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女性作家ミランダ・リヒテンシュタイン:生への畏怖

・女性作家ミランダ・リヒテンシュタイン:生への畏怖(いふ)
ミランダ・リヒテンシュタイン(Miranda Lichtenstein,1969- /US):アーティスト、その表象は、当初は、主に写真とビデオだが、そして、今、インスタレーション、パフォーマンス・アート、絵画と、実に幅が広い作家だ。
そのミランダ・リヒテンシュタインの作品の根底に流れているものは、生への畏怖(いふ/外的圧力への恐れや生への歓喜)なのかも知れない。彼女の表象に触れると、ヒトが誰しもが持ち合わせている筈でありながら、現代人の多くが失い去ってしまった、遠い感情が蘇るようだ・・
そのあたりを具体的に考えると、生あるものの、もろさ、はかなさだを感じる。

「自分自身の自然への恐怖心がいったい何なのかを、作品を制作することによって探求しているのかも知れない」-Miranda Lichtenstein
今回は、ミランダ・リヒテンシュタインの全体像のアウトラインを垣間見てみたい。

“Everything Begins and Ends at Exactly the Right Time and Place” by Miranda Lichtenstein 

略歴-Miranda Lichtenstein
1969年、ニューヨーク市で生まれ、マサチューセッツ州や、プラハ、日本に、、そして、現在は、ニューヨークに在住。
1990年、サラ・ローレンス大学(Sarah Lawrence College/NY)で学び、
1993年、カリフォルニア芸術大学( California Institute of the Arts/バレンシア)MFA(美術学修士)
その写真家としてのアートワークは、19世紀のロマン主義に似た写真の手法だと言われる。そして、ミランダの作品はしばしばだが、絵画的に描かれる。それは、ドイツのコンセプチュアリストの写真家ベルント & ヒラ・ベッヒャー(Bernd ; 1931-2007)、Hilla Becher(1934-2015)に影響を受けいると言われる。
また、ミランダ・リヒテンシュタインの写真は、これまでも、タイの田園地帯、マレ―シアのリゾ―ト地、パリ郊外の村などのロケーション等々である。
そのミランダ・リヒテンシュタインのコンテンツは、常に「未知」に疑問を投げかけている。
現在形の表象に対する論評も優れた視点だ。

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(c)Miranda Lichtenstein

そして、作品は、現在(2020)、ハーシュホーン博物館(The Hirshhorn Museum/ワシントンDC)、マディソン現代美術館(The Madison Museum of Contemporary Art -MMoCA/ウィスコンシン)、ニューヨーク現代美術館(MoMA/NY)、ソロモンR.グッゲンハイム美術館(NY)、ヘンリーアートギャラリー(Henry Art Gallery/シアトル)等に、展示・収蔵されている。
ただ、こう言った見方もあるのだが・・・・「見栄えは良いが解釈が難しい」-Art in America誌
そう言った、受け手の視点(極)は、様々で良いのだろう。

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Miranda Lichtenstein

(追記)この記事は、(今日の一枚)ミランダ・リヒテンシュタインのフローターでの以前のコラムに、少し、その範囲を広げたものです。
そこには、生あるものの、悲しいまでの、もろさ、はかなさだを感じるだろう・・ただ、こうした実存と向き合うことで、ミランダ氏は、その奥にある「生への歓喜」へとコミットメント(commitment/かかわり)しているのだろう。それは、人は自然の―部として、生の深淵(しんえん)を、もっともよく知りうる存在であり、帰結すべくテ―マだからだ。蛇足かも知れないが、学際的には、機械工学の6力学は、自然から学べと言われ、そして、その中の制御工学は、人から学ぶ、そう、人は自然の一部だと言う事だ。

(お知らせ)コンテストについて
締切日時は、2020年11/14(土曜日)24:00
結果発表は、2020年11/15(日曜日)18:00 です。
締切間際に応募された作品は、当然審査の対象内ですが、
作品評が、結果発表後になることもご了解ください。(まぎわに、入稿予定の方は、私の記事のコメント欄に、ご一報いただけますと幸いです)


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