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プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」新代表取締役が語る常勝チーム作りの展望。

2022年4月、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」を運営するヒューマンプランニング株式会社の代表取締役に就任した尾上満昭さん。経営のトップとして描く方針や、新たに始まるシーズンへの意気込みを伺いました。

——まずは、代表取締役就任の経緯を教えてください。

 これまで私は30年以上、人材派遣業界で営業に携わってきました。2016年、当時執行役員を務めていた外資系企業の日本法人からヒューマンリソシアに転職、さらにお誘いを受け2021年末にヒューマンプランニングへ転職しました。長く身を置いていた人材派遣業界とは異なるスポーツエンターテインメント業界ですが、これまでに培った営業ノウハウを本部長として発揮できればと考えたのです。転職して間もなく安井社長が退任することとなり、前社長の意欲と情熱を受け継ぐかたちで新代表取締役に就任しました。
  ファン・ブースターをはじめ、パートナー企業、ボランティア、協力会社、行政、大阪エヴェッサを支えていただいているすべての皆さまのご期待に応えていけるよう、はなはだ微力ではございますが、大阪エヴェッサとプロバスケットボール界の発展に貢献できるよう全力を尽くしてまいります。

——あらためて、ヒューマンプランニング株式会社について教えてください。

 設立は2005年。大阪市中央区に本社を置き、プロバスケットチーム「大阪エヴェッサ」を運営しています。また、チームの拠点である「おおきにアリーナ舞洲」を大阪市から借り受け、一般向けに貸し出すアリーナ事業も行っています。さらに、スポーツ系の映像制作、広告の企画制作など、多角的に事業を展開しています。

——事業の課題について、どのようにお考えですか?

 プロバスケットボールのBリーグは、2026-27シーズンから新B1リーグとして新たに編成されることが決まっています。新リーグに参加するためには、入場者数・売上・アリーナの各項目において、定められた基準を満たす必要があります。その審査が2024年に始まるので、まずはそこに向けて基準をクリアできるようにチームと組織を作り上げていくこと。それが最重要課題だと考えています。審査項目の中で、もっとも力を入れる必要があるのは入場者数です。今シーズンはコロナ禍における入場者制限もなくなったので、審査基準の4,000人を毎試合達成するために、さまざまなプランを計画しているところです。

——大阪には、プロ野球やサッカーJリーグの人気チームが根付いています。プロバスケットボールのファン拡大の余地はありそうですか?

 未来は明るいと思っています。日本中、どの中学・高校にもバスケットボール部があり、男女共に競技人口が多い。野球、サッカーに次ぐ、3番目のプロスポーツリーグとして愛されるポテンシャルを持っているでしょう。
  エヴェッサに関していえば、昨シーズンの入場者数は22チーム中の4位でした。まだまだ伸ばせる余地はありますが、そのためにはやはり強いチームを作り上げることが大切です。選手やスタッフへの投資を引き続き行いたいですね。
 実は、私自身も中学生のときにバスケットボール部に所属していたのですが、プロバスケットボールには縁がありませんでした。ヒューマンプランニングへの転職をきっかけにアリーナへ足を運んでみたところ、最高レベルの技術を持ってプレーするプロの試合に圧倒されたんですね。「これはおもしろい!」と、あっという間にファンになりました。経営者としてチームの未来を描いていく事業は厳しい面もありますが、とてもおもしろい。日々、ワクワクして仕事に取り組んでいます。

2022-23シーズンスローガン。「Beat」の意味・・・必ずや目標を達成し、その障害となるものは叩いていく  We will beat it「必ずや達成する」、You can’t beat it「これに勝るものはない

——組織作りにおいて、心がけていることを教えてください。

 組織は、企業の成長と共に変化していく必要があります。以前にいた会社では、年間の売上が100億円から2,600億円まで成長しました。その間に、組織のカタチはどんどん変わっていきました。規模が小さなときは個人の力で動かすことができても、大きくなればなるほど個人の力ではどうにもならなくなるのです。
 組織が大きくなるにつれ、マネージャーを増やしていかないといけない。企業の成長に対して、組織の成長が追いつかない状態であってはならないのです。これは人材業界であろうとエンタメ業界であろうと同じこと。企業の成長を担えるような体制になっているかを常にチェックし、マネージャーの育成・教育に力を入れていきたいと考えています。

——代表取締役として迎える初めてのシーズンです。意気込みを聞かせてください。

 残念ながら昨シーズンは怪我人が多く、離脱が相次ぎました。
今シーズンは新しいヘッドコーチを招き、開幕当初から全員がフル出場できる体制を整えています。
 目標はもちろん優勝ですが、まずはチャンピオンシップの出場権を得たい。大阪万博が開催される2025年までには、つねに優勝争いができるチームをホップ、ステップ、ジャンプで作り上げていきたいですね。

——最後に、まだ大阪エヴェッサの試合を観たことがない人にメッセージをお願いします。

 エヴェッサは、大阪の地域社会と非常に密着しているチームです。とくに、入場時に配られるハリセンを使った応援スタイルには大阪らしさが表れています。みんなでハリセンをバンバン打ち鳴らし、会場が一体となって選手の背中を押す。声を出せないコロナ禍でも大いに盛り上げることができました。アリーナが一体となった空気感は、一度体験すると忘れられませんよ。
 そして、選手たちによるプレーの迫力たるや! これは、実際にアリーナに足を運んでもらわないと絶対に伝わらない。ニュースや配信映像では絶対に味わえないおもしろさがあるのです。試合は土日を中心に開催されています。選手を巻き込んだイベントも企画しているので、子どもたち、ファミリー層にもぜひ足を向けてもらいたい。おおきにアリーナ舞洲で、皆さんのお越しをお待ちしています!

<プロフィール>
 
尾上満昭(おのうえみつあき)
 
1961年、大阪府生まれ。立命館大学卒。高級フランス料理店でのソムリエ、フロアマネージャー職を経て、外資系人材派遣会社に転職。2016年、ヒューマンリソシア株式会社執行役員。2021年、ヒューマンプランニング株式会社営業本部長。2022年4月、同代表取締役。モットーは「仕事もプライベートも全力で」。

<ヒューマンプランニング株式会社・会社概要>
ヒューマンプランニングは、2005年の設立以来、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」の運営やアリーナ運営をはじめ、広告企画・制作、広告代理業、購買事業、EC事業を展開しています。


※2022年9月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
 肩書き・役職等は取材時のものとなります。





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