** 勉強でも良い成績をとって。 できるだけ我慢して迷惑かけないようにして。 絶対服従で。 良い子でいて。 それは誰にも気づかれてはいけないくて。 でもこんなにがんばってるんだって気づいて欲しがっている自分がいて。

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.13 陽成院

筑波嶺の 峰より落つる男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる 陽成院(第十三番) (現代語訳) 筑波のいただきから流れ落ちてくる男女川(みなのがわ)が、最初は細々とした流れから次第に水かさを増して深い淵となるように、恋心も次第につのって今では淵のように深くなっている。 ***** 僕は高校二年生だ。 朝早く学校へ行って自主勉強するのが毎日の日課。 いままで勉強しかしてこなかった。 通学は、いつもの時間、いつもの電車に乗って、途中で学校方面へ行く電車に乗り換える。 乗り換え

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.12 僧正遍昭

天つ風 雲のかよひぢ 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ 僧正遍昭(第十二番) (現代語訳) 空吹く風よ、乙女が行き交うという雲の中にある道を吹き閉じておくれ。この美しく舞う乙女たちの姿を、もう少し下界にとどめておきたいと思うから。 ***** 僕は友人に誘われ、他の女子大の子たちと飲み会をした。 最初は嫌々だったが、彼女を見た瞬間、来てよかったと思ってしまった。 本当に、天使のような人だ。 ほんと、女子大の女の子ってみんなこんな感じなのかな。 それはないかな、可

進化する私(短編小説・詩)

 コスメを変えた。  お気に入りのブランドで、見た目もおしゃれ。  毎朝のメイクはもちろん、洗顔後の基礎も大事にしている。  基礎化粧品を使ったあと、鏡の前で、笑顔の練習をしたり、変顔をしたりする。 自分に向き合う時間ができた。  正直楽しい。  自分って、こんな顔もできるんだって思った。  自分は物心ついたときから、無表情な人間なんだと思っていたから。  ある日、かかりつけの医院の先生に、昔は強張った笑顔だったけれど、最近はとても良くなってきたと言われた。  その時は気が

「好き」って大事だ!!

小宮山利恵子『レア力で生きる』を読んで すらすらと楽しく読める一冊でした。 はじめての感想文なので、書き方もわかりません。 今後試行錯誤してゆきますので、不自由な文章ですが、どうぞよろしくお願いいたします。 ***** この本では、実際に何かを体験し、常に学習することで「自分の市場価値」を高めることについて書かれています。 では、何を体験し、何を学習するのか。 本を読んで私が感じたことは、(間違っているかもしれませんが)ちょっと気になることは何でも挑戦してみる、調べてみ

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.11 参議篁

わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣り舟 参議篁(第十一番) (現代語訳) 広い海を、たくさんの島々を目指して漕ぎ出して行ったよ、と都にいる人々には告げてくれ、漁師の釣り船よ。 ***** 「お兄さん、どこへ行くの?」 幼い少女が青年を見上げて声をかけた。 「遠いところへ行くのさ、そう、遠い遠いところへ」 青年はしゃがみ込み、少女と目の高さを合わせると、悲しそうに微笑んでそう言った。 「帰ってこないの?」 「ああ、もうここには戻らない」 「お母さ

自分が間違っているかもしれないってのは怖いかい?

本を読むのが好きだ。 小説も漫画もちょっと背伸びした難しい本も読む。 将来的には家中が本だらけになったら嬉しい。 本に囲まれて生活したい。 ある人に、「最近何してるの?」と聞かれた。 その人は、ゲームの中で知り合った人だ。久々に話した。 その時はゲーム停滞期だったため、「本読んでるか寝てる」と答えた。 「どんな本?」 「漫画も小説も専門書も、何でも」 「本の虫だな」 「そうなのかな?」 もし就職することがあるとすれば、履歴書の前職の欄には“本の虫”と書いておこう。 とこ

ゲームをやめたら小説が書きたくなった話

※写真はイメージです。  詩・小説自体は記載されておりません。 普段は主に、 『公募ガイド』https://www.koubo.co.jp/ 『エブリスタ』https://estar.jp/ (綾乃のページhttps://estar.jp/users/229834471) にて、書いた小説や詩を投稿しているのですが、最近めっきり作品を書けなくなっていました。 これもあれも、書きたい。書きたくないわけれはないのに、なんだかWordを開くのが面倒。 そんな時期が続いてい

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.10 蝉丸

 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 蝉丸(第十番) (現代語訳)   これがあの、京から出て行く人も帰る人も、知り合いも知らな  い他人も、皆ここで別れ、そしてここで出会うと言う有名な逢坂  の関なのだなあ。 ***** 小さな呑み屋が好きだ。 普段知っている街でも、ふらふらと歩いていると、「おっ」というところに行き着く。 そういうところは、こう言っては失礼だが、決して小綺麗でもなく、どこもかしこもベタついている感じがして、とにかく狭い。

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.9 小野小町

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町(第九番) (現代語訳) 桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった、春の長雨が降  っている間に。ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のも  ろもろのことに思い悩んでいるうちに。 ***** 彼女は言った。 「私が若いうちに。私が綺麗なうちに。その眼に焼き付けておいて。 私がこんなにもあなたのことを、ずっとずっと見ていたことも、すべて」 それは彼女の最期の言葉だった。 その後、彼女は

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.8 喜撰法師

  わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり 喜撰法師(第八番) (現代語訳)   私の庵は都の東南にあって、このように(平穏に)暮らしてい  るというのに、世を憂いて逃れ住んでいる宇治(憂し)山だと、  世の人は言っているようだ。 *****  ある地方で語り継がれていること。 それはそれは昔のお話。 人里離れた山奥。  ある男は山菜採りに来ていたのだが、夢中になってしまってもう日が沈みかけていた。  日の光がなくなり夜になった後の山は恐ろし

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.7 安倍仲麻呂

天の原 ふりさけ見れば 春日なる      三笠の山に 出(い)でし月かも 安倍仲麻呂(第七番) (日本語訳) 天を仰いではるか遠くを眺めれば、月が昇っている。あの月は  奈良の春日にある、三笠山に昇っていたのと同じ月なのだなあ。 ***** 夜道を歩いていて、ふと、空を見上げた。  そこには美しい月があった。  思わず立ち止まる。  大きくて丸いが、まだ満月にはなっていないように見える。 いつもそこにあるはずなのに、こうやって改めて見てみないとわからない。思い出さな