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デキる戦略コンサルタントとデキない戦略コンサルタントの差は何か?

みなさん、こんにちは。
戦略コンサルタントのアップルです。

今回は、様々な戦略コンサルタントを見てきた中での、デキる人とデキない人との差分がどこにあるのかという観察結果のお話をします。戦略コンサルタントに限らず、企画系、クリエイティブ系の仕事などいわゆる頭脳労働にはある程度共通する話だと思うので、修行中の若手の方を中心にぜひ参考にしていただければと思います!

※ちなみにここでの戦略コンサルタントとは、アナリストやコンサルタントの役職にある若手の人を想定しています。プロジェクトリーダーやパートナーなどの役職上位者はデキる・デキないのモノサシも変わってくるためここでは対象外です。

戦略コンサルタントの仕事とは?

戦略コンサルタントの仕事は、すごく単純化すると、
・インプット
・プロセッシング
・アウトプット
の3つをひたすらぐるぐる回して問題解決や戦略策定を行っているということになります。

インプット
机上調査やインタビューによる情報収集。

プロセッシング
インプットをもとに、分析や考察を重ね、論点に対する示唆を抽出する。

アウトプット
検討結果をパワーポイントなどの資料に落とす。

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デキるコンサルタントとデキないコンサルタントでは、この3つのアクションの「回し方」に違いがあります。

回し方の違いが、そのコンサルタントのアウトプットの差(調査分析の深さやクライアントに対する示唆の深さ)に表れ、そのコンサルタントのデキる・デキないの評価の差へとつながっていくのです。

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デキる・デキないを左右する2つの差

ここからが本題です。デキるコンサルタントとデキないコンサルタントの仕事の回し方にはどのような差があるのか?

デキるコンサルタントとデキないコンサルタントの動き方をつぶさに観察すると「時間配分」「時間の切り分け」の2つの観点で違いがあります。

 違い①:時間配分

これはインプット、プロセッシング、アウトプットの時間配分の違いです。

できないコンサルタントは、インプットとアウトプットに多くの時間を割く傾向があります。インプットとアウトプットの生産性が悪いという言い方もできます。

インプットでいえば、社内外の詳しい人に話を聞けば要点がわかるようなことを、自分でネット検索などをして時間をかけて調べてしまう。アウトプットでいえば、社内のパワポ職人の方(手書きで書いたものをパワポのスライドに落としてくださる専門職)を有効活用しない。その結果、インプット、アウトプットともに時間がかかるわけです。

インプットとアウトプットに時間がかかってしまうと、肝心のプロセッシングのところに割ける時間が圧迫されてしまいます。そうすると「色々調べたり資料は作っているが、思考に深みがなく浅い。クライアントに対する品質がもたない」ということで、落第点がついてしまうわけです。

一方、できるコンサルタントは、できないコンサルタントの逆で、インプットとアウトプットは極限まで効率化し、プロセッシングのところに時間・集中力を投下します。全体としての労働時間も短いので、深夜残業続きということもなく、(もうろうとした頭ではなく)クリアな頭で思考できているのも特徴です。

図解すると以下のようなイメージです。

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違い②:時間の切り分け

時間配分に加え、時間の使い方をうまく切り分けられるかどうかもポイントになります。

戦略コンサルに限らず、企画系やクリエイティブ系の仕事には、必ず「思考」と「作業」の両方があります。思考で頭を使い、作業で手を使う。両方を織り交ぜながら仕事のアウトプットを作り上げていきます。

では、できる人/できない人の差はなにか?
思考と作業が切り分けられているか・いないかという違いになります。

できないコンサルタントは、思考と作業が「一体化」してしまっている傾向があります。つまり、頭を動かしながら手を動かし、手を動かしながら頭を動かす。こういう仕事の仕方になってしまっています。

こういうやり方は、一見すると効率的に見えるかもしれませんが、頭脳労働においてはご法度だとアップルは考えています。なぜなら、頭と手を同時に動かすと、思考に集中できないため、どうしても思考が浅くなるからです。

一方、できるコンサルタントは、1日の中でも思考と作業をうまく切り分けています。1日の中で時間割を作って、●~●時は思考に集中する時間、▲~▲時は作業に集中する時間、といった感じで切り分けています。これによって思考の深みが増すとともに、作業の生産性が上がるのです。

まとめ

それでは今回の内容をまとめましょう。

・できるコンサルタントとできないコンサルタントの動き方の違いは2つ
  -①時間配分の違い
  -②時間の切り分けの違い

・①時間配分の違い:できるコンサルタントはプロセッシングに時間・リソースを集中投下している一方、できないコンサルタントはインプットとアウトプットに時間を割かれてプロセッシングが浅くなっている

・②時間の切り分けの違い:できるコンサルタントは1日の中でも思考と作業を切り分けている一方、できないコンサルタントは思考と作業が一体化し、ずるずると中途半端な仕事になってしまっている

冒頭申し上げたとおり、戦略コンサルタントのできる・できないの差は、企画系・クリエイティブ系の仕事全般にある程度共通するような気がします。おそらくこういう仕事でハイパフォーマーと言われる方は、思考と作業をうまく切り分けながら、プロセッシングにリソースを投下しているんじゃないかと思います。

ちなみに、情報があふれ、ノートPCやタブレット一つあればどこでも作業ができてしまう時代だからこそ、思考と作業の切り分けを意識することは重要かもしれません。つい油断すると、パソコンで調べたり、パソコンでパワポを触ってしまったりします。そういう誘惑を時に断ち切ることが大事です。

最近、スマホ疲れに対する処方箋として「デジタルデトックス」ということが言われていますが、仕事においても、要所ではスマホやノートPCを遠ざける「デジタルデトックス」をして仕事をするのが大事だと感じます。


今回は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました!





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