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ダメだよ、死んじゃうよ

小さい頃、ごく稀にいい感じのアイスクリームを買うことがありまして。もちろん私じゃなく親が買うんですけど。あるいは伯母さんのお土産だったりイトコのお土産だったり。
アイスクリームはたいてい発泡スチロールの中にドライアイスと共に梱包されていて。
アイスクリームもさることながら、ドライアイスを水に浸したときの泡立ちブクブク、煙立ちムクムクで大はしゃぎするんです。
ところがどっこい、寝っ転がってブクブクとムクムクを見ていると、母親や伯母が怒るんですよね。

「ダメだよ、死んじゃうよ。寝っ転がらないで」

ええ、ええ、怒髪天をつくほどの勢いです。マジで死ぬらしいので、そりゃ怒りますよ。
ドライアイスは二酸化炭素を固体化させた物で、当然それが気化すると二酸化炭素その物なわけです。ですから吸い続けると酸欠で死んじゃうんですね。
最近でもロシア人の陽キャたちがプールに大量のドライアイスをぶち込んで、飛び込んで、死んじゃったというニュースがありましたっけ。
その辺のYouTuberたちはたいてい凍死とか心臓麻痺とかそんなことを言ってましたけど、間違ってますよ。酸欠からの溺死です。あんなことすりゃ酸欠で溺死するに決まってます。
小さい頃に怒られるって大切なんですね。危険を回避できる上に、知識として身に付きますから。

ところで、東住吉事件という冤罪事件があります。
がっつりウィキペディアから事件概要を引用させていただきましょう。ちなみに、概要、引用、しょう、で韻を踏んでいます。恥ずかしいことしちゃいました。

東住吉事件(ひがしすみよしじけん)とは大阪府大阪市東住吉区で1995年(平成7年)7月22日に発生した火災事故とそれに伴う冤罪事件である。
(中略)
大阪府大阪市東住吉区の住宅の建物に組み込まれたシャッター付き駐車場で火災が発生した。住人である母親の青木惠子(当時31歳)、内縁の夫のX(同29歳)、長男(同8歳)は屋外に脱出したが、駐車場に隣接する浴室で入浴中だった長女(同11歳)は焼死した。青木とXは死亡した長女に死亡時支払金1,500万円の学資保険契約をしていたこと、長女の死亡に対して保険金支払いを請求したこと、2人に約200万円の借金があったことから、警察は借金返済のための保険金詐取目的の殺人との疑いを持ち、9月10日に2人を逮捕した。

ウィキペディア『東住吉事件』から引用

これ、ガソリンに対する知識があったらすぐに「やってない」と分かるんですよね。
ガソリンエンジンがどうやって動くかさえ知っていれば絶対に回避できた冤罪です。ガソリンエンジンについてはこの事件に携わった警察、検察、裁判官が男性ならば中学時代に習ったはずなので、絶対に起こらなかった冤罪事件なわけです。
すなわち、ガソリンは液体自体に火が着くのではなく、気化したガソリンに火が着く、と。
これさえ知っていればぜーったいに防げた冤罪事件です。検察や裁判官って受験勉強ばっかりしていただけで地べたの知識が足りていないんじゃないかと思っちゃいますよ。もちろん、警察にも担当弁護士にもあてはまることですけども。
ガソリンは氷点下45度で気化しますから、火を近づけただけで燃えます。燃えまくり物質です。しかし、液体そのものに着いているわけじゃないんですよ! 分かってますか? そこの裁判官さん!
よくロシア極寒の地で車が動かないという話しを聞きますが、それってガソリンが気化しないほど寒いってことなんですよね、ひょえー!

付け加えると、京都アニメーション放火殺人事件を起こしたバカも、おそらくガソリンが超絶燃えやすい物質だとは思っていなかったのでしょう。バカが故に灯油ぐらいだろうと思っていたんでしょう。灯油は40度で気化して火が着きます。
バカに奪われた命は本当に惜しいし、しょうがないなんて言えませんよね。
それにしても死刑確実のバカを治療して、生かして、法的手続きに則って死刑にするって、まさに近代国家、法治国家、先進国ですわね。
「泥棒だ! とっ捕まえた! 二度と泥棒できないようにボコボコにして、指を切り落とすぞ!」
そんなことをやってる南米やアフリカのヤバ地域とは違って、本当にいいですね。さすが日本! とかネトウヨみたいなこと書いちゃって、もう!

さて、中学レベルの知識さえあれば防げた事件ですし事故です。ホント、義務教育って大切ですよね。
義務教育のあり方を考え、教育改革したところで、受験勉強ばっかいりしてたら身につかない知識によって死んだり捕まえられたり殺したりしちゃうんですね。