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新刊試し読み!『決定版 小さな会社の社長の戦い方』

12月20日(水)発売の新刊、『決定版 小さな会社の社長の戦い方』の「はじめに」を公開します!

社長は孤独です。
会社でただ一人、決断し、責任を負い、誰よりも多くの人・お金・将来のことを考えている存在です。

お客様ゼロから業界トップになった社長が
泥臭い話、ぜんぶ語ります。


■担当編集からのひとこと

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【はじめに】

世の中、オギャーと生まれたときからお金持ちの人もいます。
親父さんが儲かっている会社の社長で、何の苦労もせずに2代目社長になった人もいます。大企業が資本金1億円の子会社をポンとつくってくれて社長の椅子に座った人もいます。国から労せずに儲かる仕事を「はいどうぞ」ともらっている会社も存在します。
そんな社長たちと、みんなで競い合うのが、日本の会社経営です。

「そんなのやってらんないよ! 不公平だよな」

そうです。でもコレが現実なんです。そんな中であなたは他社に打ち勝っていかなければならないわけです。

「こりゃ大変だ」

そこで何か中小企業の経営者向けの適当な本はないかなと探してみます。
ところが、ない……。中小企業の会社経営の仕方を書いた本がありません。

会社を経営したことのない人が書いた数字ばかりの経営指導書、小さな個人事業を営んでいる経営コンサルタントの本は、魚釣りをしたことがない人が人に魚の釣り方を教えるようなものです。
大手企業でサラリーマンとして勤め、最終的に社長になった人が書いた会社経営の本もあまり参考になりません。社内を改革するために全社員が立ち上がったとか組織改革したとか、処世術としては役に立つのでしょうけれど、中小企業の社長には何かピンと来ませんよね。
大手のコンサルタント会社の人の本は中小企業にはまったく役に立ちません。そもそも大企業でのやり方は中小企業とは全然違うからです。

だからこんな人たちが書いた「成功した社長」の話はたいして役には立たないのです。社長自身もカッコ悪い「本当のこと」を人には言わないでしょうし。

「えっ、おまえは誰だ」、ですか?
すみません、申し遅れました。
私はフリーウェイジャパンという会社の社長で井上達也と申します。フリーウェイジャパンの名前は知らなくても、無料で使えるクラウドの経理、販売管理、給与計算システムの会社と言えば知っている方も多いと思います。私は29歳で起業し会社を30年以上経営してきました。今、ユーザー数は50万を超えました。

「なんだ、自慢話か……」
いえいえ、自慢できることなんて何もありません。しいて言うなら、失敗の数を自慢できるぐらいでしょうか?

29歳で会社を設立。創業者として華々しくデビュー。と言いたいところですが、その内情はひどいものでした。
一所懸命、朝から朝(晩ではありません)まで仕事をしても儲からない。お金を持ってトンズラした人やお金を払わない昔の先輩、そして言いがかりをつけられて仕方なくやらされた仕事、そんなことばかりの毎日でした。
社内にコピー機がないため、コンビニで嫌がられながら、DMチラシを9時間以上連続コピーして、それが終わるとワンルームの会社兼自宅に戻ってカタログの三つ折り。指紋もなくなりました。
しかし、なけなしのお金でDMを送付しても、まったく電話が鳴らない。その後はDMを出そうにも切手が買えず、犬にほえられ、防犯ライトに照らされながら、毎日真夜中に原付バイクでポスティング。
また、凡人でもできるなんていう言葉にしがみつき、図書館でマーケティングの本を読みあさりあらゆるテクニックを学びました。
でも全然、儲からない。ついに280円のノリ弁当を買うお金さえない。毎月、月末に近くなると支払うお金がなくて鬱状態になり、このままやっていてもダメなんじゃないかといつも不安と閉塞感にさいなまれていました。成功している社長が失敗すると一日中、嬉しかった記憶もあります。「いい気になっているから天罰が下ったんだよ」と。
そんなこんなで30年以上も経ちました。

これでおわかりになったかと思いますが、この本には、いわゆる成功本に書かれているような夢物語も不労所得で億万長者になったという「美談」も書かれていません。
中小企業がいかに勝ち抜くかという泥臭い「本当の話」ばかりが書かれています。
なぜ「本当の話」とわざわざ書いたのかと言うと、成功するために必要なことや本当の話は、みな話したがらないからです。
今は成功社長と言われる方でも、全然儲からなかった時代があってもおかしくありません。たとえば、その中で立ち上がって経営を軌道にのせた話は示唆に富み、多くの社長の力になるでしょうが、泥臭い話が多く、話すのを躊躇してしまいます。
やはり成功している社長も人間ですので、誰しも他人から尊敬されたい、カッコいいと言われたいものなのです。

ところで、10年後のあなたの会社の売上はいくらになりそうですか?

「いくらとは言えないけど、思いつく限りのことはすべて行い、毎日すごく忙しい。新商品も企画している。人脈が増えて新しい販路ができそうだ。確実に会社は大きくなっているはずだ」
そう思っているかもしれません。

しかし、たぶんダメでしょう。
あなたの会社が大きくならないのはそういうことではないのです。

「おまえに何がわかるんだ!」
こう言われるかもしれませんが、わかります。
なぜ、断言できるかと言うと、私もあなたと同じことをずっとしてきたからです。

それでは開演です!

株式会社フリーウェイジャパン 代表取締役 井上達也

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