自分だけの答えが見つかる13歳からのアート思考 感想

こんにちは。スーです。

今回は個人的に読んだ自分だけの答えが見つかる13歳からのアート思考という本の書評をしていこうと思います。

こちらの本ただ芸術についての知識を深めるような本ではないんです。むしろ作品の名前などは忘れてもらっても構わないと作者の方は言っています。こちらはどういう本かというと、アートを通して、「自分の興味」、「自分の考え方」、「自分なりの答えの導き方」を養う本になっています。

どういうことかというと皆さん、アーティストってどういう人だと思いますか?

絵をかくのがうまい人?センスの塊?そんなような声が聞こえてきますが、この本では、アーティストとは

①自分だけのものの見方で世界を見つめ、
②自分なりの答えを生み出し、
③それによって新たな問いを生み出す。

ことだと述べられています。

これからの時代にぴったりの思考だと思いませんか?どういうことかというと、これからはVUCAの時代とよばれ変化のスピードが速すぎ予測できないような時代になっています。

そんな中、数学のように正解が既に存在しているものに向かって取り組むより、アートのようにまずは問題を自分なりに探し、それに対しての答えを自分で考えていく力が重要なのだということです。なので、アート思考というのはこれからの時代の必須科目と言ってもいいくらいに重要な科目となっています。

では、どうしてこういった思考がアートによって養われるのかを解説していこうと思います。

まず、19世紀の時アートとは、見たものを綺麗にそっくりに写し出すことこそが芸術だとされていました。しかし、「あるもの」の登場により、この概念が覆ってしまったのです。

その「あるもの」というのが、今じゃ当たり前にあるカメラの登場です。このカメラの登場により、寸分違わず綺麗に描くアートというものに価値はなくなってしまったのだと、思われました。

しかし、見たものを綺麗に描くことだけがアートじゃないということを証明して見せた6人の芸術家により、アートの概念が徐々に変わっていくようになります。

その6人の芸術家というのが
・アンリ・マティス
・ピカソ
・ワシリー・カンディンスキー
・マルセル・デュシャン
・ジャクソン・ポロック
・アンディー・ウォーホル

の6人です。この6人がどのような絵で、どのような固定概念を壊していったのかを解説していきたいと思います。

①アンリ・マティス「緑のすじのあるマティス夫人の肖像」
このアンリ・マティスはこの絵をかいてカメラの登場により浮き彫りになったアートにしかできないことは何か?という問いに対しての自分の答えを出していきました。目に見えた通りに絵を描くという固定概念をこのマティスは壊しました。

②ピカソ「アビニヨンの娘たち」
ピカソはこの絵をかいて、アートにしかできないことは何かを追求した時にアートでよりリアルに描くには遠近法が使われているということに気づき、その遠近法の定義である「一つの視点から人間の視覚だけを使ってみた世界」という定義に疑問を持っていました。

そこで、ピカソはこの絵をかいて本当のリアルさとは何なのか?ということ、本当のリアルさを表現するために使う遠近法はリアルさを表現するための一つの手段でしかないという、遠近法に関しての固定概念を壊しました。

③ワシリー・カンディンスキー「コンポジションⅦ」
カンディンスキーはこの絵をかいて世界で初めての抽象画を描いた画家と言っても過言ではないです。この抽象画を出したことによってアートとは単純に作者だけが作り上げるものではなく鑑賞者の感じ方次第で作品になるという概念を作り上げました

④マルセル・デュシャン「泉」
デュシャンはこの作品を世にはなってアート作品とは目で見て美しいものという常識を破り、アートを思考の領域に移しました。

⑤ジャクソン・ポロック「ナンバー1A」
ポロックはこの絵でアートをなんかしらのイメージを映し出すものという役割から解放しました

⑥アンディー・ウォーホル「ブリロ・ボックス」
ウォーホルはこの作品を通じてアートとは自由だということを述べたかったのだと思います。(これは難しかったので、完全に僕の解釈ですが笑)アートという城壁を取り壊し、自由に自分なりの答えを探すことこそがアートだと考えたかったのだと思います。

以上が6人によって作られたアートの新しい概念になります。詳しい絵や内容などはぜひ本書を買って読んでみてください。

最後にアートを見るとき、それにかかわらず、生きていく上での物事の見方として役に立つであろうテクニック的な部分を解説していこうと思います。

アートを見るときは「アウトプット鑑賞」をしてください。単純に見たものから感じ取ったことを文字に書き写してみてください。その際に「どこからそう思う?」「そこからどう思う?」と言った問いを投げかけて深堀することが重要です。

以上が自分だけの答えが見つかる13歳からのアート思考の書評になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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