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マッキンゼー流 問題解決・ロジカルシンキングの教科書

今回紹介するのは、
「マッキンゼー流 入社1年目 問題解決の教科書」
「マッキンゼー流 入社1年目 ロジカルシンキングの教科書」です!

三軒茶屋のブックオフでたまたま手に取った2冊です(笑)。2013年出版ということもありどちらも220円だった割には満足感がありました。

仕事術とかフレームワークってどの本も一緒だし、読むだけ疲れるという印象で、本書も教科書と書いてあったので、始めは気が重い部分もありました(笑)。

しかし、実際は筆者のオリジナリティを感じられる内容で、教科書感はなかったです!実際の現場を想像しながら大変面白く、気が付けばそれぞれ3時間程度で読了するほどすいすい進みました。

問題解決やロジカルシンキングとは、コンサルタントなど、それを必要とされている(と思われている)職業だけに求められることではありません。日常生活に落とし込んでみると、人間関係や生活が豊かになるヒントが多く眠っているなと感じさせる内容でしたので、この手の本は一度読んでみてほしいです。

問題解決とは

本書で扱っている問題とは、数学のような一つの答えがあるものではありません。極端な例を挙げますと、ダイエットには多くの方法がありますよね。

ファスティングやケトジェニック、納豆、豆腐など食生活を改善するものから、筋トレ、エアロビ、水泳など、運動によって消費カロリーを増やすものなど…。どれも間違いではありません。

体重を減らしたい(もしくは理想の体型を手に入れたい)という問題に対しての答えは複数存在し、その中で最適解を見出すことが問題解決です。

さらに、問題解決とは、目に見えることだけでなく、「どうすれば問題を防ぐことができるか」と問題の本質まで掘り下げて考えることだと述べられています。そして、そのためには「問題解決のプロセス」を意識することが必要で、コンサルタントの世界ではフレームワークを駆使して「問題解決のプロセス」を可視化させていきます。

実際のフレームワークは、どの本にも似たようなことが書かれていると思いますので、本書の中で目に留まったことを共有しようと思います。

あるべき姿から逆算する

問題にぶち当たった時に、その問題を解決することを目的として解決策を考えがちですが、問題解決とは、問題の本質まで掘り下げることですので、目の前の問題を対処するだけでは浅い解決になってしまいます。

浅い解決では、一時的な対処のみで、また問題が再発する可能性が高いです。

問題を考えるときに重要なのは「あるべき姿」から逆算する未来志向です。

例えば、私においては、1年に1冊本を読むか読まないかの人間で、読書量を増やしたいと思ってこうやって内容を抽象化して文字に起こしているわけですが、ただ読書量を増やせばいいかというと、答えはノーです。

私にとっての「あるべき姿」は、読書を通じて見える世界を拡げ、他者と共有することであり、その手段としての読書があるのです。

知識を増やして、私が感じ取れる世界を拡げるためには、読書量は増やすことが求められるのですが、本の内容に偏りが生まれないようにすることを意識しています。

また、本を自分なりに解釈して、自らの知識の枠に組み込む作業によって、本の内容を効率的に吸収しようと考えて、記録をつけています。

読書量を増やすことを解決策として取り組んでいたならば続けられていたかはわかりませんが、「あるべき姿」を明確にすることで継続できている面はあると感じています。

風が吹けば桶屋が儲かる方式

「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますね。

一見するとなんの関係もないと思われる場所に影響することから、因果関係が破綻していて無理やりつじつまをあわせることのたとえとして用いられることも多いようですが、本書で取り上げられている意味は「ゼロ発想の視点」は重要性にあります。

「ゼロ発想」というのは何の情報もないところから生み出されるわけではなく、持ち合わしている情報の中から新しい価値を生み出すということです。

もちろん論理が成立していないのは問題ではありますが、そこから考えられる未来を考え尽くすことによって画期的なアイデアが生まれることもあるようです。

よくアーティストのようなクリエイティブな人材には、生まれ持った才能があると言われますが、半分本当で半分嘘だと思っています。

彼らはゼロからすべてを生み出しているわけではなく、過去の記憶や経験といった情報をつなぎ合わせて新しい価値を生み出す力があるのだと思います。

情報を持っているだけでなくて、それをどうように活用するのかを考える思考の癖をつけることで、ひらめきが生まれるのです。

情報はセクシーに使え

マッキンゼーでは「セクシー」という言葉が良く使われるそうです。

この「セクシーさ」とは創造力に近いものです。

多くの情報があって、フレームワークがあっても、ただ当てはめるだけではセクシーではありません。臨機応変に情報を使い分け、ときに「ゼロ発想」で提案するのがマッキンゼー流。

クライアントや案件によって、角度を変えて問題解決にあたること。風が吹けば桶屋が儲かる方式ではありませんが、誰もが想像もしなかった発想をした際には「それってセクシーだね!」とポジティブな言葉が飛び交う環境が魅力的に感じましたし、「セクシー」という言葉に力を感じました。

まとめ

今回取り上げたのは、2冊のうちの一部分にすぎません。

問題解決やロジカルシンキングという堅い言葉に抵抗がある人ほど、読んでいただきたいと思います。

物事の本質というと、抽象的すぎてあまり好きではありませんが、「本当はどうなっているんだろう」とひとつ踏み込んで考える癖をつけることで、思い込みや見当違いを防ぎ、新しいひらめきが生まれるかもしれません。

ゼロ発想ができたときには、「それって超セクシーだね!」と褒めたいものです!

ではまた!


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