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究極のBtoBマーケティング ABM

究極のBtoBマーケティング ABM(アカウントベースドマーケティング)  庭山一郎 (著)

背景
日本は戦後、1ドル360円固定という米国の支援もあり、海外取引でも成長することができた。良い商品を作ることで、マーケティングの機能を持たずに成長したが今後はマーケティングなしで先進国と戦えない。(米国では2014年からABMの話題が増えた)

ABM(アカウントベースドマーケティング)

・ABMとは
全社の顧客情報を統合しマーケテイングと営業の連携により定義したターゲットアカウントからの売上最大化を目指す戦略的アプローチ。
定義した重要なクライアントにフォーカスすることで、リードの質を高められ、営業・マーケティングが密に連携することが成長の鍵となる。

ABMの特徴
・ABMは従来のデマンドジェネレーションの進化系
・特定の企業アカウントにフォーカスするのがABMであり、個人(Lead)にフォーカスしてきたデマンドジェネレーションと相違点がある。
・セールス視点で設計されたマーケティング
・市場シェアからLTVへの転換
・1営業担当者が一つの部署に一つの製品を販売する「点」よりも複数の営業担当者が多くの部署に多くの製品を販売する「面」の考え方

ABMの実現に必要なこと
ABMは企業内の様々な顧客データを企業と個人を紐付けて、ターゲットアカウントにフォーカスする高度なデータマネジメント。そのためにデータとコンテンツを管理するプラットフォームやそれを担当する組織が必要となる。

従来のデマンドジェネレーション
WEBやイベントなどから集めた名刺をデジタル化し、名寄せや営業対象外排除などを行った後に、見込み顧客へのコンテンツ配信によるナーチャリングを行い、対象者のスコアリングを行う。そこから、有望と思われる見込み顧客をセールスに渡し案件化を目指すもの。

ABMとアンゾフマトリクス
既存取引がある企業もない企業もターゲットになり得る。

・左上(既存取引企業×既存製品)は従来の密なコミュニケーション
・左下(既存取引企業×新規製品)が売れない理由の多くは、顧客が製品を知らないこと。ABMでカバーしやすい領域。
・右上(取引なし企業×既存製品)は、ターゲット企業の情報を得ることがポイント。ABMによるリード獲得。

ABMと代理店チャネル
・代理店の営業担当者とは別のコミュニケーションプラットフォーム(Webやメルマガ)を作る。エンドクライアント向けではなく売り方に関する情報を用意し、本気度の高い代理店担当者を探す。

ABMに当てはまらない場合
クライアント側の決済が特定の経営幹部で決まってしまう場合や、自社の売っている商品が少ない場合。

ABMにおけるデマンドジェネレーション

1.ABMにおけるリードジェネレーション
・ターゲットアカウントの社内データ
社内の名刺、販売代理店の持つリスト、オンラインのデータ(資料ダウンロード、登録フォームなど)、展示会のリスト
・効果測定
CPL(コスト/リード)を応用し、CPETA(コスト/既存ターゲットアカウントリード)とCPNTA(コスト/Newターゲットアカウントリード)

・個人データの名寄せ
・企業データの名寄せ
・企業と個人の紐付け
・営業対象外や競合のフラグ処理
・企業の属性情報付与

2.ABMにおけるコンテンツマネジメント
コンテンツはターゲットアカウントだけにフォーカス。その人だけに専門性の高いコンテンツを発信する。ターゲット企業の部門ごとに用意できているコンテンツを確認する。

3.ABMにおけるスコアリング
ターゲットアカウントしかスコアリングしない方法と極端にスコアを高くつける方法が考えられる。またオフラインのスコア(リアルセミナー参加など)は重要であるため高くつける。

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