『音マーケティング』のポテンシャル
日経電子版の記事【森永アイス、KFCチキン 「音フェチ」動画でヒット】は、『音』をブランディングやプロモーションなどマーケティングに活用する、『音のマーケテイング』に関するリポートです。海外ではASMRマーケティング(ASMRとは、ごくおおざっぱには、心地よい気持ち良いと感じる音などの感覚)などと呼ばれているようですが、あまり馴染みがないので、ここでは、簡単に音を使ったマーケテイング、『音マーケテイング』と呼ぶことにします。
記事では、日本ケンタッキー・フライド・チキンの「パリパリ旨塩チキン」を食べる時の「パリパリ」という音を前面に押し出したネット動画などが紹介されていますが、確かに、『音の心地よさ』というのは、そのプロダクトの体現する顧客体験の中で大きな価値を占めているように思えます。何か記憶に残るような心地よい体験をした時、その記憶には、触感やにおい、その時していた音などが混然一体となって含まれているものです。
あるプロダクトを体験する時にする音の中に心地よい音の要素があり、それが人間の直感、感性に訴えかけてくる力を持っているのなら、これを使わない手はないと考えられます。何と言っても、『におい』は、その素になる物質をネットなどで伝達する訳にはいきませんが、『音』は、空気などを介して伝わる振動ですから、ネット動画などの媒体に簡単にのせられます。
ネット広告が隆盛となり、特にネット動画作成のコストと手間が低減する中で、動画を活性化する素材としての『音』のポテンシャルに着目した、『音マーケティング』が大きく台頭してくるのは間違いないと思われます。
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