明/Akeru

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記事一覧

【感想】いのちの初夜

 タイトルからして絶望や漠然とした死への願望の中から何かを見出した夜の話なんだろうなとは思ったけど、まさしく「いのちの初夜」だったね…そんなことを思いながらタイ…

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1か月前
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【感想】同志少女よ、敵を撃て

 同じ敵に立ち向かう仲間のことを、作中で「同志」と呼んでいる。独ソ戦争の最中、ソ連軍の主人公にとっての敵はドイツ兵であり、撃つべきはドイツ人だった。けれど彼女が…

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8か月前
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【感想】シェイクスピアのファースト・フォリオ

 面白かった…とはいえこの本はいわば歴史書である。それも、シェイクスピアのファーストフォリオが価値ある物へと至るまでの歴史的過程である。たぶん新刊の漫画を買いが…

明/Akeru
2年前

【感想メモ】蜆(梅崎春生)

 戦後日本のお話なのにこれまたどうして共感できてしまうのでした。青空文庫にて公開されている梅崎春生「蜆」読了です。  ソシャゲで他のユーザーにコメントを表示でき…

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2年前
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【感想メモ】絶園のテンペスト

 私がシェイクスピアを知りシェイクスピア作品を読むようになったきっかけ。当時は読んだことのない世界観と展開だったのでいろいろと衝撃的だった覚えがある。  noteに…

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2年前
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【感想メモ】手指の鬼

 以前Twitterでお見かけして二、三度読み返したアフタヌーン四季賞準入選受賞作品「手指の鬼」。普段Twitterで見かける漫画は全部読む訳じゃないしタイトルなんて全然気に…

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2年前
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【感想】いのちの初夜

【感想】いのちの初夜

 タイトルからして絶望や漠然とした死への願望の中から何かを見出した夜の話なんだろうなとは思ったけど、まさしく「いのちの初夜」だったね…そんなことを思いながらタイトルを検索したら川端康成が改題したものらしい。川端康成はまだ読んだことがないけど、なるほどと思ってしまった。この六文字から滲み出る言葉のセンスよ。
 何でも、作者の北條民雄は病棟に入った後に川端康成に師事したらしい。不等に差別されることも多

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【感想】同志少女よ、敵を撃て

【感想】同志少女よ、敵を撃て

 同じ敵に立ち向かう仲間のことを、作中で「同志」と呼んでいる。独ソ戦争の最中、ソ連軍の主人公にとっての敵はドイツ兵であり、撃つべきはドイツ人だった。けれど彼女が最後に撃ったのはドイツ人ではなく……

 戦う動機と手段、それらに対する「敵」をことあるごとに考えさせられる、少女セラフィマが立ち向かう独ソ戦争のお話。筆者は独ソ戦争体験者ではない(たぶん)。当作品で初めて賞を受賞し、本を出版した新人作家で

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【感想】シェイクスピアのファースト・フォリオ

【感想】シェイクスピアのファースト・フォリオ

 面白かった…とはいえこの本はいわば歴史書である。それも、シェイクスピアのファーストフォリオが価値ある物へと至るまでの歴史的過程である。たぶん新刊の漫画を買いがてら手に取るものじゃない。

「シェイクスピアのファースト・フォリオ 偶像となった書物の誕生と遍歴」ピーター・W・M・ブレイニー (監訳:五十嵐博久)

 元より私はシェイクスピアが好きです。シェイクスピアが、と言うと語弊があるかもしれない

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【感想メモ】蜆(梅崎春生)

【感想メモ】蜆(梅崎春生)

 戦後日本のお話なのにこれまたどうして共感できてしまうのでした。青空文庫にて公開されている梅崎春生「蜆」読了です。

 ソシャゲで他のユーザーにコメントを表示できる機能ってよくあるじゃないですか。最初は「よろしくお願いします!」とか書いてあるあれ。キャラへの愛を語ったりゲームシステムへの戸惑いや文句を言ったりするあれ。とあるソシャゲのランダムで表示されるそれに、青空文庫で読める短編ってので数作品お

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【感想メモ】絶園のテンペスト

【感想メモ】絶園のテンペスト

 私がシェイクスピアを知りシェイクスピア作品を読むようになったきっかけ。当時は読んだことのない世界観と展開だったのでいろいろと衝撃的だった覚えがある。

 noteには私の「好き」を書き溜めておこうかなと思っていて、ともなるとハムレットを外すわけにはいかないしそうなると絶園のテンペストを外すわけにもいかないのであった。いやね、最近何かに夢中になるとか感動するとかってのがめっきりなくなったので感性が

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【感想メモ】手指の鬼

【感想メモ】手指の鬼

 以前Twitterでお見かけして二、三度読み返したアフタヌーン四季賞準入選受賞作品「手指の鬼」。普段Twitterで見かける漫画は全部読む訳じゃないしタイトルなんて全然気にしないし目に入らないし忘れてしまうものなんですが(申し訳ない)、この作品はタイトルをそのまままるっと覚えていたので紹介ツイートを見た瞬間「これは!内容忘れたけど!面白かった気がする!」と飛び付きました。最初のページ見て内容思い

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