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クラシック音楽の古い録音(とりわけ78rpm盤やモノラル録音)をできるだけよい音で聴き…

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クラシック音楽の古い録音(とりわけ78rpm盤やモノラル録音)をできるだけよい音で聴きたいと思います。

最近の記事

大公トリオを聴く~カザルス三重奏団

https://youtu.be/NobybFgNUho?si=mZBB8EydsjlSRgvA ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調作品97 「大公」 パブロ・カザルス(Vc) アルフレッド・コルトー (P) ジャック・ティボー(Vn) 英HMV 78rpm(オートチェンジャー仕様) 1928年11月18日、19日及び12月3日 カザルス三重奏団による、ベートーヴェン「大公トリオ」! 1928年11月及び12月の録音。 1925年3月頃に電気録音がリリースされた

    • ティボーとコルトーが演奏したクロイツェルソナタ

      https://youtu.be/h7puL6SmMZo?si=-9uv4iGGnV1tB1yd ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」 ジャック・ティボー(Vn) & アルフレッド・コルトー(P) 仏VSM 78rpm 1929年5月27日と28日 フォノイコライザーはコントロールアンプの簡易セレクターをold78に設定し、スタイラスが縦に振動しない真性モノラル・カートリッジにより再生しました。また、盤面の変わり目は音を重ねて繋ぐなど

      • エネスコが弾いた ショーソンの詩曲

        ショーソン:詩曲 作品25 ジョルジュ・エネスコ(Vn) & サンフォード・シュルッセル(P) 日本Columbia 78rpm 1930年4月19日、1929年3月18日及び19日 フォノイコライザーはコントロールアンプの簡易セレクターをold78に設定し、MCモノラル・カートリッジにより再生した。 そしてもう一組は同録音の別盤 ショーソン:詩曲 作品25 ジョルジュ・エネスコ(Vn) & サンフォード・シュルッセル(P) 仏Columbia 78rpm 1930

        • エネスコのヘンデル/ニ長調ソナタ

          エネスコ氏はヴァイオリン奏者としてよりも、むしろ作曲者としての道を歩みたかったそうで、一時期はヴァイオリンを仕舞い込み作曲に専念つもりであったようである。 しかし作曲に要する費用をねん出するために行われたといわれている、彼の壮年期にアメリカColumbiaに入れたごくわずかのセッション録音が遺されている。そのうちの1曲を復刻してみた。 ヘンデル:ヴァイオリンソナタ第4番ニ長調作品1‐13 ジョルジュ・エネスコ(Vn) & サンフォード・シュルッセル(P) 米国Columb

        大公トリオを聴く~カザルス三重奏団

          フルトヴェングラー博士の歴史的復帰演奏会

          https://youtu.be/s1t-JHRPVEY?si=YR53eKTjjZ715E1- ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー&BPO 日キング 33rpm 1947年5月25日 フルトヴェングラー博士、戦後ベルリン復帰初日の実況録音。 この日のコンサートは、「エグモント」、「田園」そして「運命」の全てベートーヴェン・プログラムであった。 運命はティタニアの残響音のようなものが聴こえる。モノラルカートリッジで再生すれば

          フルトヴェングラー博士の歴史的復帰演奏会

          カペーSQのベートーヴェン第15番

          https://www.youtube.com/watch?v=0k5yvDZyni0&t=2058s カペーSQ  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調 作品132 日Columbia 33rpm 復刻盤 1928年10月8日~10日 このイ短調カルテットは、ベートーヴェンが亡くなる僅か1年半足らず前の最晩年に作曲された最高傑作のひとつである。序奏付きの第1楽章を含み(緩・急)-(急)-(緩)-(急)-(急)の5楽章形式で構成されるが、作曲の途中、ベートーヴェンは病

          カペーSQのベートーヴェン第15番

          ジャック・ティボー タッソ・ヤノポウロ モーツァルトのロンド

          https://youtu.be/yD_OMtHNYbY?si=8-tXieDFVxg5NClW モーツァルト:ロンド ジャック・ティボー(Vn) タッソ・ヤノポウロ(P) 仏VSM 78rpm 1936年3月21日(仏VSMへの録音) このモーツァルトのロンドは、ヴァイオリンを学んだ方なら何度も弾く機会があった曲ではないであろうか。 ティボーの録音したロンドは、78rpm/10インチ盤両面に収録されている。しかし、この演奏はティボーが遺した録音の中でも白眉であるにもかか

          ジャック・ティボー タッソ・ヤノポウロ モーツァルトのロンド

          ドイツ・フルトヴェングラー協会盤の1954年トリスタン

          https://youtu.be/VH18_JjPuLc?si=1fdR5I_H3wR-QZhK 独協会33rpm盤より復刻 ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」~ 前奏曲と愛の死 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 1954年4月27日 ベルリン/ティタニアパラストでの実況録音 1938年のセッションは、その後の第2次大戦の戦禍で失われてしまった旧フィルハーモニーホールでの収録であり、その神神しい音色は貴重であるが、1954年の博

          ドイツ・フルトヴェングラー協会盤の1954年トリスタン

          フルトヴェングラー博士 ベルリンフィル創立70年のブラ1

          https://youtu.be/zcaFDa-bs7U?si=UPyrnwDaSTH8e1D1 ブラームス:交響曲第1番ハ短調 作品68 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー博士 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 独DG 2535162 33rpm 1952年2月10日録音(自由ベルリン放送) ベルリン、ティタニア・パラスト(演奏会) この録音のグラモフォン国内盤、英盤及び独盤と聴き比べしてみたが、独盤がもっとも音が濃く感じ、また音の空気感も一番漂っていた気がしたので

          フルトヴェングラー博士 ベルリンフィル創立70年のブラ1

          哀切極まりないコン・モート

          ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115 レジナルド・ケル(cl) & ブッシュSQ【アドルフ・ブッシュ(1st Vn)、ゲスタ・アンドレアソン(2nd Vn)、カール・ドクトル(Va)、ヘルマン・ブッシュ(Vc)】 英HMV 78rpm 1937年10月10日録音 秋が深まりつつある。毎年この時期に必ず聴きたくなるのがこの曲。 アドルフ・ブッシュが欧州を離れる直前に、イギリスで当時若手の新進クラリネット奏者であったレジナルド・ケルとセッション録音したこの曲。 裏

          哀切極まりないコン・モート

          フルトヴェングラー博士の白鳥の歌  ワーグナー/ヴァルキューレ

          ワーグナー:楽劇「ヴァルキューレ」全曲 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー & ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 マルタ・メードル、レオニー・リザネク、フェルディナント・フランツ、ルートヴィヒ・ズートハウス ほか 英HMV ALP盤/伊太利 LVDP QALP盤/東京芝浦電気 Angel HA盤 1954年9月28日~10月6日録音 逝去の2カ月たらず前、博士の白鳥の歌となった「ワーグナー/ヴァルキューレ」。 ~ 博士の逝去の後、各界から追悼の言葉が送られたが、そ

          フルトヴェングラー博士の白鳥の歌  ワーグナー/ヴァルキューレ

          イタリアQALP フルトヴェングラー&ウィーンフィルのワーグナー/ヴァルキューレ

          ワーグナー:楽劇「ヴァルキューレ」全曲 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー & ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 マルタ・メードル、レオニー・リザネク、フェルディナント・フランツ、ルートヴィヒ・ズートハウス ほか 伊太利 LVDP QALP盤 1954年9月28日~10月6日録音 博士の白鳥の歌、1954年録音「ヴァルキューレ」。 この伊太利盤は、音の輪郭が太いというか音が濃いと思った。歌手陣の聲はもちろん、バックのオーケストラの鳴り方にも迫力がある。 低音が分厚くどっ

          イタリアQALP フルトヴェングラー&ウィーンフィルのワーグナー/ヴァルキューレ

          クライスラー畢生の録音 バッハのメヌエット

          J.S.バッハ:メヌエット ト長調 フリッツ・クライスラー(Vn) & カール・ラムソン(P) 米Victrola 78rpm 1925年8月29日 J.S.バッハがまとめた曲集「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳」から、ト長調のメヌエットである。ヴァイオリンを学んだ方なら必ず弾く機会があった曲ではないだろうか。 クライスラーは、アメリカ・ヴィクトローラに第1次・第2次世界大戦をはさんだアコースティック期から電気録音期にかけて膨大な数のSPレコードを遺した。このメ

          クライスラー畢生の録音 バッハのメヌエット

          フルトヴェングラー氏 最後の録音 ワーグナーのヴァルキューレ

          ヴィルヘルム・フルトヴェングラー&VPO ワーグナー:楽劇「ヴァルキューレ」 1954年9月28日~10月6日録音 東京芝浦電気33rpm HA1160/64(赤盤)   ~ 白水社「フルトヴェングラーの手紙」に氏の最晩年の心情が綴られている。 氏が逝去する直前にしたためられたもののうちから一部を引用する。 氏の最後の録音、ヴァルキューレのセッションのことなどのほかに、1955年に予定されながら、逝去により未実現に終わったBPOとのアメリカ公演への複雑な気持ちも吐露さ

          フルトヴェングラー氏 最後の録音 ワーグナーのヴァルキューレ

          Marantz7で往年の演奏家を聴く

          Marantz7をセットし、往年の演奏家、フルトヴェングラーのレコードを聴く。これまでの再生からは聴こえなかった音楽が聴こえてくる。 音楽性がハッキリ聴き取れる。 Marantz7は、製造からもはや65年近くの歳月が流れ、経年で修理が繰り返されているものがほとんどであるという。その過程で希少部品が別の代用品に交換されていたりして多くのものは音が変わってしまっていると言われているなど、なかなか状態の良いものを探すのは簡単ではないと思われる。状態の良いMarantz7を探すのは

          Marantz7で往年の演奏家を聴く

          フルトヴェングラー氏 & ミラノスカラ座のヴァルキューレを聴く

          ミラノスカラ座のヴァルキューレ! https://youtu.be/FKWz60an9FY 第2次大戦の1943年、連合軍の爆撃により大破したミラノ・スカラ座は、戦後の1946年におよそ3年でその復興を遂げた。そして1950年にはフルトヴェングラーをドイツ・オペラ部門の芸術監督として招へいした。 そしてこれは、氏が歌手陣とスカラ座スタッフとともに戦後最初に手掛けた舞台祝典劇《ニーベルングの指環》全四部作の上演ドキュメントから、「ヴァルキューレ」。 この実況は、ドイツのB

          フルトヴェングラー氏 & ミラノスカラ座のヴァルキューレを聴く