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モロッコ暮らし

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モロッコ/ アル・ハウズ地震について

モロッコ/ アル・ハウズ地震について

9月9日朝

「昨夜マラケシュで地震があったけれど私たちは無事です」

とのメッセージがマラケシュから届きました。
モロッコでは、1960年代にアガディールで12000人が亡くなる大きな地震があり、私が暮らしていた時も、地中海沿いの町、アル・ホセイマで一度ありましたが、マラケシュで地震が起こるとは誰も想定していませんでした。すぐに頭に浮かんだのは、あの耐震性など全くなさそうな家やアパートは大丈夫な

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伝統的な田舎の結婚式

伝統的な田舎の結婚式

元夫の実家の街は、派手な結婚式で有名な街でした。
その街の女性は余程の事情がない限り、外で働かないのが普通。カフェやレストランには入らない、外出は夫や男性家族の許可を得てから、週に一回のハマムとたまの親戚訪問だけ。
大家族暮らしの日常のスパイス、というか唯一に近い楽しみが、結婚式などのお祝い事でした。

どれくらい派手かというと、私がモロッコで暮らし始めた2000年頃、結婚式は、7日間かけて行うの

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モロッコのお手伝いさん

モロッコのお手伝いさん

2001年から2016年まで、マラケシュで暮らしていた時の、一番身近なモロッコ人女性は、お手伝いさんでした。「お手伝いさんなんて羨ましい!」とたまに言われます。確かに、子供が小さい時に家事や育児と仕事の両立がスムーズだったのはお手伝いさんがいてくれたからこそですが、本人が結婚するまで、長く働いてくれた、今でもコンタクトがある人もいれば、困った人もいました・・・・

お手伝いさん第一号

モロッコで

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モロッコの謎 「邪な目」

モロッコの謎 「邪な目」

モロッコ。
フォトジェニックな国だから、イメージ重視で語られることが多い国だけれど、どんな文化でどんな人が暮らしている国なのかは、あまり知られていません。

モロッコ的な文化。
私が一番「異文化」を感じるのは「邪視」という考え方。
「邪視」ってなんとも禍々しい見た目と響きの言葉ですが、簡単に説明すると、人の視線やほめ言葉には、本人が意識しているかどうかは関係なくネガティブなパワーを持つ「妬み嫉み」

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ミントティ考

ミントティ考

モロッコの飲み物といえば「ミントティ」
モロッコのことを知らない外国人は、「ミントティ」と聞くと健康的なミントのハーブティーをイメージするのですが、ちょっと違います。

モロッコのミントティは、簡単に言うと、中国のガンパウダーを煮出したお茶に山盛りのお砂糖とミントが加えられたお茶で、モロッコ全土で朝から夜まで飲まれます。

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砂糖の塊をおばあさんが金槌の

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その時、その場にいないということ

その時、その場にいないということ

昨晩、マラケシュの友達から動画が送られてきました。
真っ赤な旗とクラクションの嵐。
サッカーの大事な試合に勝った様子です。

その時、私がマラケシュにいたらきっと彼女に電話して「今夜は眠れないね〜うるさいね〜道まで見にいった?全く箱乗危ないよねえ。仕事にならないよねえ。」と興奮混じりに話していたでしょう。
アパートの中にいても、町中、国中の熱狂が伝わってきて、点が入った瞬間ドワーっと地響きのような

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モロッコ暮らし*庶民派ハマム2

モロッコ暮らし*庶民派ハマム2

モロッコでは、結婚している女性は、パートナーのために女らしくあるべきであるとされているので、ハマムに行き全身を磨きたてる事は、女性の権利であると同時に義務でもあります。

一般的に女性たちは週に一回、数時間から半日をハマムの中で過ごします。
ハマムの中は、脱衣所、温めの部屋、暑い部屋にわかれていて、それぞれを行ったり来たりしながら、全身を磨き上げます。

*垢すり
サボン・ベルディというオリーブオ

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モロッコ暮らし*庶民ハマム

モロッコ暮らし*庶民ハマム

モロッコのハマム。

最近は「スパ文化のルーツ」「ナチュラルコスメの宝庫」的に日本でも紹介される事があり、特に日本人女性の間での知名度は高くなりつつある、伝統の蒸し風呂ですが、日本でイメージされる「スパ・ハマム」と一般モロッコ人が通うハマムはかなり異なります。

混乱しないように、日本でよく紹介されるハマムを「スパ・ハマム」一般のハマムを「庶民ハマム」と呼ぶことにします。

庶民ハマムはどんな場所

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