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スウェーデン留学後のこと。その3。

薬局で働いていて患者さんとコミュニケーションをとるのはとてもやりがいがあることだけど、スウェーデンに戻りたいという気持ちはずっと持っているのと、今後のキャリアも考えてスウェーデンの大学院で勉強したかったので、1年間働きながら留学の準備をしていた。スウェーデンの大学院は、プログラムにもよるけど、春(1月スタート)と秋(9月スタート)の2回チャンスがある。スウェーデンの大学・大学院へ進学するための英語力はパスウェイプログラムの証明書で担保されているので、志望動機、推薦状、過去の実績(職歴、学歴、論文等の発表歴など)を各大学の応募要件に合わせて準備をした。志望動機は、まず自分で書いて、それをパスウェイプログラムの時の恩師、クラスメイトたちに添削してもらった。文章構成や、自分では気づかない自己アピールはみんなのアドバイスを参考にして、推薦状はパスウェイプログラムの恩師にお願いをして提出したところ、ウプサラ大学の大学院から無事にオファーをもらえた。専攻は細胞分子生物学。日本の薬科大の大学院で分子生物学専攻だったので、一応、日本での修士号を持っていて、それを担保に申し込んだ。スウェーデンの大学・大学院への申し込みは、日本のように大学個々に願書を出すのではなく、決められたサイトからやる必要があって、必要書類も一括でそのサイト上のマイページにアップロードする。大学・大学院の優先順位を4つまでつけて申し込み、優先順位が高いものにパスすれば、自動的にその他が取り下げになるという仕組み。とても合理的。
前回の留学も含め、お金がないので留学エージェントを介さず、すべての手続きを自分でやっているんだけど、パスウェイプログラムは授業料、寮での宿泊費、バス定期代、食費がまるっと込みだったため必要経費を支払ってしまえば完了だったが、今回は授業料を納め、Housing Officeにコンタクトを取って住居の賃貸契約の申請等やることが多い。ひとつでも何か忘れてしまうと住むところ確保できてなかったとか、講義登録できておらず授業が受けられないとかになりかねない。時差もあって、仕事をしながらだとなかなか難しいのは事実。
ただ運が良いことに、大学公式の学生のコミュニティアプリがウプサラ大学にはある(日本の大学にもあるのかしら?)国籍、趣味、専攻などで検索をかけて、Facebookみたいに友達申請してメッセージのやり取りをしたり、グループチャットを作ったりできる、Goinというアプリ。このおかげで、日本語を勉強したいと連絡をくれた現学生の子達が、何かあると気にして情報をくれるので、分からないことは教えてもらって、どうにか漏れることなく手続きできている。

スウェーデン行きのルートをバンコク乗り換えにしているのだけど、タイに留学予定で日本に旅行したいというスウェーデン人の子からパスウェイプログラム経由で私に連絡がきて、そのおかげでバンコクでの乗り換えで求められるコロナ関係の必要資料を彼に全て確認してもらうことができたり(バンコクの空港と彼の行く大学院にわざわざ問い合わせてくれた!)、本当に何がどう繋がって周りに助けて貰えるのか分からないなと思っている。加えて、8月から進学する大学院で留学生向けのスウェーデン語のプログラムが用意されているのだけれど、パスウェイプログラム中に受けたスウェーデン語クラスで、恩師のご厚意で特別に証明書を出してもらっていたので、それを提出したら、本来はレベル確認テストを受けなければいけないところ、例外的にレベル3のコース(4段階のうち)で受け入れますとの返答をもらうことができた。本当に何事も無駄にならない。


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