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#2)女性作家Doris Salcedoのヒビ「Shibboleth」TATE Modem

人種差別を表現した「ビビ」、それは、2007年10月、テート・モダン(London)に展示されたコロンビアのアーティスト-ドリス・サルセド(Doris Salcedo,1958- )の概念芸術と言えるインスタレーションだ。
(註)「Shibboleth」旧約聖書で使われていたヘブライ語「よそ者を見分けるための慣習」

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                    (c)Doris Salcedo- TATE Modem

この展示は同美術館内にある奥行き167メートルの「タービン・ホール(Turbine Hall)」のコンクリートの床に、「ビビ」を表現したもの。ビビは髪の毛の細さのものに始まり、徐々に太く深くなり、床をジクザグに這う。制作には1年、展示には5週間かかったという。

記者会見で、サルセドは「重要なのは、作品の持つ意味です。作り方は重要ではありません」と、人種主義や白人とその他人種との間の深い溝を表現した作品の意味の重要性を強調した。
ひびの深さについて聞かれると、「底はありません。人間性と同じくらい深いのです」と答えた。
 露出しているビビには金網が組み込まれている。「境界や仕切りを設ける際、最も一般的に使われている手法」だからだ。
「作品は国境、移民の経験、人種差別の経験、人種的憎悪の経験、欧州の中心地に来た第3世界(発展途上国)の人たちの経験を表現しています。例えば、不法移民が占拠しているのは負の場所です。だから、この作品は負の場所なのです」Doris Salcedo
記者会見-2007年10月9日 AFPから概略

このテート・モダン(London)のタービン・ホールでは毎年、ユニリーバ(Unilever-ロンドンの生活用品製造及び販売)の提供による現代芸術家によるインスタレーション作品の展示が行われた。

Doris Salcedo – Shibboleth | TateShots




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