1991年生 冷静と情熱のあいだに生きるOL インスタ@1991___ay

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最近の記事

深夜一時の見栄

夏の旅行の予定が決まった。5年ぶりの国際線。航空券を買うのに30分もかかった。何度も日付を確認して決済完了。予約確認のメールが来たのが深夜1時過ぎ。翌日の朝は千葉まで海鮮を食べにいくという予定があるため早起きをしなければいけないのにチケットを取るまでこの旅行で現地集合を予定している友人とGoogle Meetを使いながらダラダラと話し込み、ホテルをとったら余裕で会話時間が1時間を超えていた。この友人と一緒に海外に行くのは何度目だろう。いつもお互いに旅行やフェスなどのイベントに

    • いつかの憧れ

      「やりたいことがあるのなら、やった方がいいよ。」 会社の先輩である佐藤さん(仮名、女性)に言われたのは去年の年末の寒い冬の夜だった。その日は私か佐藤さんのどちらかが夜勤でどちらかは遅番のシフトだったがどっちがどっちだったのかは記憶が定かでない。その時、私たち二人しかいないオフィスのフロアで私と佐藤さんは(言い訳に聞こえるかもしれないが)このまま今の仕事を続けていると結婚や恋愛をしたいという気持ちがどんどん下がりそうだという話をした。去年の12月のnoteにも綴っているように、

      • 梅の匂いを思い出して

        髪をバッサリ切った四月の上旬。胸下まであった長い髪は信頼している美容師さんの手によって肩までの長さになった。肩まで切ろうと決めた時の意思は固かった。 切った理由はいくつかあった。残念ながら(?)失恋ではない。厄払い、心機一転、イメージチェンジ。簡単に言えばこんなところである。今月末に大学時代にお世話になった先輩の結婚式が京都である。10年ぶりに会う人もいて、今から若干緊張気味。その人たちに会ったときの当時の私はスーパーロングヘアでその長さはお腹のへその近くまであった。今度会

        • 叫び

          腹が立つ。 怒りという感情が今の私にはある。なぜ怒っているのか、理由は二つある。 1、女の価値は「若さ」だと言われたこと。 この間、学生時代の友人と会った。名前を友人Aということにしておく。A本人もスペックが高いというか、簡単にいうとお金を稼いでいる職業に就いていて、2、3年前に結婚しお相手の方もそれなりにステータスがある方である。俗世間的にパワーカップルというやつだ。そんな彼女とお茶をしていると「結婚」の話題が出てきた。私は独身で、特に目立った婚活ということもしておらず、

        深夜一時の見栄

          色褪せないものと可能性について

          夜だった。部屋にあるテレビは見るものではなく、ただ音を流すだけになっていて、それはラジオの役割と同じだった。あの曲を聴くまでは。 都内の1K。今まで住んできた部屋の中で一番狭い部屋。その日はキッチンとリビング兼寝室の部屋へ続くドアを開けっぱなしにしていて、私はキッチンで翌日に会社で食べる昼ご飯を仕込み、弁当箱に詰めていた。リビング兼寝室にあるテレビはつけっぱなしにしていて、そこで流れてきた「ユメじゃないはずよ」の歌詞から始まるGLORIA。久しぶりに聴いた彼女の声。パニック

          色褪せないものと可能性について

          私が飼っている魔物

          30歳を超えてからというものの毎年、年明けの1月から3月末ごろまで私は弱る。具体的にどう弱るかというと、急に襲ってくるどうしようもない不安、仕事と自分に対しての後ろ向きな言動と思考。そして何もかもに自信がなくなる。本当にこれでいいのか。どうしたらいいのか。簡単に言えばメンタル不調である。これが一日ならいい。それがほぼ毎日伴う。会社に出社して平気な顔で仕事をこなしても、家に帰るとなだれ込むように倒れるし、休日は一歩も家から出ない。(食事はウーバーしまくる。)それよりも周りの人に

          私が飼っている魔物

          ゆるりと泳ぐ先には

          あけましておめでとうございます。 2024年になって早、10日が経ちました。時の流れはいつだってジェットスピード。自分の時間は有限であることと「自分がどうありたいのか。」「どんな風に生きていきたいのか。」をあれこれと考えさせられます。今年は仕事はほどほどにして、自分の生活を大事にすること。いつか死ぬ時に「あれ、やっときゃ良かったな。」という気持ちを少しでも減らせるような一年にしたいということを書かせていただき、これを読んでくださっている皆様のご多幸をお祈り申し上げまして、ま

          ゆるりと泳ぐ先には

          2023 振り返り

          12月30日 2023年の振り返り 今年は社会人になって一番働いた年だった気がする。noteの記事でも書いたように部署の中で一人しか選ばれないプロジェクトに選ばれたり、他にも違うプロジェクトをいくつも抱えた。結果がでないこともあったけどそれも受け入れながら、自分で自分を納得させながら前に進んだ一年だった気がする。もちろん、うまくいくことばかりでもなかった。昇格試験に落ちた。流石に悔しくてこれは泣いたし、落ち込んだ。そしてこの年末にまさかの体調不良。なんとか持ち堪えて仕事納め

          2023 振り返り

          夜の電車に乗って

          どうして時間はこんなにも早くすぎるんだろう。12月になるまであと30分を切った。毎月noteを一回は更新すると決めているのにいつも月末に更新していて計画性のなさが目に見えてわかるのが辛い。 明日は12月1日。 会社で今年最後のプレゼン発表がある。練習をしていたらこんな時間になってしまい、今、電車で帰宅中。夜6時台のこの電車は人で溢れているのに、日付が変わろうとしているこの時間の私の車両には数える程度の人しかいない。朝から夜中まで働いて電車にのっていると何とも言えない気持ちに

          夜の電車に乗って

          君の心に落とすImagination

          10月が終わる。今月もあっという間だったな。20代後半から1年が秒で過ぎていく感覚にずっと驚かされている。10月はさほど仕事は忙しくなかったけどれど脳と感情をたくさん使いすぎて若干鬱っぽくなった。「なんでこんな仕事してんだろう。」とネガティブに捉えることや、物事への受け入れ方が難しくなっていた。それでも後輩は私に相談してくる。精神的に疲れて駆け込み寺としている家の近所のバーに仕事終わりに立ち寄る。ここのマスターは何も言わなくても察して「痩せた?というより顔色が悪い。」と一言。

          君の心に落とすImagination

          温かさ、優しさ、それから

          9月27日 関西にいるあの子の誕生日。ハッピーバースデートゥーユー。東京から愛を込めて。そして素晴らしい一年を。また、関西か東京で会おうねとLINEを入れると関西弁で「ありがとうな♡今日朝寝坊して会社遅刻しました。爆笑」と彼女らしい返事が返ってきた。その一言で彼女が元気にやっていることが分かる。元気で、優しくて、ドジな部分があってもあなたはあなた。いつまでもその笑顔を忘れないで。 その彼女をとおして最近出来た新しい友人とサン・ローラン展を見に行った。出会って二回目。三週間ぶ

          温かさ、優しさ、それから

          ここはいつだって空が近い

          これでもかというくらいに熱い空気が籠る東京の夏。大門駅から東京モノレールの浜松町の乗り換えで変な音がした。嫌な予感は的中。スーツケースのキャスターが壊れているのをすぐに発見。「マジか。」と思いながらも乗り換えがあと五分しかないのでとにかく走る。なんとか東京モノレールに乗り込み額から汗を何滴もこぼした。ふと見た窓の外からは大小の白い塊が散りばめられ明るい水色をした空を見てようやく「地元でスーツケースを買い直さんとな。」とぼんやり考えた。 羽田発のフライトは日曜日ということもあ

          ここはいつだって空が近い

          三度目の夏、波の上に立つ

          7月が終わろうとしている事実をなんとか受け入れようとしている最終週の日曜日。明日を終えればもう8月。二万発の花火が一瞬で打ち上がって消えていく。そんな感覚。夏はいつだって早く過ぎ去る。嫌いじゃないけど寂しい。 7月はようやく今年初めてのサーフィンに行けた。本当は6月に行く予定だったけれど台風の影響で波が高いという理由から二度も中止になった。約一年ぶりの湘南、茅ヶ崎は変わっておらず、スクールの先生も一緒に行った人も何も変わっていなかったのがなぜか安心した。今年小学一年生になっ

          三度目の夏、波の上に立つ

          日常に映った父親の影

          グレーに黒の太字で「ASAHI」と書かれたビールの缶をコンビニやスーパーで見かけると父のことを思い出す。7年前に亡くなった父はどうしようもない大酒飲みだった。弱いくせして飲むもんだからいつも後処理が大変だった。飲んで暴れることが多く、父以外の私と家族はよく悩まされた。そんな時に父の側にいつもあったのはあのグレーのビール缶だ。「あんな飲み物のどこが美味しいのか。」ずっとそう思っていた。二十歳を過ぎてお酒が飲めるようになってからもそうしたトラウマがあるせいかビールだけは相変わらず

          日常に映った父親の影

          芸術は長く、人生は短し

          頭の中でずっとぐるぐると考えている。どこから言葉を引っ張ってこればいいのかわからないでいる。「坂本龍一が死んだ」という事実を受け入れられないでいる自分がいて、どこかで生きていてほしいと願っている。この現実を受け入れるのに、この気持ちを整理していくのには時間がかかりそうだ。 私と坂本龍一 私が坂本龍一とYMOの曲を初めて見て、聞いて、知ったのはKIRINのビールのCMだった。CMから流れたRydeenのメロディーと映っているあの陽気で三人組のイケてる親父たち。忘れもしない20

          芸術は長く、人生は短し

          Butterfly Lovers

          「元気?」と連絡してきたのは三、四年くらい連絡をとっていない地元の男友達からだった。私も彼もあまり人に弱みを見せたがらない性格だということを分かっていて、だからこそ弱った時に頼れる相手だ。最後に連絡をとった時、私はその当時付き合っていた彼と揉めに揉めて別れて彼は結婚するという話をしていたのが懐かしい。そんな彼に「元気だよ。そっちはどう?」とLINEで返事をすると「元気なくてさ、弱ってる。ちょっと話せない?」ということで久しぶりに電話をして声を聞いた。その声は出だしからどこか切

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