紗久間 あや / ルグ店主

オリジナルの快適下着&ウエア『ルグ』の店主。バリ島出身音楽家の夫&子供2人とともにバリ…

紗久間 あや / ルグ店主

オリジナルの快適下着&ウエア『ルグ』の店主。バリ島出身音楽家の夫&子供2人とともにバリ在住。最近ますます脳内独り言が過ぎるので、ここにバラバラと放出を試みる次第です。http://www.dewirungu-jp.com(記事内の写真は本人撮影)

最近の記事

値切れなくても大丈夫

東南アジアでは買い物は値切るのが常識。 観光客だってそんなことはよく知っている。 けれどバリ出身の夫は、値切ることをほとんどしない。 お金が潤沢にあるわけではない。値切れない性格なのだ。 それどころか、言い値以上払うことも少なくない。 例えば、上の子がまだ小さかった頃に、揃って市場へおもちゃのバロン(バリの獅子)を買いに行ったときのこと。お店番をしていた木彫りのおみやげ屋さんのご主人に夫が値段を聞いた。そして夫は、「これしかないけど」と財布の中身をほとんどを出して、言い値

    • とつなん日記 脳みそもスピンオフ

      今回は、とつなんのせいで脳みそもスピンオフ(暴走)した、という話。 前回のホルモンバランスの話同様、脳も、平常運転ではあまりその存在を切り離して体感することはない。それが、やはりホルモンと同様に、低音難聴の派生で「脳がバグったぞ」体験をしたので、書いてみる。 最初のバグ体験は20年前、最初に難聴を発症したとき。 通院を始めて3日目ぐらいの朝、病院へ行くのに駅のホームに上がったら、女性の声で流れるアナウンスがエコーのようにずれて2回聞こえてきた。初めは駅のスピーカーが壊れた

      • とつなん日記 スピンオフ

        突発性難聴を患った時の話からスピンオフ、別名、治療の副作用。 先日、娘が観ていた韓国ドラマを横から覗いたら、顔じゅう吹き出モノで真っ赤な顔の若い女性が、それが恥ずかしくて人に会えないと悩んでいるのを、その友人が「気にすることないよ」と慰める、というシーンだった。それでふと思い出し、娘に「母さんもしばらくこんな顔だったことあるわ」というと「えっ」とびっくりされた。 私がそんなふうになったのは、20代も終わりの頃。 突発性難聴を患い、大量のステロイドとビタミン剤を点滴で投薬す

        • とつなん日記 リターンズ

          日記がリターンズではなく、とつなんがリターンズという話。 そして、そもそも突難ともちょっと違ったらしい、という話。 後編で書いた通り、突発性難聴の治療で聴力こそ戻ったものの、今でも疲れが溜まると左耳がざわざわしだす。ルグの日本での販売会なんかも実は、準備やバリからの移動で結構頑張っているので、会期中はいつも船から降りたばっかりみたいにフワフワしている。 そんななかでも5年ほど前に、「おっと、これはまずいかも」ぐらいに悪くなったことがあった。 この時も前兆は特になく、気がつ

        値切れなくても大丈夫

          とつなん日記 後編

          20代で患った突発性難聴の記録の続き。 治療コース2日目。 この日は左耳の閉塞感に軽く耳鳴りも加わって、耳の中がシュワシュワしている。人の声にも若干疲れるようになってきたが、まだ比較的元気。 治療1日目の夜になってやっと「で、なんの薬を点滴されたんだ?」と思い、ネットで検索したらステロイドらしい。この日、「花」先生に確認すると、確かにステロイドとのこと。うーん、そうか。だからと言って違う治療法を探すほどの余裕はなかったし、後悔もしていないけれど、せめて投薬開始前に教えて欲し

          とつなん日記 後編

          とつなん日記 前編

          「とつなん」、突発性難聴。 文字通り、何の予兆もないまま突然、聴力が落ちる病気。大概は片耳だけで、最初は軽い閉塞感から始まり、聴力低下のほか、耳鳴りやめまいといった症状が出てくる。原因はストレスやウィルスの感染と言われているけれど、はっきりしたことは分からない。すぐに治療を始めれば回復する確率も高いが、遅れるとそれらの症状が定着してしまうことが多い。 私も20代後半、その突発性難聴になった。 その時の話を、前編後編ぐらいで書いてみる。 その日は確か、5月の連休にバリに行っ

          とつなん日記 前編

          そして英語は教えない

          子供と言語の続き。 多くの人は、私が英語ができるのを知ると「じゃあお子さんは日本語、インドネシア語、英語の3つできるのですね!」と言う。バリでも日本でも。 いえ、英語はできません。だって、教えてないもの。 そう、私は子供が小さいうちからは英語を教えたくなかった。 理由は、いろいろな言語を扱えるようになるよりも、一つの言語でよいので、それできちんと考える力をつけることの方が大切だと思っているから。 そもそもがバイリンガル環境なので矛盾して聞こえるかもしれないが、考える脳

          そして英語は教えない

          日本語ができないと、もったいないか

          我が家の子供達は、日本語は話せるが読み書きはできない。 初めから出来なくてもよいと思っていたわけではない。 ただ、バリにある日本語の補習校はうちから車で片道1時間、さらに私は日本の学校のような授業やクラス運営が好きではなかったので、パス。上の子のときは私が教えることも試したけれど、毎回ケンカになるので諦めた。家庭教師をつけても、結局本人が興味を持てずフェイドアウト。 仕方ないと思いつつ、周りの同じ歳頃の子供がいる日本人の中でも私ほど諦めている方は少ないので、焦らなかったと

          日本語ができないと、もったいないか

          多言語育児のやり方、我が家編

          前にも書いた通り、私と夫の間はともかく、子供とそれぞれの親の間の言語は、夫と私のそれぞれがネイディブである言語のみ使うことにこだわった。主な理由は二つある。 ひとつは、大学時代の言語学の教授のアドバイス。自身はイスラエル出身でヘブライ語がネイティブ、奥さんはタイ人、住んでいるのはアメリカという環境で、子供を育てていた。 彼曰く、多言語環境で子供が混乱しない一番良い方法は、赤ちゃんの時からそれぞれの親に一つの言語を紐付けして、言語を混ぜないこと。例えば、私が他の言語を使う場面

          多言語育児のやり方、我が家編

          茶色いランドセル

          他人と違うことを良しとする。 いまはそんな自分の性格を十分認識している。 けれど、小学生時代ではまだ、そんなことは考えていなかった。 それどころか、周りを気にし大人の目を気にし、失敗や間違いが死ぬほど恥ずかしく、目立ちたくない子なはずだった。 なのに私は、小学校に上がるとき、茶色いランドセルを選んでしまう。 今でこそいろんな色のランドセルがあるけれど、80年代初めの公立小学校では、ランドセルといえば100%黒or赤。茶色なんて私一人。 どうしてそんなことになったかという

          茶色いランドセル

          バリに住むきっかけ

          自分のことだと当たり前すぎて、こんな話はつまらないかなと思ってしまうけど、他人のそういうエピソードは面白い。なので自分のも書いてみる。 「バリ」という場所を知る前に興味を持ったのが「東南アジア」。 高校のオーストラリア留学時代に、同じ交換留学プログラムでタイやマレーシアから来た子達と仲良くなった。 印象に残っているのはあってすぐの会話。「東京からなんてすごい!原宿は家から近い?」とか聞かれて「原宿なんてどうして知ってるのよ!」とびっくりしたのだ。同時に私は彼らの国のことを何

          バリに住むきっかけ

          我が家の言語環境:子供編

          外国の人と結婚して海外で子育て、では、家庭内では何語で話しているのか。我が家の場合は下記の通り。 子供 (2人)⇄ 夫:バリ語 子供 (2人)⇄ 私:日本語 夫 ⇄ 私:インドネシア語 ちなみに、インドネシアには公用語の「インドネシア語」とは別に、民族ごとの言語(バリ島なら「バリ語」)がある。テレビや学校の授業はインドネシア語、地元の友達や親戚家族とはバリ語、といった感じ。 そして、私はバリ語は1割ぐらいしか分からない。夫は日本語はほぼ全く分からない。 夫婦間の会話に関

          我が家の言語環境:子供編

          我が家の言語環境:夫婦編

          私と夫は普段、インドネシア語で会話している。 そして、私が使える言語(日本語、英語、インドネシア語)のなかでインドネシア語が一番できない。考えていることの50%ぐらいしか、言えない気がする。 が、特に私の場合はインドネシア語が下手だからこそ、夫と一緒に暮らして来られたのではないかと、最近思うようになった。 高校生の時に、祖母に「あやはもう少し頭が悪いふりをしないと、ボーイフレンドが出来ないわよ」と言われたことがある。 誤解のないように言っておくと、祖母は決して「女の子は

          我が家の言語環境:夫婦編

          家事分担考察

          先日参加したあるオンライン講座で、自分が仕事をするために夫と上手に家事分担するにはどうするか、という話があった。 聞きながら、うちの状況を考えていた。 我が家は5年ほど前から、家計はほぼ100%、私の稼ぎでまかなっている。 夫婦ともに自営業(夫は音楽家)で、どちらも自宅で仕事。そして(なのに)、家事はそれ以前からいまも、ほぼ私がメインでやっている。 私だって、別に家事が好きなわけでも得意でもない。やらなくて良いならやりたくない。 それでも家事に関してあまりストレスは感じ

          始まりは「パンツがない」

          今日は、『ルグ』のパンツがどうやってできたか、の話。 おなじみ「ゆるりパンツ」が誕生したのは2012年。 私はショーツはもっぱらコットン100%派(それも、スーパーの3枚1000円とか)。しかし、海外は意外とこれがない。なので、学生時代から通算そこそこ続く海外生活でも、下着は帰国のたびに日本で調達していた。 しかし、バリで子育てモードにはいってから帰国のペースが落ち、買い替えのタイミングががっくりと減ってしまった。 このままでは履けるパンツがなくなる。。。 ちょうどそ

          始まりは「パンツがない」

          星占いを信じる理由

          占星術というのがある。 歴史や世界情勢なんかを読み解くほか、個人レベルでは生まれた日と時刻、場所から、その時の太陽、月、そして惑星の位置と12星座の関係を特定し、そこからその人の特徴や運勢などが分かる、あの占星術だ。 きちんと読むのはプロがいるくらい難しいけれど、その人それぞれの天体の配置図(ホロスコープ)はネットで簡単に作ることができるし、ざっくりとした意味くらいはネットで調べることもできる。 興味があったのでネットで色々拾って読んでいたら、「土のエレメントが少ない人は

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