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文香ヒロ / AYAKA HIRO
2021年7月1日 14:15
三輪車が巻き上げる骨と肉片の砂埃幾重にも重なる頭蓋骨は自らの用途と存在意義を観る者に委ねるキリングフィールド木々花々薫風散開赤子の頭を打ちつけた大樹髄液涙滴爾今散開どうだい日本人次は射撃場で一発派手にやらないか三輪車は止まれないプノンペンの夏
2021年6月4日 14:34
言葉の切れ端を集めながら、海岸線を歩く貝殻の裏にテトラポッドの先端に波打ち際の湿った土の上に見つけては つまみ取る手のひらに一つ一つ重ねながらそして次第に両手で抱えるほどのそれは可笑しいくらいに不揃いだったアスファルトの上に広げてみるとなんだ、阿保らしいそれらは全て私の口癖だったけれど西陽のせいだろうか色がやわらかに、形がかろやかに見えるのはなんだ、阿呆らしい
2021年6月4日 14:24
目を細め、天を仰ぎながらアーケードを歩くそこに広がるは破れたビニール屋根といつから切れたかもわからないガラスの照明の連なり千切れた屋根にぶら下がるは哀愁と懐古と祖母に手を引かれて連れられた日の温もりであった肩を窄め、俯きながらアーケードを歩くそこに広がるは幾何学にも見えうる割れたタイルの連なり連綿と続くその溝の果てには遥か彼方記憶の端にコツリと落ちた駄菓子のクズが顔を覗くか