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小麦とバターと砂糖と - AIR in デンマーク-

デンマークの小麦とバターと砂糖が合わない。
アメリカでも、ウズベキスタンでも、「食が合わない」という経験がなかった為、少し戸惑っている。
隣の国のドイツのパンは好きだったのにおかしい…と思ったが、
隣だからって一緒にするなと言う話しだ。東京と大阪ではソースのこだわりとか違うもんな(よく知らない)

小麦とバターと砂糖が合わない、となるとデンマーク製品を食べるな。と言うレベルになりかねない。
デンマークの小麦は基本重い。感覚的に。小麦粉といいつつ、強力粉だからかもしれない。そしてそれしかない。薄力粉も中力粉もない。隣のドイツはナンバーを振ってまで粉の段階を細かに分けている。隣国でも大陸続きでも、違うものは違う。
そして砂糖は後味が何となく気になる。
バターは何となく薄い。

デンマークに来て食に関して最初に思ったことは
「乳製品が美味しい国なんじゃなかったか…?」
だった。
乏しい事前情報ではそんなことを聞いた気がしていた。しかし、牛乳もバターも味が薄い。チーズは日本よりは安いが基本物価が高いのであまり安さを感じない。しかしヨーグルトはやたら豊富だ。

正直にいうと
基本、デンマークに食の楽しみがない。
もちろん人によるが、食に対して保守的な気がする。
というより、日本人の食に対する意欲だとかバラエティがすごい。
日々の中で、和食・洋食・中華が普通に回っている時点ですごい。
ヨーロッパやアメリカで日々を送ると、基本サンドイッチ・パスタ・ピザになる

ちなみにデンマークに来て一番美味しかった料理は、
フランス人が作ってくれた夕飯だ

しかしデンマークには「noma」という世界一と言われるレストランがあって気になる。
レストランやスーパーや周りの普段の食事から、あまり食に対してのこだわりを感じる国ではないので、そんな中からどのようにして出てきたのかとても気になる。


基本、クッキーとかお菓子で生きてきた自分としては小麦とバターと砂糖が合わないのは辛い。
何か自分に合うお菓子があるのでは、とスーパーを巡り、そして今日もパン屋へ行って焼菓子を買う。

焼菓子を詰めてもらって会計をしていると
後ろで並んでいた白い髭を生やしたご年配の男性が
「ナイスチョイス」
と微笑んだ。

物価は高いし、食べ物が合わない国だが、
その少しシャイで人懐っこい笑顔とフレンドリーさに救われて日々を過ごし、
お菓子のハントに今日も出かけていく。

そして今日も隣の部屋の目覚まし時計がかれこれ1時間鳴っている。

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