emiko_apotekare

行政薬剤師として働いていましたが、公務員を辞めて、2020年8月からスウェーデンへ留学…

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行政薬剤師として働いていましたが、公務員を辞めて、2020年8月からスウェーデンへ留学しています。10代、20代のクラスメイトと寮生活を送りながら学生しています。留学のこと、暮らしのこと、興味のあることを綴っていこうと思います。

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「その時がベストなタイミングである」

この言葉を教えてくれたのは、5年前にアメリカのポートランドで出会った大切な友人のひとり。 就職を機に、夏季休暇などを利用して海外旅行をするようになった。 それは、大学院を卒業後、公務員として働いているなかで、知らず知らずのうちに自分の考えや嗜好が偏っていっていることに怖さを覚えていたし、ターゲットを決めてそこに注力する民間とは真逆の、老若男女問わず全ての層を対象に事業を進める公務員という仕事には「幅広い視点」と「多くのひとの考え方や違いを理解する能力」が必要だと考えたのもあ

    • スウェーデン留学後のこと。その3。

      薬局で働いていて患者さんとコミュニケーションをとるのはとてもやりがいがあることだけど、スウェーデンに戻りたいという気持ちはずっと持っているのと、今後のキャリアも考えてスウェーデンの大学院で勉強したかったので、1年間働きながら留学の準備をしていた。スウェーデンの大学院は、プログラムにもよるけど、春(1月スタート)と秋(9月スタート)の2回チャンスがある。スウェーデンの大学・大学院へ進学するための英語力はパスウェイプログラムの証明書で担保されているので、志望動機、推薦状、過去の実

      • Sweden留学後のこと。その2。

        新米カラ付きひよこ薬剤師としての働き方 帰国後は、薬剤師として薬局で働いている。公務員として現場の経験はなかったから、まったくの未経験だが、スウェーデン語の勉強や諸々やりたいことがあったので、パートで勤務中。月給ではなく時給で、働いた分だけお給料が支払われるというのは公務員として働いていた時と比べると不安な部分はあったけど、副業OKなので、ほかの薬局にも勤務することで小児や耳鼻科などの色んな処方箋を見て経験を積めたり、留学時に得たスキルを活かして翻訳の仕事をしたり、やりたい

        • Sweden留学後のこと。その1。

          2020年に思い立って(このあたりですでに怪しい)noteを書こうと思って始めたのに、結局、3日坊主代表みたいな私は記事をいくつか書いて、スウェーデンでの留学プログラム(プログラムの詳細はこちら)をこなすのにいっぱいいっぱいになって、すっかり放置していた。なので、放置以降の状況を書いてみたいと思います。(そしてまた放置のフラグ…) 2020から2021年の留学から何をしていたかというと、無事にプログラムは修了でき、English level 6というヨーロッパ(北欧)におけ

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        「その時がベストなタイミングである」

          How to find cozy time

          “Lagom” is the Swedish word which I found trough the Pathway program. This means “Not too little, not too much. Just right”. This concept penetrates Swedish society and Swedish people firmly. Swedish people know their own “Lagom”. They are

          How to find cozy time

          多様なものの見方と国際感覚の身に付け方

          スウェーデンに留学して、早くも4カ月が経とうとしている。 英語とスウェーデン語で行われる授業についていくのにいっぱいいっぱいで、課題をこなしている間にあっという間に過ぎてしまった。 アカデミック論文を英語で書き、それに関するプレゼンテーションをグループで行い、ディベートとディスカッションを行うなど、今、日本の大学でどのような講義がなされているかは分からないけれど、私が大学生(といっても薬学部だったので、一般的な大学とは違うのかもしれないけど)の時とは大きく違う。 しかも、私の

          多様なものの見方と国際感覚の身に付け方

          「変わり者」は海外のほうが生きやすいのか

          友人から「自分はいわゆる”変わり者”だけど、やっぱり日本より海外のほうが生きやすいんじゃないかと思いはじめた。実際にどう?」というような質問を受けて、しばらく考えてみた。 海外は、日本よりも各々の個性を大事にする文化のように捉えられている(スウェーデンに来るまで私もそう思っていた)けど、友人や私が思っていたものとは違うというのが、2カ月住んでみた感想だ。 髪の色やヘアスタイル、目の色や服装などは、各々が好きなように楽しんでいるし、それについて白い目で見る人はいないので、そ

          「変わり者」は海外のほうが生きやすいのか

          スウェーデンの夏休みに垣間見える人材教育

          Life and Studies in Scandinavia という授業がPathway Programに含まれていて、北欧諸国における社会生活や教育について学ぶのだが、そのなかで興味深い話があった。 北欧における働き方といえば、日本でも様々なメディアで取り上げられていて、ワークライフバランスが整っていて、男性の育児休業も法律で定められており男女平等社会であることは広く知られていると思う。Summar Holiday(夏季休暇)は2カ月から3カ月というのも有名な話。 2

          スウェーデンの夏休みに垣間見える人材教育

          Entrepreneurship

          まさか語学の授業のなかで、サービスやプロダクトを作り、マーケティングをし、どういった層に売り込むかという起業の課題が出されるとは思ってもいなかった。 一応、語学のコマなので、全部英語でコミュニケーションとることが義務付けられている(そうでなくてもメンバーが多国籍なので、日本人の私には乏しい英語しか共通言語がない)のだけど、メンバーは、はてなマークを浮かべる私に日本語の翻訳機能を使って説明してくれる、超優しい17歳男子ふたり。 グループワークで行うこの課題は、3週間かけて、メ

          Entrepreneurship

          The Importance Of A Personal Philosophy

          大学から”Me and My Education"というタイトルでPersonal philosophy statement(個人的な哲学声明)を書くようにという課題が出た。これまで、こんなことを求められたことは学生時代も、社会人になってからも無かったので、虚を突かれた感じがして、とても驚いた。 講義のなかでも、個人の責任をもって日々学ぶことが大切だと繰り返し説明される。何かを学ぶということは成功への鍵であるけれど、学校で行われる教育は試験にパスするためだけに一時的に知識を

          The Importance Of A Personal Philosophy

          何かを選択することは、同時に、何かを選択しなかったことである。

          同じ寮には17人の学生がいて、私以外はすべて10代から20代。これから働くためのキャリアに繋がる手段としてこのプログラムに参加し、その後の大学の学士過程、修士課程の専攻もしっかりと決めてきている。 そんな彼らと将来の働き方について話していると、目標をしっかり持って、目的意識を強く持って異国の地に学びに来ている彼らに、なんとなく引け目を感じてしまう。 「このプログラムを終えたら、引き続きsustainable communicationを学びたい」「new media des

          何かを選択することは、同時に、何かを選択しなかったことである。

          PATHWAY YEAR:Induction Week

          今回は、Pathway Programの内容について紹介します。 Pathway Programが行われるのは、ヨンショーピング市からバスで1時間ほど離れたグレンナという小さな町です。 Vatternという大きな湖に面していて、山に囲まれた、日本でいうと長野県諏訪市が近いイメージです。 8月22日にヨンショーピング大学のキャンパスでピックアップしてもらい、グレンナにある寮に到着し、部屋割りと日々の食事についてなどの説明を受けます。 大きな白い家を改装した新しい寮の1室が私

          PATHWAY YEAR:Induction Week

          Outside the Comfort Zone

          ヨーテボリへのトランジット待ちのヘルシンキ・ヴァンター空港で、シナモンロールを食べながらnoteを書くことにする。 今回のスウェーデン留学は、私にとって、15年弱勤めた職場を辞め、慣れ親しんだ大好きな友達、先輩、同期や後輩と離れて、まったく未知の世界に足を踏み入れることなので、気付いたら「拒食症にでもなった?」てくらいゴハンが喉を通らなくなってた。 スウェーデンに住んでみたくて、自分で決めた留学とはいえ、知らず知らずのうちにそれなりにストレスを感じていたみたいだ(そんな気

          Outside the Comfort Zone

          「人生とはあなたが出会う人々であり、その人たちとあなたが作るもの」

          これは「THIS IS YOUR LIFE」に書いたHolstee社のマニュフェストの一節なのだけど、これは真実だと思っている。 思い返すと、「あれが人生の転機だったな」という時は、必ずと言っていいほど「誰か」が声をかけてくれていた。 就職したときは、同期の男の子(もう男の子でもなんでもない「オッサン」になってるけど笑) 15年前の4月1日に入庁式で会ってから、新人研修中ほぼ毎日一緒に飲みに行き、入庁1カ月で他機関に出向になった私に声をかけては、ほかの同期と繋いでくれたりし

          「人生とはあなたが出会う人々であり、その人たちとあなたが作るもの」

          PATHWAY PROGRAM

          どんなこと勉強するの?と聞かれることがあるので、簡単に紹介します。 スウェーデンでは、PATHWAY PROGRAMを受講します。 これは、スウェーデンにあるJonkoping University(ヨンショーピング大学)で設けているプログラムのひとつで、スウェーデン国外の人がスカンジナビアの大学で学ぶために学術的知識を身に着けたり、英語やスウェーデン語の語学力を向上させることを目的としています。 修了すると、スウェーデンの高校卒業レベルの学力が保証され、その後、ヨンショー

          PATHWAY PROGRAM

          「THIS IS YOUR LIFE」

          留学するかどうするか、公務員という安定した仕事を40歳を目の前にして辞めるのか辞めないのかとウダウダと悩んでいた時に、ふと「やらなかった後悔」と「やった後悔」についての記事を目にした。 そこには、ボストン大学の心理学者であるアベンドロス氏の研究について書かれていた。 旅先で、あるお土産を買うか買わないかについて迷っている人のうち、買わなかった後悔を抱いた人が買った人よりも後悔の度合いがかなり強かったというもの。 また、コーネル大学のトマス・ギロヴィッチ教授の研究についても述

          「THIS IS YOUR LIFE」