新年から愚痴です

年末に旧友たち数人と飲む機会があったんですね。
その中の一人にものすごく酒癖の悪い子がいまして。飲んだら大声出す、テーブルを叩く、人を叩く、舐める、噛む、そして震えて眠る。
それはそれで嫌なんですけど、その子の最も嫌なところがあるんで、愚痴と思って読んでくだされば幸いです。

その子、思い出話をよくするんです。って言うか思い出話しかしないんです。私はそれを走馬灯のスイッチが入ったと思ってるんです。最終的に、死んだように眠るんで。
しかも、いつも同じ思い出話。言い換えれば、最近の話や未来の話が皆無なんです。さらに言うと、抽象的な話ができない人なんです。目の前で起きたことしか話せないんです。


「そう言えば、○○と初めて会ったのは××だったよねえ」
なんて言い出すんです。
マジすか、と。出会った頃から、今日までの話を聞かにゃいかんのですか、と。○○さんも困りますよ、そんな雑な話を振られたら。プロインタビュアーで書評家の吉田豪氏がよく言う「雑な情報を放り込む」ってヤツですね。
「この前、カラスが飛んでるとこ見たー」
って言ってる子供と変わりません。何なんですかね、ああいうの。知らんがな。自分で始めた思い出話ぐらい自分で処理しなさいよ、と。
しかも話しているのは二人だけじゃない、他にも何人かいるわけで。そこで二人の出会ったときの話をされたら、会話の分断が起こるんですよ。

でね、その子のもう一つの特徴として、メディアの話をするんです。昨日のテレビ見た？　誰それのYouTube見た？　あの映画観た？　ってな具合に。
でね、「見た、面白かったよね」って答えるじゃないですか。そうするとね、一からそのテレビ番組の話をするんですよ。見たって言ってるのに、一から話すんです。で、その子は思い出して笑うんです。
いや、もう見たんですよ私、そのテレビ。で、見た時点で消化してるんですよ。
なぜ、もう一度、そのテレビ番組のおさらいを聞いて、同じところで笑えるんですか、と。
勘弁してくださいよ、本当に。

いやね、別に感想を言い合ったり分析をしあったりするのはいいんですよ。テレビ番組の内容を一から十まで話されたらたまったもんじゃありません。

で、最後は酔い潰れる。寝て、支えられて、電車に放り込まれて、乗り過ごして、タクシーで帰る。
これを読んでいる方の周囲にこんな大人っていますか？　こんな汚い飲み方する人っていますか？　最低ですよ、本当。

まあ、令和時代、貴重な存在として重宝することにします。
しかし食べ物屋で「うんこがさ！」って大声で叫んだ時は便器に流したくなりました。