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読書の備忘録

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ビジネス書、マーケティング、リベラルアーツ関連の読書備忘録です
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#おすすめのビジネス書

両利きの組織をつくる~大企業病を打破する攻めと守りの経営~

「両利きの組織をつくる」大企業病を打破する攻めと守りの経営 (加藤雅則、チャールズ・A・オライリー、ウリケ・シェーデ 著) 守る経営をしながら、攻める経営とは 両利きの経営は、既存事業を深堀りしながら、新規事業を探索する。この相反する能力を同時に追求することは対立が発生しバランスをとる難易度が高い。オライリーは両利きの経営を戦略論よりは組織進化論と捉えている。キーポイントは組織カルチャーにあり、それは社風や組織価値観のようなあいまいなものではなく、具体的な仕事のやり方や

たった一人の分析から事業は成長する「実践 顧客起点マーケティング」

たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング (西口 一希 著) 1. 顧客起点マーケティング 1人の顧客を理解すること、ブランドとの出会いから利用まで、深層心理を理解することでビジネスを成長させるアイデアが見える。1人のロイヤル顧客がなぜロイヤル化したのかを理解して、ロイヤル化していない顧客へ生かしていく。 ・顧客起点マーケティング 顧客増加や売上向上のアイデアは社内のブレストではなく、1人の顧客の心理の深堀りが有効な方法となる。 ・サービスや商

コトラーのマーケティング5.0 デジタル・テクノロジー時代の革新戦略

「コトラーのマーケティング5.0」デジタル・テクノロジー時代の革新戦略 (フィリップ・コトラー, ヘルマワン・カルタジャヤ, イワン・セティアワン 著) はじめに ■ マーケティング5.0の5つの構成要素 1 データドリブン(データに基づいた)マーケティング 2 予測マーケティング 3 コンテクスチュアル(文脈にあった)マーケティング 4 拡張(人間の能力を拡張する)マーケティング 5 アジャイル(俊敏な)マーケティング ■ 世代間ギャップ どの世代も異なる文化的

確率思考の戦略論 -USJでも実証された数学マーケティングの力-

確率思考の戦略論〜USJでも実証された数学マーケティングの力〜 (森岡 毅、今西 聖貴 著) USJ動員数 ・1270万人(2014年)、1390万人(2015年)、5年で660万人増 ・ハリーポッターの印象が強いが増客効果の4割にも満たない ・ワンピースやモンハンなど映画以外のコンテンツ、またハロウィーンイベント、後ろ向きのジェットコースターなどの企画の積み重ね 市場構造を理解する ・市場構造とは、その市場における人々の意志と利害と行動の仕組み ・市場構造の理解によ

ジョブ理論

「ジョブ理論」 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (クレイトン・M・クリステンセン 著) ジョブ理論の概要 企業が蓄積しているデータは「顧客が高い確率で商品Aを好む」などの形で示されるが「顧客がなぜその選択をするのか」は教えてくれない。アイスの売上と森林火災は夏に増加するので相関関係はあるが、因果関係はない。 ・ジョブの定義:ある特定の状況で人が遂げようとする進捗。重要なことはなぜその行動をしたのかを理解すること。 ・ジョブでないもの:ニーズとは異なる

究極のBtoBマーケティング ABM

究極のBtoBマーケティング ABM(アカウントベースドマーケティング)  庭山一郎 (著) 背景 日本は戦後、1ドル360円固定という米国の支援もあり、海外取引でも成長することができた。良い商品を作ることで、マーケティングの機能を持たずに成長したが今後はマーケティングなしで先進国と戦えない。(米国では2014年からABMの話題が増えた) ABM(アカウントベースドマーケティング) ABMの特徴 ・ABMは従来のデマンドジェネレーションの進化系 ・特定の企業アカウントに

コトラーのマーケティング4.0〜スマートフォン時代の究極法則〜

「コトラーのマーケティング4.0」スマートフォン時代の究極法則 フィリップ・コトラー/ヘルマワン・カルタジャヤ/イワン・セティアワン 著 はじめにマーケティングはデジタル経済におけるカスタマージャーニーの質の変化に適用する必要がある。かつての顧客はマーケティングキャンペーンに影響されやすかったが、最近ではFファクターが信頼される。 透明性の高いデジタル世界では欠点を隠したり顧客の苦情を隔離したりはできない。ソーシャルコネクティビティ、顧客コミュニティにおけるつながり。

多様性の科学

多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織 (マシュー サイド著) 多様性これまで、「能力の高さ」と「多様性」は両立しないという考え方があった。人と違うという理由だけで能力の劣る人を採用できないという主張。 ・通常は人口統計的に多様であると、認知的多様性も高くなることが多い ・視点が多様化するほど、見つけられる有益な解決策の幅が広がる ・無意識で自分のフィルターでものを見ている 多くの盲点・実験において、プレゼントを受け取る側が提示したリストを無

ビジネスエリートのためのリベラルアーツ 哲学

ビジネスエリートのためのリベラルアーツ「哲学」(小川 仁志 著) はじめに不確実で曖昧で複雑で予測困難な時代、何が起こるかわからない時代で生き抜くにはこれまでとは違う能力が必要。教養をベースとした強靭な思考力すなわちリベラルアーツが必要。 ・混沌とした事態を分析する力 ・正解がない中で決断する力 ・難問を解決する力 ・新しい価値を生み出す力 ・哲学の分類 地理:西洋哲学、東洋哲学 時代:古代ギリシア、中世、近代、現代 対象:形而上学(抽象的な問いを考える)、認識論、倫理

コトラーのH2Hマーケティング 人間中心マーケティングの理論と実践

「コトラーのH2Hマーケティング」人間中心マーケティングの理論と実践(フィリップ・コトラー、ヴァルデマール・ファルチ、ウーヴェ・シュポンホルツ 著) 第1章 マーケティングの現状 第2章 新たなマーケティング・パラダイム――H2Hマーケティング 第3章 H2Hマインドセット――H2Hマーケティングの基盤 第4章 H2Hマネジメント――信用とブランドを重視する 第5章 H2Hプロセス――オペレーティブ・マーケティングを再考する 第6章 この難しい世界の中で ■H2H(Hum

地球の未来のため僕が決断したこと

地球の未来のため僕が決断したこと 〜気候大災害は防げる〜(ビル・ゲイツ著) ■ 510億からゼロへ 「最大のテーマ」 ・温室効果ガスによる気候変動により人類は被害被る ・温室効果ガスは少しでもあると溜まり続け気温は上がり続ける ・現代文明にエネルギーは重要:所得と電気の使用量の関係は比例する ・気候変動により最も影響を受けるのは貧困農業従事者 「すべきこと」 1気候大災害を防ぐには温室効果ガスをゼロにしなければならない 2太陽光や風力発電をもっと効率よくする必要がある

行動を変えるデザイン 心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する(Stephen Wendel 著) ■ 行動変容デザイン:行動に働きかけるプロダクトの作り方。目標は人が何かをしやすくすること。 1心の働きが行動の決定にどう作用するか理解する(理解) 2企業やユーザーの目標に対して、変えるべき行動を探索する(探索) 3設定した行動をデザインする(デザイン) 4測定と分析で効果を改善する(改善) ■心は行動をどうやって決めているか ・脳内の熟慮と直感の2つの心理モ

ブランド戦略論

ブランド戦略論(田中 洋 著) ■ブランドとは ・ブランドの語源は焼印 ・ある売り手の商品やサービスが他の売り手のものと異なるものとするための名前・用語・デザイン・シンボル、他の特徴(アメリカマーケティング協会) ・交換の対象としての商品・企業・組織に関して顧客が持ちうる認知システムとその知識(本書定義)→情報ベースのブランド観から意味ベースのブランド観へ 12の定義 1法律的用法(商標) 2ロゴ:商品を差別化して品質の保証をする 3企業:認知できる企業名 4簡易表現:素

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版 (Philip Kotler, Kevin Lane Keller 著) PART1 マーケティング・マネジメントの理解  第1章 21世紀のマーケティングの定義   マーケティングの重要性   マーケティングの範囲   市場に対する企業の方針    基本的なマーケティングのコンセプト、トレンド、タスク  第2章 マーケティング戦略とマーケティング計画の立案   マーケティングと顧客価値   企業の戦略計画および事業