祖父と交わした生き方の約束
「ヒロちゃん、ええか。最後は人に使われない人になりなさい」
2年前に他界した母方の祖父は生前、私に金言をたびたび投げかけてくれた。私は時折、その言葉たちを反芻しながら人生とキャリアの中長期計画を描いては修正し、描いては修正しながら東京の片隅で生きている。
祖父は生粋の大阪あきんどだった祖父は戦後、大阪船場にある生地の卸売屋からキャリアを始めた。その後、ヌーベルやルシアンといったアパレル企業を経たのちに独立、起業する。独立してからは東大阪のアパレル商社として手編みのニット製