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映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」の問いかけ

映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」
監督:アグニェシュカ・ホランド(Agnieszka Holland,1948-ポーランド)
「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」は、英国人ジャーナリスト、ガレス・ジョーンズ(1905-1935)が、命がけでソビエト連邦という大国に立ち向かった実話を映画化した作品だ。
ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品され、高い評価の作品だ。
作品のポイントは、「ホロドモール」(数百万のウクライナ人の餓死した大飢饉)の惨状だ、この映画の核心的部分であり、脚色はなく、忠実に描かれているという、心を動かされるシーンだ。
たま、スターリンによって、隔離された場所で起きているので、ホロドモールの犠牲者は、沈黙と孤独のうちに亡くなっているのだ。
その数は、推測であるが、350-800万人と言われる。そして、その墓標さえも残っていない。
撮録は、ホロドモールのシーンからスタートした。それは、スタッフ、キャストにとっての目的意識を持つ、契機(けいき:きっかけ)になっただろう。
この映画化の要因は、祖父がホロドモールの生存者という、アメリカ人ジャーナリストから、脚本が送られてきた事だった。
「ロシアという国に生まれ変わり、ソ連下で行われた不正、犯罪が忘れ去られた後、許されてしまうこのの危機感・・・
アグニェシュカ・ホランド監督は、世界中の人とその事実を共有すべきと獲得を引き受け、クランクインに入った。

映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」Trailer

2020.8.14- 東京・新宿武蔵野館/大阪・シネ・リーブル梅田等、全国順次公開。
(部分引用、及び、参考:産経新聞・オフィシャルサイト)

イントロ部分
1933年、ヒトラーに取材した経験を持つ若き英国人ジャーナリスト、ガレス・ジョーンズは、世界恐慌の嵐が吹き荒れるなか、なぜスターリンが統治するソビエト連邦だけが繁栄しているのか?という疑問を抱き、単身モスクワに訪れる。そして、外国人記者を監視する当局の目をかいくぐり、すべての答えが隠されているウクライナ行きの汽車に乗り込み、凍てつくウクライナの地を踏んだ。そして、その穀倉地帯で、ジョーンズが見たものは、農業の集団化政策の失敗でウクライナ人が大量に餓死させられている事実だった。それを世界に伝えようと試みるのだ。が・・・・・・

 赤い闇 スターリンの冷たい大地で  

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(C)FILM PRODUKCJA - PARKHURST - KINOROB - JONES BOY FILM - KRAKOW FESTIVAL OFFICE - STUDIO PRODUKCYJNE ORKA - KINO ŚWIAT - SILESIA FILM INSTITUTE IN KATOWICE

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Agnieszka Holland

そして、この映画から考えたいことは、
(1)ジャーナリストとは何か。
(2)フェイクニュースの発生は?
(3)真実を操作する事とはなぜ起きるのか?
という問いかけが、この映画を撮る理由の1つでもあった。-Agnieszka Holland
(参考:産経新聞、オフィシャルサイト他)

(追記)そしてこの映画の伝えている事は、民主主義が滅びることのない、誠実なジャーナリズム、そして腐敗していないメディアの必要性を説いているようだ。そのまま、今日の日本のテレビ放送メディアに言えることかも知れない・・・


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