『普通』って何だろう?
普通
非常に定義の難しい言葉である。
なぜ難しいのか?
「目玉焼きには普通しょうゆじゃない?」
「それ、普通にかけ算したら解ける問題だよ。」
普く通ずる
と書いて『普通』だが、
環境、場所、時代…
その人を取り巻く要因が違えば、
『普通』は変わるのが『普通』だからではないだろうか?
その人を取り巻く要因
環境、場所、時代…が違えば、『普通』は変わる。
それぞれ例を挙げてみる。
環境
・キウイの皮、食べる?食べない?
キウイの皮には栄養素が豊富に含まれているから、
「キウイは、皮ごと食べるのが普通。」
子どもがまだ小さくて消化しきれないだろうから、
「キウイは、皮をむいて食べるのが普通。」
相反する意見だが、どちらも『普通』だ。
他にも、
みかん、柿、桃の皮
鮭の皮、サンマのはらわた
…
暮らしてきた家庭環境、生活環境が違えば、
『普通』は変わる。
・部室は憩う場所?
これは私の大学時代の話
体育館で活動している体育会運動部には
体育館すぐ脇にある部室棟に
各部活につき1部屋
通称BOXと呼ばれる部室が用意されていた。
私の所属していた柔道部は練習後、
「部室に集い、憩いの時間を過ごすのが『普通』」
一方、隣の部室、剣道部は練習後、
「部室には荷物を取りに来る程度で居座らないのが『普通』」
だった。
『部活に所属していれば、部室は自由に使用できる。』
条件は同じであるにも関わらず、この違いである。
所属する団体、付き合う人間…
人的環境が違えば、
『普通』は変わる。
場所
・コレのことなんて呼ぶ?
突然ですが皆さん
コレのこと、なんて呼んでますか?
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学校で履くコレ
全国的には何と呼ぶのが『普通』なのか?
結果はこちら
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全国的には "上履き" が多数派
ここ埼玉でも ”上履き” と呼ぶのが『普通』ではないだろうか。
ただ他の地域に目を向けてみると、
四国の人は ”上靴” と呼ぶのが『普通』で、
和歌山の人は "バレーシューズ" と呼ぶのが『普通』らしい。
ちなみに
私の故郷、神戸ではコレ
"体育館シューズ" と呼ぶのが『普通』である。
全国的に見ると
その他4%の中のさらにそのうちの1つ
ほんのひと握りの少数派に過ぎないが、
神戸市民150万人からすると
"体育館シューズ" が多数派であり、『普通』なのである。
神戸の学校には
靴箱が存在しない。
校舎内は土足で過ごす。
そうなるとコレを学校で使うのは
体育館しかない。
体育館でしか履かない靴
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体育館で使うシューズ
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“体育館シューズ” なのである。
住む場所が違えば、
『普通』は変わる。
・ゴミを持ち帰る日本人
オリンピック
サッカーやラグビーのW杯
野球のWBC 等
世界大会が開催されると度々
海外メディアからも称賛の声が上がるこちらの光景
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こうした報道を耳にするたび、
同じ日本人として誇らしい気持ちになるのは私だけではないはず
ただ
我々日本人からしてみると、
ゴミは持ち帰るのが『普通』。
対するは
ベースボールの本場アメリカ
メジャーリーグ
こちらは試合後のベンチの光景である。
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汚い
日本人ならそう感じるのが『普通』ではないだろうか。
だが、
彼らの言い分からすると、
「ゴミがなかったら、清掃員の仕事がなくなるだろ?」
ということらしい。
そう、彼らにとっては
ゴミは持ち帰らないのが『普通』なのである。
ゴミを持ち帰る『普通』
と、
ゴミを持ち帰らない『普通』
どちらにとっても『普通』である。
国が違えば、
『普通』は変わる。
時代
・ 天動説 から 地動説 へ
紀元前4世紀アリストテレスの時代から16世紀まで
約2000年間
長きに渡り 天動説 が信じられ、
『普通』とされる時代があった。
そこから
16世紀にコペルニクスが提唱、
17世紀にガリレオが実証
21世紀の今となっては
地動説 が当たり前であり『普通』の世の中へと変わった。
「太陽は地球のまわりを回っている = 天動説」から
「地球は太陽のまわりを回っている = 地動説」へ
時代が違えば、
『普通』は変わる。
では、
これらの例から分かることは?
『普通』とは、はたして何なのか?
ちょっと長くなるので
結論は明日に回そうと思う。
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