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天体観測と天文

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天体観測、星文化の紹介。
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古典占星術で、逆行の話題をしないのはなぜ?

古典占星術で、逆行の話題をしないのはなぜ?

「逆行」は見かけ上惑星が逆方向に動く天文現象で、占星術クラスタでは人気のある話題のひとつです。

ある講座で質問がありました
「古典占星術では、逆行の話題をあまりしないように思います。何故でしょう」

なるほど、もっともな疑問です。確かにそうかも知れません。
いくつか理由を考えてみましょう。
(アンケートを採ったわけではありませんから、以下はあくまでも自分の想像です。)

理由その① ブースターと

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天体観測が占星術に役立つ5選

天体観測が占星術に役立つ5選

空を見つづけていると古い占星術の本にも書かれてないことが見えてきます。古代の占星術師は空を見ることが当たり前で、あえて書き残さなかったのかも知れません。
誰もがイメージがしやすい、色、光、動きなど5つを選びました。

1. 星の色や光惑星・恒星には独自の色と光があります。一見、占星術と関係なさそうですが、占星術で決められる意味には色や光が深く関係しています。火星が赤いのはよく知られています。実際に

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銀河中心部を見よう~夏の夜空は特別

銀河中心部を見よう~夏の夜空は特別

"言い伝えでは、神々の女王の乳房から数滴の乳がしたたり、それを受けた空の部分を白く染めた。「乳の道」という名はそこから由来し、つまりこの白さの原因を示しているわけだ。私たちとしては、むしろ、多数の星が集まって焔の帯を構成し、ひときわ濃い光を放っている ー つまり輝く多数の天体が集まってこの部分を光らせていると考えるべきではあるまいか。"
マルクス・マニリウス(1世紀)アストロノミカ, 有田忠郎

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夏と秋に読みたい「文系天文学」

夏と秋に読みたい「文系天文学」

神話、暦、占星術との関わりが描かれ、数式が出てこない天文書です。占星術ファンが見識を深められる8冊。

天文の世界史 天文学史家 廣瀬匠著
「歴史から天文学を始める」をテーマに、天文と占星術の歴史的背景や現代天文学の基礎を網羅。

星めぐり歳時記 /宇宙をうたう 海部 宣男著
すばる望遠鏡建設責任者、国立天文台長だった天文学者が描く星の文学世界。

歴史のなかの天文 / 古天文学の散歩道 斉藤 国

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夏と秋に読む「天文系漫画」

夏と秋に読む「天文系漫画」

夏と秋に読みたい天文系漫画篇。天文をテーマとする物語から5+3作品を紹介します。

星の案内人 上村五十鈴
田舎にの私設プラネタリウムが舞台。人の出会いと星の物語

猫暦 ねこしみず美濃
江戸の天文台責任者と星に魅せられたあやかし(妖)が紡ぐ大江戸+星+猫愛。作者は天文ファンの間ではわりと知られたご夫婦。

天地明察 冲方丁 / 槇えびし
なぜ中国の暦はズレるのか? 将軍家付き囲碁棋士が目指した

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