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"Switch"〜五人の魔法使いの挑戦〜【2】

「ユニフォームを変える!」と挑んだものの、さて、どうすれば良いのか…テーマが大き過ぎて、彼女たちは途方にくれるばかりです…
広報部Dから見た、当社のユニフォームPJです。

↑前回はこちら

気分がアガって…こない…

どうしよう、どうしようと焦る……

2022年より、コーポレートブランディングプロジェクトがスタートし、言語化(C.U.R.)が半年に渡って行われました。
そのMVVSSを元に、ヴィジュアルアイデンティティが決まった当社。

ヴィジュアルの一例です。
ヨドコウ桜スタジアムに掲出されているLED看板もこのヴィジュアルアイデンティティに基づいて作成されています。

以後、これらのヴィジュアルを展開していく流れの中で最も重要なのが「ユニフォーム」。
PJメンバーもおそらくプレッシャーの中だったはずです。会社の顔となるユニフォームのリニューアルを担当するんですから。

しかも、“ブランディングの一部”という大きな概念があるため、自分たちのノリだけでは決められず、そんな仕事をすること自体が初めてです。

特にPJリーダー・えってぃは、昨年入社した新入社員なので、全社レベルで仕事をする・周囲を巻き込むということは初めて。

このPJをしたい! と口火を切ったのが、えってぃです。

思えば、2022年春。
彼女は「目標がない」と嘆き、泣いていました。同期3名(当時)の内、一人はセレ担(かえでではなく、別の方)で、もう一人のはるんこはデイサービス2号店(仮)という、“目標”があるけれど、自分にはそういうものがない……と。

これには、大きな理由があります。
えってぃの所属する都塚の施設長が「具体的な目標を作ってしまうより、いろいろな経験をさせてから、そこから見えてきたものを目標にしたらいい。まずはなんでも経験させる」という考え方で育成をしていました。
えってぃは「これだ!」と決めたら、真っ正直に突き詰めていくタイプということを施設長は見抜いていたのです。
その分、不器用なところもありますが、人生経験を積ませるという意味で、いろいろなことに触れさせたい……という考えでしたが、「親心、子知らず」ということです。

そんなえってぃがPJリーダー。本人としては力が入るのは、当たり前です。

しかしながら、こういうMT自体にメンバーが慣れていない上に、えってぃ自身が取り仕切ったことがないという経験不足から、なかなか議論が活発にならない……。
さらにコロナがまだまだ流行っているということで、ZOOMを通じてのコミュニケーション……空気感が伝わりにくいので、画面越しのコミュニケーションはなかなか難しい。

(どうしよう、どうしよう……)とテンパる、えってぃ。(どうにかしないと! どうにかしないと!)と責任感が強いあまり、仲間を使うということがなかなかできません。
彼女の焦りは、もちろん、メンバーにも伝播していきます――。

私も何度か助け舟を出そうかと考えましたが、そうすると彼女自身が(上の人に言われてしまった……)と自信をなくしてしまうと思い、あえて口出しはしませんでした。

えってぃの良いところでもあり、悪いところでもあるのが「責任感の強さ」。「自分の力でやり切ること」は大切……なんですが、時としてそれが「抱え込んでいる」になってしまいます。

仲間を信用し、もっと自己開示をして、話し合い、協力を仰ぐ。

PJを活性化させるならば、私が先導すればいいかもしれません。でも、それでは目的が変わってしまいます。
このPJを通じて、「ユニフォームを変える」のと、「人を育てていきたい」と考えたので、えってぃに任せたわけです。

これもえってぃが成長する上での「通過点」と考えたので、あえて限界まで任せようと思いました。
こういうことは本人に伝えてはいないので、(何も動いてくれない……冷たいなぁ……)と思われていたかもしれません。

介護というカテゴリーだけではなく、私はえってぃにもはるんこにも一社会人として、世の中にでも恥ずかしくない人間になってほしいと思っています。
新入社員の去年だったら歩み寄ったかもしれませんが、彼女は社会人二年目です。友達同士ではないので「察してほしい」はビジネスをする上で通用しません(でも、察していますけどね)。

魔法使いが魔法を使うための努力をしている真っ最中。この悪戦苦闘が彼女の経験値を高めていくんだと思いました。

いつもなら手出ししてしまうところですが、私はあえてこの姿勢を貫きました。任せたのだから、最後までやり抜くことが大切です。

「着たら気分がアガっていくユニフォーム」と始めたPJも議論がなかなか進んでいない……さて、どんな魔法をかけていくのでしょうか?(続く)

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