2020年5月の記事一覧
うさぎくんと自転車(new beginning)
うさぎくんと自転車(new beginning)
この間は
踏んでしまって
ごめんなさい
うさぎくんは
落葉さんたちに
謝りながら
自転車置場から
自転車を
そっと取り出した
走り出すと
数日前より
落葉が増えていることに
うさぎくんは気づいた
あっちに
こっちに
かどっこ かどっこに
落葉が集まっている
水気がなくなって
カラカラになった落葉
黄色い落葉
真っ赤な落葉
まだ緑のまま落
接点 #みんなでポエム書いてみた
海辺の朝
誰もいないカフェで聴いた
不思議な旋律
旅先の夜
コンビニの前に繋がれていた
痩せた老犬の目
風にざわめく 木々の梢
水面を照らす 光の欠片
いつもと何ら変わらない
日常の中で
なぜか こだましている音
なぜか 焼き付いている光景
理由はわからないけれど
今もそこにある
無意識の彫刻刀で彫り出された
記憶のモニュメント
それらを時々
ぼんやりと眺めながら
わたしは待っ
縦書きポエム『薄藍』
に 空 泣 空 ぼ き 泣 こ き 何 め 空 そ 雲 薄
ご を き が く み き ん み だ ず の こ を
っ 睨 た 憎 は を た な は か ら 色 に 突 藍
た ん い か 空 励 い の 空 き し な ひ き
空 だ の っ が ま の ち を み く ん ろ 抜
が ら は た そ は ょ 仰 の 前 か が け
ぼ か う ぼ
球形の天使たち #みんなでポエム書いてみた
あたし,天使なんかじゃないから
だって,羽根生えてないでしょ
くるりと軽快に回ってみせて
君は快活に笑った
ステージの明かりが急に消えて
何度も夢ではないかと疑った
これで第1幕が終わってそのまま終演となるのか
絶望に沈む僕の前に君が現れた
歌うように点滴の針を刺す
これ,古武道の心得よ,と笑って
僕の体を難なく起こし
車椅子に乗せる
まるで小さな子どもをあやすように
花々の説明をしながら
小さな後押し #みんなでポエム書いてみた
風の行方にすべてを託し
今日まで生きて 来ましたの
お天道様に見守られ
道々 虫と戯れて
出自に不平はありません
存在意義など問いません
わたし等 しがないタンポポは
自我などとうに 捨てました
風の行方にすべてを託し
綿毛が飛んだら さようなら……
立ち止まっていた わたしの足元から
そんな声が聞こえてきた
その生き様は
清々しいほど 単純で
憎らしいほど 堂々としていた
小
#みんなでポエム書いてみた
目覚めたら
まだ薄暗くて
中途半端に世界に触れてしまった気がして
夢の中へも現実の中へも戻れない世界がそこにあって
すぐに柔らかな布の中へ戻るけど
そこにあるのは白と陰が混ざったグレーの世界
よくいえばグラデーション
わるくいえばフラストレーション
じぶんの時間などといえば
きこえはいいけど
そんな都合のいい時間でもない
無駄にしないように
時間を使うなんてできない
無
わすれもの #みんなでポエム書いてみた
昨日 現実となった予定も
明日 無効となった予定も
整然と 混在している
あなたが置いていった
その手帳の中に
不確実な未来
不本意な過去
現在だけを除いて
ただ同じ温度で
朝目覚めたら 昨日までの日常が
いとも簡単に 消え去っている
そんな世界
たった今 思い浮かんだイメージが
もう 過去に連れ去られてゆく
そんな世界
わたしたちが生きている世界には
現在なんて存在しないのかもし