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まだ誰も取り組んでいない社会課題を、技術で解決する。関西で一番アグレッシブなエンジニア・杉本礼彦

はじめまして、アバナード関西オフィス・西日本統括責任者の住岡です。アバナード関西には個性豊かなエンジニアがたくさんいるので、ぜひこれからそんな面白いメンバーをご紹介していきたいと思います。今回は、中でも特に異彩を放つエンジニア、杉本礼彦さんをご紹介します。


杉本礼彦、プリンと共に。

“超”がつくほどポジティブで、誰とでも仲良くなれるコミュニケーション能力と抜群の行動力を兼ね備えた、ユーモアあふれる快活な関西人エンジニア。杉本さんと会った人はみな、そんな印象を抱くに違いありません。シニアディレクターとしてアバナード関西をリードしながら、子どもを社内に置き去りにしないIoTバスやChatGPTを用いた視覚障害者の防災システムなどのコーポレート シチズンシップ活動から、新しいビジネスチャンスを創出している頼もしい存在です。アバナード関西の未来をどのように見据えているのか、自身の生い立ちを振り返りながら語ってもらいました。

生粋の関西人は、生粋のエンジニア

父親も祖父もエンジニアで、家系を辿ればエンジニアだらけ。家にはたくさんの工具や、当時は珍しかったCADシステムまで揃っていました。そんな環境に生まれ育った杉本さんは、ものづくりが大好きな子どもだったそう。
 
杉本「小学校5年生の時の夏休みの自由研究では、ラジオを作りました。6年生の時は、1オクターブの電子オルガン。ソフトもハードも開発していた父に、一番影響を受けましたね。遊びの中で自然とものづくりを楽しんでいました。父親の仕事道具を勝手に使って、めちゃくちゃ怒られたことも覚えています(笑)」
 
いまでも「今まで出会った中で最高のエンジニアは父親」だと語る杉本さん。その背中を見ながらも、自身が最初に就いた職業はエンジニアではありませんでした。
 
杉本「最初のキャリアは、実は機械警備の会社だったんです。その会社の後もいろいろな仕事をやってみました。大阪のラジオ局で働いたり、トラックの運転手をしたり。転々とした後に、親父に教えてもらったプログラムの仕事が面白そうだなと思い、個人事業主として会社を立ち上げました」
 
法人化から約12年の間に、90人の規模まで成長。持ち前のバイタリティで、ものづくりだけでなく、経営の手腕も身に付けました。

最新の技術を使って、世の中を変えたい

会社経営の傍ら、当時流行していたRPGゲームにハマった杉本さん。プレーヤー同士のオフ会が、アバナードとの出会いにつながります。
 
杉本「一緒にプレイしていたチームのメンバーが、『出張でCESラスベガス(*)に行く』『私の夫も同じです』とか『今後スペインのMWC(*)に行く』とか、たまたま同業者が集まっていたので、ぜひオフ会でお話ししましょうということになったんです。オフ会でドラクエの話で盛り上がりながら、夫がCESに行くとおっしゃっていた方と『同業ですよね』と話しかけてみたら、その夫というのが、いまアバナードでデジタル最高顧問を務めている松永エリック・匡史さんだったんです」
 
SNSでつながると共通の知り合いも多く、すぐに会いに行き意気投合。当時、会社を売却し次の仕事を探していた杉本さんにとって、アバナードへの誘いは断る理由もありませんでした。


自ら企画し講師を務めるプログラミング教室にて

杉本「アバナードに入ってからは、企業や自治体のお仕事をエンジニアとして担当しながら、課外活動として、自分たちの技術を使ったプロジェクトを立ち上げました。そのうちの一つが、テクノロジーを活用した『TECHBEER(テックビール)』づくりです。生活に直結するようなデジタルイノベーションをやりたくて、2〜3万くらいの低予算で『とりあえずやってみよう!』と始めたプロジェクトだったのですが、とても楽しかったですね。発泡スチロールで醸造庫を作って、温度管理や酵母の発酵を見守るカメラのシステムを組んで……。周りのエンジニアたちもノリの良い人ばかりなんです。課外活動をしながら、そういうアバナード関西の人々の魅力も感じました」
 
こうした課外活動が、コーポレート シチズンシップ(CC)として結実していきます
 
杉本「コーポレート シチズンシップは社員のため、企業のため、社会のためにやることであり、施策はあくまでもその手段。ビジネスにもつなげなければいけないけれど、その側面ばかり追求していてもいけない。そのバランス感はコーポレート シチズンシップ担当の日野紀子さんと共有していました。

『TECHBEER』でも感じたことですが、自分たちがエンジニアとして持っている技術は、世の中を変える可能性を秘めていると思うんです。困っている人、社会的弱者と呼ばれる人たちを助けるという立派な看板の裏には、最新の技術を使って“ええ格好したい”という下心もありますが(笑)」

画面の外に飛び出すエンジニア

通園バスの子ども置き去りを防ぐIoTバスシステムや、ChatGPTと点字ツールを組み合わせた災害時の視覚障害者をサポートするシステムなど、コーポレート シチズンシップの施策を次々と実証実験までつなげている杉本さん。子どもの頃から体感してきたものづくりの楽しさと、「考えるよりまずやってみよう」というアグレッシブさが、社会を変えるプロジェクトを後押ししています。
 
杉本「料理が好きな人って、誰に頼まれるわけでもなく、好きなものを作ったり、新しいレシピを作ったりするじゃないですか。それと全く同じです。ものづくりが好きだから、とにかく作っているだけです。
エンジニアというとひたすら画面に向き合って、ソフトウェアを構築するイメージがあると思いますが、ものづくりの基本は切ったり貼ったり、取り付けたりと体を動かすこと。アバナードのエンジニアたちも、もっと画面の外に飛び出していけば、もっと面白いことが起きるだろうなと思っています」

一方で、個人事業主としての経験から、アバナードにはto B・to Cどちらに対しても情報発信能力が圧倒的に足りないと、問題意識を持っていた杉本さん。企業の知名度を上げる大変さを、身を以て知っている彼は、アバナードに必要なものは「神話」と「伝説」であると指摘します。
 
「いま、アバナードに足りないのは、『アバナードがなんかすごい企業らしい』という、特に根拠のない神話と、『物凄いプロジェクトを手掛けたアバナード』という事実に基づく伝説の2つです。神話と伝説があれば、自然と人も集まってきます。伝説を作るチャンスは明日突然起こるかもしれないし、5年後かもしれない。そのタイミングは誰にもわからないから、エンジニア集団として備える力を蓄えたいですね」
 
新たな伝説は、画面の外で取り組む面白い施策の積み重ねから生まれていく。エンジニアが取り組むコーポレート シチズンシップ活動は、そんな予感に満ちているんです。

杉本 礼彦(すぎもと よしひこ)/シニアディレクター
ソフトウェアエンジニアの経験をもとに30歳で会社を設立。スマートフォンアプリ、スマートデバイスの受託開発を展開し、2013年にメガネ型ウェアラブル端末「mirama」を発表。国内外から注目を集める。2017年に同社を売却して経営から退き、2019年5月アバナードに入社。エンジニアとしての業務の傍ら、大阪府でのIoTバス実証実験、ChatGPTと点字ツールを活用した防災システムなどコーポレート シチズンシップ活動にも積極的に取り組む。

 

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