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ティボーとコルトーが演奏したクロイツェルソナタ

https://youtu.be/h7puL6SmMZo?si=-9uv4iGGnV1tB1yd

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」

ジャック・ティボー(Vn) & アルフレッド・コルトー(P)

仏VSM 78rpm 1929年5月27日と28日

フォノイコライザーはコントロールアンプの簡易セレクターをold78に設定し、スタイラスが縦に振動しない真性モノラル・カートリッジにより再生しました。また、盤面の変わり目は音を重ねて繋ぐなどし、楽曲がなるべく自然に流れて聴こえるよう工夫してみました。

クロイツェルソナタは、これまでコンサートやレコード等を含め数多くの演奏を聴いてまいりましたが、最後にはまたこの演奏に回帰します。スリルあるスピード感と力強さの堂々たる第1楽章、表情の変化に富んだ変奏曲・第2楽章、躍動感ある終楽章。ベートーヴェンがこれ以後、しばらくヴァイオリンソナタへの創作にほとんど意欲を示さなかったことが頷ける曲だということがわかるような、そんな演奏です。疾走するティボーの演奏と対等にかけあうコルトーの絶妙な間合い、透き通った水琴窟のような響きや底から湧き出る低音にもひきつけられます。

ティボーとしてはこれが仏VSMへの最初の録音でしたが、このときは英HMVのエンジニアがパリへ出張し行ったものです。この過程でフランクのソナタの録音も併せて行われました。

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