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今話題の機械学習、ニューラルネットワーク、ディープラーニング。それぞれの意味を知る

機械学習と聞いて何を浮かべるだろうか。AI、ビッグデータ、ディープラーニングなどのワードはテレビやニュースを通して一度は聞いたことはある人も多いだろう。

しかし、果たしてこれらの単語を説明しろと言われて説明することはできるのだろうか。

今回はそんな「流行りの単語」についてお話ししていきたいと思う。

機械学習

機械学習とは人工知能のプログラム自身が学習する仕組みである。コンピュータは与えられたサンプルデータを通してある一定のパターンを推測する。そのため、サンプルデータの数が多ければ多いほど、望ましい学習結果が得られる。

1990年にインターネット上にティム・バーナーズ=リーによって初めてウェブページが作られた。そこから、多くのデータが蓄積されるようになり、機械学習はそれらのデータを利用できるようになった。この背景から、2000年以降、機械学習はインターネットの成長とともに蓄積された大容量のデータ=ビッグデータというキーワードと共に注目を集めるようになった。

実際にはユーザーの好みを推測するレコメンデーションエンジンや迷惑メールを検出するスパムフィルターなどに機械学習が使われている。

インターネット上のウェブページの爆発的な増加は、自然言語処理を利用したウェブページ上の文字を扱う研究を加速させた。その結果、統計的自然言語処理と呼ばれる分野が急速に発展した。

ニューラルネットワーク

機械学習の手法は一つだけではない。その代表の一つにニュートラルネットワークが挙げられる。

ニューラルネットワークは人間の神経回路を真似することで学習を実現しようとするものである。その始まりは、米国の心理学者フランク・ローゼンブラットが1958年に提案した単純パーセプトロンというニュートラルネットワークである。

ニューラルネットワークは1690年代にブームを起こしたが、パーセプトロンの性能と限界に関する論文が発表され、ニューラルネットワークの研究が下火となった。

ディープラーニング

深層学習とも呼ばれるディープラーニングは、ニューラルネットワークを多層にしたものである。つまり、ニューラルネットワークの進化系がディープラーニングである。

ニューラルネットワークの問題となったパーセプトロンの限界については、ニューラルネットワークを多層にしてバックプロパゲーション(誤差逆伝播学習法)という方法を用いて学習することで解決した。

はじめは、ニューラルネットワークを3層より多層にしても学習精度が上がらないという課題があった。しかし、入力したものと同じものを出力するように学習する自己符号化器の研究のおかげで多層にして学習することが可能となった。

一見新しい技術だと思われがちな機械学習、ニューラルネットワーク、ディープラーニングだが、地道な研究の積み重ねによって今に至るのである。

現在は、ビッグデータとハードウェアの処理能力が向上したことで、ディープラーニングが使われる機会が増えた。

2012年、画像認識の精度を競う競技会「ILSVRC」でトロント大学が開発したSuperVisionが2位である東大のエラー率を10%以上も引き離して、エラー率15.3%という結果で勝利を収めた。

まとめ

機械学習とは人工知能のプログラム自身が学習する仕組みである。

ニューラルネットワークは機械学習の一つの手法で、人間の脳神経回路を模した学習モデルである。

ディープラーニングとは、ニューラルネットワークを多層したものである。

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