色んなものが懐かしいになっていく

引っ越しをした。

社会人になるちょっと前からだから、5年と少し旧居には住んだ。
何もない部屋の写真を撮って、もう多分今の時期を過ぎると見返さないと思うけど、今だけ気持ちに浸ろうと思う。

ロフトが気に入って決めたけど、暑くなってすぐに使わなくなった。
窓から見える夕日がとても好きだった。

最後の夜に1人で酒を飲んだ。
しんとした部屋で壁や天井や家具を見回しながら、

家と飲んでる

とかなんとか思って自分にもアルコールにも酔ってとても楽しかった。
一人暮らしの最後の夜でもあった。

僕の中で1番胸に来るのは朝家を出て、ドアから目を離した瞬間の風景。

仕事を始めてから最初は何もできず憂鬱で、今でも仕事は大変で夜も遅くて、休日は次の仕事の日を気にしながら過ごして…
色んな感情でこの廊下を通って外の世界と繋がって、苦楽を、特に苦しい日々を過ごした。

一緒に過ごしたと思わせるこの記憶がいつか思い出すものになってしまうと思うと感極まってしまう。

時間が過ぎるって無情だなと思う。
何を思って、
何をして、
何を与えて、
何を貰って、
何を失って、
そんなの関係なくいつかがあっという間に来て、全部過去のものになって、終わる。

残された時間、あと何が出来るんだろう。

そんなこと考えてる時間なんて無いのかもしれないけど。