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「その時がベストなタイミングである」

この言葉を教えてくれたのは、5年前にアメリカのポートランドで出会った大切な友人のひとり。

就職を機に、夏季休暇などを利用して海外旅行をするようになった。
それは、大学院を卒業後、公務員として働いているなかで、知らず知らずのうちに自分の考えや嗜好が偏っていっていることに怖さを覚えていたし、ターゲットを決めてそこに注力する民間とは真逆の、老若男女問わず全ての層を対象に事業を進める公務員という仕事には「幅広い視点」と「多くのひとの考え方や違いを理解する能力」が必要だと考えたのもあって、旅先で触れるひとや経験を通して、だんだんと違う文化や考え方に興味を持つようになったからだった。

興味の赴くまま(治安等は考慮したとはいえ、ほとんど好奇心が掻き立てられるまま)ポートランドやいろんな国を訪れるなかで「住めるかも」と思った国がスウェーデンだった。(ほかにはイタリアも住めそうって思ったけど、これといった理由は特になくて、おそらく本能で住めるなって感じてた)

予備知識がなく訪れていたので、現地で会話した町のひとや空気から感じたスウェーデンの印象は、年齢問わず誰もが自分の生き方に主体性と責任を持っていて、男女平等社会(議員の男女比は等分、父親・母親ともに240日の育児休暇が取得でき、男性が育休を取得するとボーナスが貰える税制上の優遇制度があるなど)で、環境意識も高いということ。
なんか、等身大で飾らずに生きてる、シンプルに暮らしているひとが多そうっていう印象で、実際どんな国なのかを実体験したいと旅する都度、思っていた。

とは言え、住めるかもって思ったところで、公務員という安定した仕事に就いていたし、留学経験もない私には非現実的な話。そんな時、スウェーデン大使館で行われるイベントに参加して、Jonkoping University の外国人向けプログラムを知った。スウェーデンの友人たちに相談したら「チャンスがあるのに行かない理由が分からない」「休暇制度があるだろ?」「悩む理由は何?」と言われ、「だって公務員だよ?アラフォーだよ?」とウダウダ悩んでいた私は「その時がベストなタイミングである」という友人の言葉を思い出して、”試験を受けてみて受かったら行こう、落ちたらその時じゃなかったと諦めよう”と決めて、チャレンジすることにした。

というわけで。40歳で、無職になって、もう一度学生(しかも海外で)をやることにしたことを、少しずつ書いてみたいと思います。

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